円観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
円観(えんかん、弘安4年(1281年) - 正平11年/延文元年3月1日(1356年4月2日))は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての天台宗の僧。字は慧鎮。
比叡山で大乗戒である円頓戒を学んだ後、北白川に律院(元応寺)を建立し、円頓戒の宣揚につとめた。後醍醐天皇の帰依を受けて京都法勝寺などの住持となり、文観・忠円らとともに後醍醐天皇の倒幕計画に参画し、延暦寺・東大寺・興福寺など大寺の僧兵を募って北条氏を調伏するための祈祷を行った。1331年(元徳3年・元弘元年)倒幕計画が幕府側に知られて六波羅に逮捕され、陸奥国への流罪に処せられた。建武の新政では罪を赦され法勝寺にもどったが、南北朝が分裂すると北朝側について活躍した。著書については円頓戒に関するものを多く残している。また、遠国四戒壇(鎌倉宝戒寺・加賀国薬師寺・伊予国等妙寺・筑紫国鎮弘寺)に円頓戒の道場を開くことができたのは円観の力によるものとされる。
カテゴリ: 人名関連のスタブ項目 | 僧 (日本) | 天台系仏教 | 南北朝時代の人物 (日本) | 1281年生 | 1356年没