コプト正教会
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コプト正教会(コプトせいきょうかい、Coptic Christianity / Coptic Orthodox Church)は、東方教会のひとつ。単性論を採る。紀元2世紀にエジプトで独自に発展したキリスト教の東方諸教会の一派である。伝承では1世紀(42年頃)にマルコがエジプト(アレクサンドリア)に立てた教会である。451年のカルケドン公会議ののちカルケドン派(現在のキリスト教多数派)から分かれた。教会の代表者はアレクサンドリア教皇並びに聖マルコ大主教管区総主教であり、2006年現在の教皇はシェヌーダ3世である(ただしアレクサンドレイア総主教などは教派ごとに存在する)。
エジプト、エチオピアおよびエリトリア、アメリカ、オーストラリアを中心に、総計5千万人のコプト系クリスチャンがいる。エジプトにおけるコプト正教会信者の割合は、統計上5%であるが、実数は一割であるともいわれる。
ニカイア信条を告白し、マリアを神の母として崇敬する。マタイによる福音書に聖家族のエジプト逃避の記事があることから、コプト教会におけるマリア信仰はきわめて盛んである。