コズミック・イラの軍事施設
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コズミック・イラの軍事施設では、テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED』をはじめとする、コズミック・イラを舞台とする作品に登場する架空の軍事施設を列挙する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 地球連合軍
[編集] 月
[編集] アルザッヘル
地球連合軍の月面基地の一つ。停戦後に建造されたと思われ、地球連合の主力基地として活動。ザフトに接収されたレクイエムによって壊滅された。また同時に大西洋連邦大統領ジョゼフ・コープランドも死亡した。
[編集] ダイダロス
地球連合軍の月面基地の一つ。軌道間全方位戦略砲レクイエムが配備されている。
オーブを脱出したロード・ジブリールが逃げ込んだが、ザフトの攻撃によりジブリールは死亡し、基地も接収された。その後、レクイエムはザフトにより修復され、アルザッヘル攻撃に使用された。さらにデスティニー・プランに反旗を翻したオーブを攻撃目標としたが、オーブ艦隊及びクライン派と地球連合軍艦隊の攻撃により壊滅した。
[編集] プトレマイオス
地球連合軍の月面基地の一つ。
大西洋連邦により極秘裏に建造が進められていたが、コズミック・イラ35年に発覚し国際的非難を浴びるが、大西洋連邦は「宇宙の警察署」であると開き直る。
ヤキン・ドゥーエ戦役時には連合軍の主力基地であったが、C.E.71年9月27日、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦でジェネシスの第二波攻撃によって壊滅した。
[編集] 宇宙
[編集] アルテミス
要塞周辺にアルテミスの傘と呼ばれる全方位光波防御帯を発生させる事で、高い防御力を誇り、それによりザフトから身を守ってきた。
L3にあるヘリオポリスから脱出したアークエンジェルが補給のために入港したが、アルテミスの司令官ジェラード・ガルシア少将の陰謀により拿捕されてしまう。しかし、強奪されたブリッツがミラージュコロイドを使用して傘の内側に侵入。襲撃を受け、その混乱に乗じてアークエンジェルは脱出。要塞は陥落した。
以下はサイドストーリーである漫画作品『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』で語られる内容である。
傘を失ったアルテミスは海賊の襲撃に対抗するため、叢雲劾たち、傭兵部隊サーペントテールを雇い、警護を依頼する。 陥落から3日後、傘をなくしたアルテミスがどう戦っているかを興味を持ってやってきたジャンク屋ロウ・ギュールたちは、そこで劾と再会することになる。ストライクを奪いそこねた焦りのあるガルシア少将は、基地で補給中だったサーペントテールのメンバーであるイライジャ・キールを人質にして、劾に対し、ロウの乗るガンダムアストレイ・レッドフレームの捕縛を要求。劾とロウは戦いながらも、最後は協力してイライジャを救出する。
完全に守りのなくなった要塞は海賊に占拠され、傘も修理される。 連合の依頼を受けたサーペントテールはガルシアを救助、アルテミスを奪回する。
その後、ユーラシア連邦はモビルスーツの開発のため、アルテミスに特務部隊Xを創設、ハイペリオンを配備。しかし、モビルスーツ開発の凍結の際、保身をはかったガルシア少将の判断ミスによって特務部隊Xは脱走、その罪を劾に擦り付け、再び保身をはかろうとしたが、失敗している。
なお、ユーラシア連邦はアルテミスの傘を改良し、単位相指向性の能力を持たせた光波防御帯アルミューレ・リュミエールを開発、ハイペリオンに搭載している。しかしこのシステムはMS単体で運用する場合、エネルギー消費が激しいために厳しい制限時間が課せられる。なお、この技術と、続編SEED DESTINYで登場する新型モビルアーマーザムザザーとゲルズゲー、ユークリッド等のMAに搭載された陽電子リフレクターとの間の技術的なつながりは不明。
[編集] 地球
[編集] カオシュン基地
東アジア共和国の台湾の高雄市にある地球連合軍の基地。マスドライバーのある施設の一つ。C.E.71年1月15日にザフトの攻撃を受け、同月23日に陥落した。
戦後、ユニウス条約締結により、ジブラルタル基地と引き換えに東アジア共和国に返還された。
[編集] ガルナハン基地
地球連合軍の中東地域にある基地。
エネルギー施設火力プラントを有しており、これを防衛するため陽電子リフレクターを装備したモビルアーマー・ゲルズゲーや陽電子砲台ローエングリンゲートが配備されている。地元レジスタンスの協力を得たザフトのミネルバ隊・ラドル隊の攻撃により陥落した。
[編集] JOSH-A
アラスカにある地球連合軍統合最高司令部。
JOSH-AとはJoint Supreme Headquarters-Alaskaの略である。施設の大部分は地下にあり、内部には広大な地下都市が建設されている。
