コズミック・イラの勢力
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機動戦士ガンダムSEEDの登場勢力では、テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED』、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』およびその関連作品に登場する、架空の組織を列挙する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 国家
[編集] アフリカ共同体
非プラント理事国で南アフリカ統一機構とは対立関係にあったため、砂漠の虎「アンドリュー・バルトフェルド」の部隊に基地を提供していた。しかし、彼が敗れたため、ユーラシア連邦・東アジア共和国・南アフリカ統一機構の連合軍により滅ぼされた。
[編集] オーブ連合首長国
作品設定では、太平洋中部の赤道付近。オーブ連合首長国を参照。
[編集] スカンジナビア王国
作品設定では、スカンジナビア半島の王国。首都は不明。アニメ本編には明示的に登場しない。
オーブ連合首長国、赤道連合、汎ムスリム会議と同じ中立国であったが、「血のバレンタイン」から始まるコーディネイターとナチュラルの戦争中に地球連合に属する大西洋連邦により恫喝に近い要求で地球連合に加盟させられた。停戦後は再び中立宣言し、南米戦役の仲介役を勤め、ユニウス条約の締結に主導的役割を果たした。ブレイク・ザ・ワールド事件後再度地球連合加盟国となっても、その外交的影響力はむしろ増大しており、ムルタ・アズラエルの死後、ブルーコスモスの実権を握ったロード・ジブリールも少々気にかけていた他、キラ・ヤマト等アークエンジェルをかくまっていた。「DESTINY」では、ギルバート・デュランダルが全世界に提示したデスティニー・プランにオーブ連合首長国とともに真先に反対の意を示した。
なお、シーゲル・クラインは、スカンジナビア王国で極秘裏に生まれたコーディネイターである。
[編集] 赤道連合
作品設定では、赤道地域による連合国家。首都は不明。アニメ本編には明示的に登場しない。
オーブ連合首長国、スカンジナビア王国、汎ムスリム会議と同じ中立国家であり、ザフトや地球連合軍には属していなかった。しかし、「血のバレンタイン」から始まるコーディネイターとナチュラルの戦争後半に地球連合に属する大西洋連邦に恫喝に近い要求でスカンジナビア王国と共に、地球連合に加盟した。この結果、親プラント国家である大洋州連合との対立も避けられなくなっている。
『機動戦士ガンダムSEED』の続編である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』で描かれた戦争の開戦のきっかけともなったユニウスセブンの地表への落下「ブレイク・ザ・ワールド」で甚大な被害をこうむった国の一つでもある。
[編集] 大西洋連邦
作品設定では、北アメリカ地域及びイギリス。大西洋連邦を参照。
[編集] 大洋州連合
作品設定では、オセアニア地域による連合国家。首都はウェリントン。アニメ本編には明示的に登場しない。
非プラント理事国でコーディネイターを労働力と考えている国家。そのため、ザフトに地球上の拠点を提供しており、オーストラリアのカーペンタリア湾付近にあると思われる最重要拠点「カーペンタリア基地」もこの大洋州連合内に存在する。
コズミック・イラ70年2月20日、前日の大西洋連邦による南アメリカ合衆国への侵攻、武力併合したことにより大洋州連合はプラント支援を表明。いわゆる親プラント国家となる。
[編集] 汎ムスリム会議
作品設定では、アラビア半島・南アジアの国々による連合国家。首都は不明。
オーブ連合首長国、赤道連合、スカンジナビア王国と同じ中立国であったが、ユーラシア連邦により併合される。戦後は独立し、主権を回復したが、大西洋連邦との同盟により再び連合の傘下に入ってしまう。
機動戦士ガンダムSEED DESTINYにおいてミネルバがジブラルタル基地へ向かう際に立ち寄ったマハムール基地はこの国にある。
[編集] 東アジア共和国
