マネージャー
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マネージャー (manager) とは、マネージメントを行う人、もしくは機構。特に部門管理者や支配人などを指す。外資系の企業などでは役職者の肩書(ゼネラルマネージャー等)としてよく用いられる。
ただし、日本においては以下の使われ方もよく見られる。
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[編集] 学校の部活動のマネージャー
各種競技のクラブ、特に学校の運動部に所属するが競技には参加せず、試合や練習の準備・進行、試合結果の記録、競技者の世話など、クラブ活動にかかわる庶務全般を担当するメンバーのこともマネージャーと呼ぶ。男子部員に接する機会が多いことから、かつては中学校や高等学校において、野球部やサッカー部など人気の男子運動部の女子マネージャーは志望者が多く、学校の花形とされた。ただ、現在ではそういったイメージは薄れつつある。
[編集] 芸能界のマネージャー
芸能人のマネージメント業務を行うほか、時には付き人としての役割を果たす担当者のこともマネージャーと呼び、一人の芸能人に複数のマネージャーが置かれたり、複数の芸能人に一人のマネージャーを置く場合もある。業界用語でジャーマネともいう。
多くは所属事務所の社員であり、この点、芸能人が直接雇っている付き人と違うところである。付き人は無給の場合もあり待遇はさほど良いとはいえない。
マネージャーの場合は芸能事務所の社員として、自社の「芸能人(タレント)」という商品をどう売り込み、利益を上げるかが命題であり、その役割は場合によっては芸能人本人より重要である。
具体的な仕事は対外交渉、契約、企画立案、芸能人の身辺管理などが主である。また、事務所によっては新人発掘を行わせる場合がある。また、一部のマネージャーは番組や作品のプロデュースも行うなど、いわば芸能人のブレーンを務める場合もある。
大きな事務所や有力事務所ではマネージメント部門が半独立していることもあり、マネージメント業務が非常に強力となっている。これは売り出しや好感度促進、宣伝展開で優位に立とうという事務所側の経営戦略である。
さらにマネージャーは役割によって、種類が分けられる。事務所の経営陣たるマネージャーと芸能人に常に張り付いて勤務する専属マネージャーといった現場派とに分かれる。 事務所の経営陣マネージャーは「現場派」の業務の手腕・実力にかけて超一流であり、専属マネージメントを行う「現場派」的な役割に就く場合は相手が大物芸能人か、宣伝展開に力を入れる期待の新人(若手)場合など特殊な場合のみである。
[編集] 一般企業のマネージャー
近年、日本企業でも従来の役職に代わってマネージャーの呼称を採用する事が多くなっているが、特に決まった定義はまだなく、業種による差異も大きく、各企業がそれぞれの事情に合わせて独自に定義しているのが実情である。
一般に管理職としては旧来の役職で課長か係長クラスを指すことが比較的多いが、相当範囲を統括するエリアマネージャー(例えば北米や欧州といった単位)から、特定グループの長としてのグループマネージャーまで、まさにピンからキリまでをカバーする便利な言葉である。また実質的な内容は変わらずに、従来の役職から○○マネージャーへと名称だけ変えただけという場合もある。 反対に、既存部門間を横断的に組織される特定プロジェクトの代表を、便宜的にプロジェクトマネージャーと称する場合も見受けられる。(旧来の役職名では弊害がある為)
主に管理面を担当する名称と認識されており、技術職には用いない傾向がある(テクニカルマネージャーと称しても技術職とは限らない)。
比較的上位の位を示す言葉に、ジェネラル・マネージャー(GM)やシニア・マネージャー等がある。
[編集] その他
プロレスにおけるマネージャーは、プロレス興行の出演者を指す。詳細はリンク先マネージャー (プロレス)を参照のこと。