C.E.71年5月8日、ザフトのオペレーション・スピットブレイクにより大規模な攻撃をうけるが、事前に攻撃を知った連合上層部は地下に設置した大量破壊兵器サイクロプスを発動させ、基地及び防衛部隊もろともザフトの攻撃部隊の大半を消滅させた。
[編集] パナマ基地
地球連合軍にある北米大陸・南米大陸の境にあるパナマ運河付近にある基地。
マスドライバーのある施設の一つで、大西洋連邦と南アメリカ共和国の共同国家プロジェクトとしてC.E.17年に建設された。
C.E.71年5月25日、ザフトのパナマ攻略戦においてザフトが使用した対電子機器用特殊兵器グングニールによってマスドライバーごと破壊された。
ヘブンズベース戦後、逃亡したブルーコスモス盟主ロード・ジブリールの逃亡先として名前が挙がったことから、C.E.73年時点では再建されていると思われる。
[編集] スエズ基地
スエズ運河にある地球連合軍の基地。中東地域における最大拠点。
劇中では中東へ派遣されたオーブ艦隊の駐留地である。 ザフトは当初攻略の予定であったが、中央アジア戦線と西ユーラシア方面軍がデストロイにより壊滅した事と、その直後、デュランダル議長によるロゴス打倒宣言によって、情勢が対連合軍から対ロゴスへと急変したことにより攻略は事実上中止されたと思われる。
[編集] ビクトリア基地
ビクトリア湖付近にある地球連合軍の基地。
マスドライバーがある施設の一つで、そのため度々攻撃の対象となった。C.E.70年3月8日のザフト軍最初の地上侵攻では、ザフト側が地上戦の経験不足であったため失敗に終わった(第一次ビクトリア攻防戦)が、しかしC.E.71年2月13日の攻撃で陥落した(第二次ビクトリア攻防戦)。C.E.71年6月18日には、ユーラシア連邦を中心とする地球連合軍による奪還作戦が展開され、6月25日に陥落した。(第三次ビクトリア攻防戦)。
[編集] ヘブンズベース
ギルバート・デュランダルの演説により暴徒と化した民衆に追われたブルーコスモス盟主ロード・ジブリール以下ロゴスの幹部と地球連合軍のロゴス派の部隊が集結し篭城。ザフト及び東アジア共和国を初めとした地球連合の反ロゴス勢力とが同盟を組み、地球連合、プラント両陣営の公式声明として同基地のロゴス幹部の引渡しと全面武装解除を含めた複数の要求が提示されたが、徹底抗戦を唱えるジブリールは勧告期限を待たず攻撃を指示する。最新鋭MAユークリッドを始めデストロイや基地内に設置された対空掃討砲「ニーベルング」等が投入され、文字通りの激戦が繰り広げられた
しかしミネルバ搭載のデスティニー・レジェンド・インパルスを中心とする活躍によって戦局はしだいに反ロゴス同盟軍に傾き陥落する。ジブリールはこの直前、ロゴスのメンバーを見捨てて潜水艦にて逃亡。他のメンバーは拘束され、連合・プラント双方による国際裁判にかけられることになった。
[編集] ザフト
[編集] 宇宙
[編集] ヤキン・ドゥーエ
資源採掘用の小惑星を第一次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後にプラント防衛のため軍事要塞としたもので、ザフト軍はここに多数の兵力を配置しの最終防衛ラインとして運用している。また、ザフト軍の秘密兵器であるジェネシスのコントロールも行われている。
C.E.71年9月26日~27日にかけて行われた第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦において、自爆装置によって破壊された。
この時の攻防戦が最も激しかった事から、『機動戦士ガンダムSEED』での大戦はヤキン・ドゥーエ戦役と呼ばれる。
なお、「ヤキン」とはソロモン王が建てた「ソロモンの神殿」にある、一対の青銅製の円柱に由来する。右側の柱を「ヤキン」と呼び「確立」を意味し、左側の柱を「ボアズ」と呼び「力」を意味する。この2つを結合することで「安定」が生じるとされている。
[編集] ボアズ
元の名前は新星という東アジア共和国が所有する資源採掘用小惑星だったが、連合との激しい争奪戦の末にザフトが奪取し、宇宙要塞へと改造された。
ヤキン・ドゥーエと共にプラントの防衛ラインを形成していたが、C・E71年9月23日地球連合のボアズ侵攻でピースメーカー隊による核攻撃で完全に破壊された。この事態に激怒したパトリック・ザラはジェネシスの使用を決断、以後、戦争は互いを完全に滅ぼしつくす殲滅戦争の様相になっていく。
なお、「ボアズ」とはソロモン王が建てた「ソロモンの神殿」にある、一対の青銅製の円柱に由来する。右側の柱を「ヤキン」と呼び「確立」を意味し、左側の柱を「ボアズ」と呼び「力」を意味する。この2つを結合することで「安定」が生じるとされている。
また、旧約聖書のルツ記にはルツの夫としてボアズが登場している。
[編集] メサイア
前大戦後に建造されたザフトの機動要塞。
プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルはメサイアの中の執務室から指令を出しており、ネオ・ジェネシスも装備している。さらに陽電子リフレクターも装備しており鉄壁の防御を誇る。また、ザクウォーリアやグフイグナイテッド等の量産型モビルスーツも多数配備されている。ザフトとオーブとのレクイエム攻防戦時に月地表付近にまで接近した。
小説版では内部に広大なコンピュータールームがあり、ここにデスティニー・プランで集まった人類の遺伝子情報を解析・管理する予定であったとされている。
しかしキラ・ヤマトの駆るミーティアを装備したストライクフリーダムの大型ビームソードにより陽電子リフレクター発生装置を破壊され、ストライクフリーダムとエターナルによるミサイル攻撃を受ける。さらに、メサイアに侵入したストライクフリーダムに内部からの砲撃により致命的なダメージを受け、ギルバート・デュランダル、タリア・グラディス、レイ・ザ・バレルを中に残したまま崩壊した。
[編集] 地上
[編集] カーペンタリア基地
オーストラリアヨーク岬半島とアーネムランド半島をまたがるカーペンタリア湾に位置するザフトの軍事基地。
C.E70年4月2日、前日のエイプリル・フール・クライシスの混乱に乗じてザフトは親プラント国家である大洋州連合オーストラリア地区のカーペンタリア湾に軌道上から基地施設を分割降下させ、48時間でカーペンタリア基地の基礎を建設。この時地球軍太平洋艦隊が迎撃したが大敗(カーペンタリア制圧戦)。 基地は翌月5月20に完成し以後、ザフトの地球侵攻の重要拠点で地上最大の基地として活動。
機動戦士ガンダムSEED作中ではジブラルタル基地と並びザフトの重要拠点として活動。ボズゴロフ級潜水母艦を初めグーン、ディンなど充実した戦力が配備されている。アスラン・ザラ達はここでボズゴロフ級を受領し、アークエンジェル追撃に出た。
C.E71年5月オペレーション・スピットブレイクの失敗とパナマ攻略戦、6月地球軍のオーブ侵攻(オーブ解放作戦)、7月第二次カサブランカ沖海戦の敗北でジブラルタル基地放棄・ヨーロッパ戦線から撤退と情勢が悪化してもなおザフト最大の基地として機能していた。しかし8月8日、地球軍により八・八作戦が発動された。このとき、衛星軌道上からのレイダー制式仕様を中心とする降下部隊(エアーズロック降下作戦)と、フォビドゥン・ブルーとディープ・フォビドゥンを先陣とする太平洋艦隊によって、内陸と海上から挟撃された。地球軍の物量に対し、ザフト軍と大洋州連合軍は苦戦を強いられたが、基地が陥落するには至らなかった。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後、ユニウス条約の発効でジブラルタルともどもザフトの条約監視団常駐基地や在地球公館として使用されることとなった。
機動戦士ガンダムSEED DESTINYでは、基地内部がより鮮明に描かれ大規模なMSハンガー、ミネルバの整備可能なドックの姿が明らかになっている。
[編集] ジブラルタル基地
C.E70年5月25日第一次カサブランカ沖海戦でユーラシア連邦艦隊を破ったザフトはイベリア半島の最南端ジブラルタル海峡を望めるこの地にジブラルタル基地を建設。以後ヨーロッパ・アフリカ侵攻の橋頭堡としてザフトの重要拠点となる。
機動戦士ガンダムSEED作中では低軌道会戦で地球に降下してしまったイザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマンがしばし滞在。またアンドリュー・バルトフェルド隊に補給としてバクゥでなくザウートを送っている。
C.E71年5月5日オペレーション・スピットブレイク発動時にも兵力を多数アラスカに送っている。しかし事前に仕掛けられたサイクロプスで戦力の大半を喪失、直後のパナマ攻略戦で戦力を補うためアフリカ戦線を縮小・同基地の兵力の大量導入を余儀なくされる。
パナマ基地を攻略するもアラスカでの敗北で地上戦力の大半の喪失と地球連合軍のモビルスーツの開発・量産が起動に乗り戦局が徐々に悪化。C.E71年7月24日第二次カサブランカ沖海戦でフォビドゥン・ブルー・ディープ・フォビドゥン部隊にグーン、ゾノの部隊が大敗。これによりザフトはジブラルタル基地を放棄せざるを余儀なくされる。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後に結ばれたユニウス条約によりザフトは同基地を返還されカーペンタリアと共に条約監視団常駐基地や在地球公館として使用されることとなった。
機動戦士ガンダムSEED DESTINYでは、地球連合軍スエズ基地攻略の拠点となり、後半ロード・ジブリールやロゴスのメンバーが立てこもるヘブンズベース攻略のためザフト及び反ロゴス同盟軍の参集地となった。
ちなみに、アスラン・ザラとメイリン・ホークはこの基地から脱走した。
[編集] ディオキア基地
ガルナハン攻略戦後ミネルバが立寄った他、ラクス・クライン(ミーア・キャンベル)の慰安ライブも行われた。
[編集] マハムール基地
ペルシャ湾に面するザフトの軍事基地。ガルナハン攻略のためミネルバが立寄った。