作品設定では、日本・中華人民共和国・朝鮮民主主義人民共和国・韓国・モンゴル国・台湾などの極東地域による国家。首都は南京。
地球連合の構成国であり、大西洋連邦やユーラシア連邦ほど大きな発言権はないものの、多くの人口に支えられた工業力が強みである。反コーディネイターの多い国でもある。『SEED』第1話では、マスドライバーのある台湾の地方都市「カオシュン」(現実の高雄と思われる)がザフトにより制圧されている。
公式地図では黒龍江省と北海道がユーラシア連邦領となっているなど、他の登場国家同様、国境線は必ずしも現実の現状のものを維持しているとは言いがたい。 本作ではオーブが日本をモデルとする国でありストーリーの中心の一つであるの対し、東アジア共和国には日本そのものが含まれるにも関わらず本筋にあまり関係がない。その理由としては、物語の展開にあまり関係が無い上、現実と下手にリンクさせると様々な誤解がおきる場合があるので敢えて触れずにいる、という主旨の見解を公式ホームページは出している。
ASTRAYでは山吹樹里のように苗字が前に来る明らかな日本人名(オーブの人名は欧米諸国と同じく苗字が名前の後ろに来る)や日系企業であるFUJIYAMA社がある事から、東アジアの一地域として日本は存続している。
公式HPガンダムSEED MSV開発系譜図では、フジヤマ社により東アジアガンダムなる物が開発されているとなっているが、本編・外伝も含めてそのような機体は確認されていない
DESTINYではブレイク・ザ・ワールド事件により北京は消滅、上海も壊滅的被害を被った。
作中では、反ロゴス討伐を表明したギルバート・デュランダルに対し、ジブラルタル基地へ合流している描写が唯一の活躍である。
ウィキペディア中国語版にも解説がある。
[編集] プラント
L5に存在するコロニー群。プラント (機動戦士ガンダムSEED)を参照。
[編集] マーズコロニー群
火星の開発を行っているコロニー群。ここに住む人々は「マーシャン」と呼ばれており、マーシャンは地球人の事を「テラナー」と呼んでいる。彼らは資源、経済ともに自立した生活圏を形成している。 しかしながらプラントとは友好関係にあり、年に一度の定期宇宙便が行き来し、火星では作れない珍しい食材を求めてマーシャン達は希少金属を運んで来る。
『⊿ ASTRAY』に登場するアグニス・ブラーエをリーダーとする使節団は、火星コロニーの一つ「オーストレール・コロニー」からやって来た。このコロニーは少ない人員と苛酷な環境に対応するため、必要とされる職種に合わせて遺伝子調整されたメンバーによって構成されており、プラント議長ギルバート・デュランダルは高い興味を示していた(彼が考案するデスティニー・プランが実行された世界と似ているためだと思われる)。
ブレイク・ザ・ワールド事件後開戦直後の艦隊戦においてザフトを支援したことで、地球連合からは親ザフト勢力と見なされ、ファントムペインの攻撃を受けることになる。
[編集] 南アフリカ統一機構
作品設定では、アフリカ南部の国々による統一国家。首都はナイロビ。
地球連合にはアフリカ共同体との対立を受けて参加している。ザフト軍の総攻撃を受け、国土の大部分とビクトリア湖のマスドライバーを失っている。砂漠の虎、アンドリュー・バルトフェルドが敗れた後、東アジア共和国・ユーラシア連邦の協力により、アフリカ全土の統一に成功する。
[編集] 南アメリカ合衆国
作品設定では、ブラジル・メキシコなどの中南米諸国による連邦国家。首都はブエノスアイレス。アニメ本編には明示的に登場しない。
親プラント国家でマスドライバーを保有していたため、「血のバレンタイン」から始まるコーディネイターとナチュラルの開戦直後のコズミック・イラ70年2月19日に地球連合に属する大西洋連邦に侵略され、併合される。戦後は、大西洋連邦からの独立を目指して戦争状態にあったが、ユニウス条約の発効で戦前の状態に国境線が戻されることとなり、主権を回復した。
[編集] ユーラシア連邦
作品設定では、イギリスを除くヨーロッパ及びロシア地域にある国家。詳細はユーラシア連邦を参照。
[編集] 軍事勢力
[編集] サーペントテール
