イン・マイ・ライフ
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『イン・マイ・ライフ』(In My Life)は、1965年に発表されたビートルズの楽曲の一つで、アルバム『ラバー・ソウル』に収録されている。ジョン・レノン作のバラード。
ジョン曰く「真面目に作った最初の曲」らしく、それまでの作品とは趣が異なる。人生を回想しながら様々な思い出が駆けめぐるも、最後は恋人への思いで締めくくられる。
この曲の原型は、レノンが少年期や十代の頃を回想しながら書いた長い詩である。リヴァプール時代に利用していたバスの路線から歌詞の着想を得たとされる。このバスは ペニー・レイン Penny Lane など、彼が子供時代に住んでいた地区を通っていた。
印象的なのは、プロデューサー、ジョージ・マーティンによる中間部のピアノソロ。バッハの対位法を彷彿とさせる格調高いメロディと、テープの早回しによるチェンバロ(ハープシコード)のようなサウンドが、見事に曲の品格を高めている。この早回しによる効果はジョージ・マーティンがわざとゆっくり弾いたピアノソロを早回ししたもので、癒されるような初期の楽曲としても素晴らしいバラードに仕上がっている。ジョンとポールでどちらが作曲したかを言い合っている曲でもある。
『ローリングストーン』誌の『最も偉大な曲500』("The 500 Greatest Songs of All Time") では23位、CBC の『50曲』("50 Tracks") においては2位に選ばれた。