ヌンチャク
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ヌンチャク(梢子棍、双節棍、二節棍)は武器の一種。「節で二つに分かれた棒」を意味する「両節棍」を福建語で読んだ「n=ng-chiat-kun」が語源。長さは短棍系で25~36cm、長棍系で36~45cm、太さは24mm~36mmの2本の棒を紐や鎖で連結したものである。操法では、振り回した遠心力を利用して相手を殴打したり、棍棒としての「打ち」や「突き」も含まれて、幅広い活用が可能となる。
俳優ブルース・リーが映画『燃えよドラゴン』で使用したことから一気にポピュラーなものとなった。彼が映画撮影時に用いたヌンチャクはプラスティック製の軽いものである。リーの弟子、ダン・イノサントがリーに教えたと言われている。倉田保昭が教えたという説もある。
[編集] 流派
このヌンチャクにはフィリピンのカリ技法と沖縄武術技法の二つがある。 フィリピン式(タバク・トヨク)は棍をつなげる鎖の部分が長いのが特徴で、鞭と類似した構造となっており素早くしなやかな攻撃が可能である。ブルース・リーが映画で使ったのがこのフィリピンカリ技法によるヌンチャクである。 琉球武術のは鎖の部分が短く棍が長い。そのため遠心力と打撃力がフィリピンのものよりも高く動作も若干遅い。これは純粋に攻撃力のみを追求したためで、上級者が使った場合、一撃で人の骨をも折る破壊力を持つ。