本編に登場する正規軍の部隊ではなく、傭兵が集まって作られたチームである。
メンバーとしては、
がおり、本編開始前から活躍しており、その実力は超一流である。
通常の傭兵は報酬のみで行動するが、サーペントテールの場合は報酬とそれ以外の何かも基準として活動している(作中では殺戮や弾圧に関わるような仕事は請けず、またそのような事にならないように行動している)。 メンバーは常時このチームで行動する訳ではなく、個人で動く場合もある。
[編集] ザフト
[編集] ザフト軍脱走兵
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後、プラント政府の地球連合との和平に反発し、軍から脱走してナチュラル撲滅を名目とした独自のテロ活動を行うザフト兵達の総称で、コーディネイターの撲滅を掲げるブルーコスモスの対といえる。無論組織内の人間は全員がコーディネイターであり、また、こちらの方は殆どがMSに搭乗して大規模なテロ活動を行う為、ある意味では、ブルーコスモスよりも性質が悪いといえる。
主に廃棄されたコロニーなどを拠点にしており、プラント国内の過激派からの支援を受けて、ゲイツRやジンハイマニューバ2型等、のMSを所有している。
所属している兵士の多くは、血のバレンタインで破壊されたユニウスセブンに在住していたコーディネイター達の親族や関係者が多く、更には熟練のMSパイロットでもある為、最新型MSを操縦するザフト軍相手にも、大きな脅威となっている。
コズミック・イラ73年においては、ユニウスセブンの残骸を地球に落とし、更にはジェネシスαを用いて地球にγ線レーザーによる直接攻撃を目論んでいたが、ジェネシスαの占拠作戦は失敗。しかし、ユニウスセブンの残骸は最終的に地球へと落下し、地球へ壊滅的な被害をもたらす事(ブレイク・ザ・ワールド)になり、再び地球連合軍とザフトの溝を深める事になってしまう。
サトーの項目も参照。
[編集] 三隻同盟
三隻同盟を参照。
[編集] 地球連合軍
地球にある複数国家が結集して組織された軍事組織。地球連合軍を参照。
[編集] 企業
[編集] アクタイオン・インダストリー社
地球連合、ザフト双方と取引をしている民間企業、戦闘車両やパワードスーツを主な商品としているが、連合、ザフトに先んじてドラグーンシステムの原型となる次世代型量子通信システムの開発に成功する。
モビルスーツの独自開発にも成功しており、ゲル・フィニートやハイペリオンガンダムを世に送り出すが、何れも不採用に終わった。 その後は主にMSの強化パーツの設計開発が主となり、ストライクノワール、ブルデュエル、ヴェルデバスターの開発に携わっている。
[編集] 開発した兵器
[編集] アドゥカーフ・メカノインダストリー社
ザムザザー、ゲルズゲー等の大型モビルアーマーを専門に開発する企業。
[編集] 開発したモビルスーツ モビルアーマー
[編集] ジャンク屋組合
戦争によって放棄された物を回収・修理しリサイクルする者達が集まってできた集団。当初は、連合、プラントに承認されてはいなかったが、マルキオ導師の働きにより一定の組織として認められる。ただし、正規の窓口等があるわけではなく、戦争終結後の兵器破棄の際、リーアム・ガーフィールドが他の者達に「良いもうけになる」といってこの時に正式な組織体系が確立される。会長は、周りからの支持もありリーアムがつとめ、プロフェッサーが補佐をつとめる。本部は、宇宙ではジェネシスα、地上ではギガフロート。ジェネシスα解体後はジャンクαを宇宙での拠点としている。
[編集] P・M・P社
大西洋連邦の航空機メーカー。スカイグラスパーやスピアへッドの製造元。
[編集] フジヤマ社
東アジア共和国にあるとされている企業。地球連合のミサイルやそれに搭載されるセンサー等を開発している他、コスモグラスパー等のモビルアーマーの開発に携わる。また、GATシリーズのビーム兵器の元を製造したとも言われている。
なお、社名の「フジヤマ」は正式にはアルファベット大文字でFUJIYAMAと表記され、これはFuture Japan Industrial Yield and Manufacturingの頭文字と「富士山」をかけたダブルネーミングである。
[編集] モルゲンレーテ社
オーブ連合首長国のオノゴロ島に本社と工場施設を置き、兵器等の開発製造を行っている企業。ちなみに民間企業ではなく国営・公営企業である。元々は、軍事に関わりのあるサハク首長家とのつながりが強く、先のヤキン戦役当時はGAT-X第1期シリーズ(ストライクガンダム等)の大西洋連邦との共同開発や、アストレイシリーズの開発製造、強襲機動特装艦アークエンジェル級1番艦の建造をおこなっている。さらにオーブ海軍イージス艦も同社製である。またその一方で、極秘裏に前代表首長ウズミ・ナラ・アスハの依頼で「ORB-01 アカツキ」の開発を行ってもいた。
オーブ防衛戦の折、ウズミの命じた自爆によってモルゲンレーテ社の本社社屋や工場施設は一切消滅してしまった。しかし、従業員の多くは事前に避難し組織としては健在であったため、戦後再建が図られ、可変MS「MVF-M11Cムラサメ」や宇宙専用可変MS「MVF-M12Aオオツキガタ」を開発製造している。
ヤキン戦役休戦協定締結後、オーブは一時地球連合の管理下に置かれ主権を失うが、カガリ・ユラ・アスハ代表首長の根回しによりモルゲンレーテはアークエンジェルの乗組員達を偽名で社員として迎えたり、大破したフリーダムガンダム、アークエンジェルの修理、アンドリュー・バルトフェルド専用ムラサメの提供をおこなったりしている。これらエピソードから、戦後モルゲンレーテの政治的支持対象はアスハ首長家派に変わったと思われる。
モルゲンレーテ社には関連会社として航空機開発をおもにおこなうモルゲンレーテ・エアロテック社があり、大西洋連邦の P・M・P社、アドバンスドスペースダイナミック社、東アジア共和国のフジヤマ社等と、試製制宙戦闘機「FXet-565コスモグラスパー」を共同開発している。また、M1アストレイ用飛行オプション「シュライク」も同社製である可能性がある。
なお、モルゲンレーテはドイツ語で「朝焼け」「暁」、すなわち「サンライズ」を意味する。また、「オーブ」(:天球)、「ヘリオポリス」(:太陽の都)、「ヤマト」(:日本国の古典的美称)等と同様、日本の日章旗を暗示させる名称ともなっている。
[編集] 開発したモビルスーツ
- GAT-X102 デュエルガンダム
- GAT-X103 バスターガンダム
- GAT-X105 ストライクガンダム
- GAT-X207 ブリッツガンダム
- GAT-X303 イージスガンダム
- MBF-M1 M1アストレイ
- MBF-M1A M1Aアストレイ
- MBF-M01+EF-24R M1アストレイ シュライク装備型
- MBF-02 ストライクルージュ
- ORB-01 アカツキ
- MVF-M11C ムラサメ
- MVF-M12A オオツキガタ
- MBF-P01/02/03ガンダムアストレイ
[編集] 民間組織
[編集] ジョージ・グレン友の会
エヴィデンス01を天使と考え、その化石を発見したジョージ・グレンを英雄として心酔している民間団体。また、ジョージ・グレン以外のコーディネイターをグレンをまねた悪の手先と考えているため、構成員にはナチュラルしかいない。そのため、ブルーコスモスのような危険集団と誤解されることがあるが、基本的には平和的なファンクラブである。
[編集] D.S.S.D
Deep Space Survey and Development Organization(深宇宙探査開発機構)の略。
火星軌道以遠領域(火星圏は入植済み)の探査および開発を目的に設立された機関。地球連合、プラント、非同盟中立国家群が共同で設立に参画した組織である。そのため、地球連合、プラントの両陣営に対して中立かつ特別の権限を持っている。 その基本理念は「フロンティアの前進」である。つまり、あらゆる国家・体制・宗教・民族を超越し人類という「種(SEED)」をより遠くの宇宙に送り出すことを基本理念としている。
開発したモビルスーツ
[編集] ブルーコスモス
コーディネイター排斥を唱える合法及び非合法的思想集団の名称。詳細はブルーコスモスを参照。
[編集] ロゴス
地球圏に存在する秘密結社的組織。ロゴス (機動戦士ガンダムSEED DESTINY)を参照。