別府湾
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別府湾(べっぷわん、Beppu Bay)は、大分県の中央部に位置する湾である。1883年の海図制定以前はかんたん湾と呼ばれていたが、由来については、地名から、形からなど諸説ある。なお「かんたん」は蓮を意味する。
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[編集] 沿岸市町
上記市町は、大分県の都市計画において、「別府湾広域都市圏」の名称で呼ばれている。
[編集] 概要
大分県中部に位置する、国東半島と佐賀関半島に挟まれた湾である。伊予灘と、豊後水道の入り口である豊予海峡に面している。475km2、平均水深36m、高崎山沖に最深位置があり水深約70m。北側に杵築市、速見郡日出町、西に別府市、南に大分市が位置している。一級河川大野川や大分川、二級河川境川などが流入し、関の江海水浴場、SPAビーチ(的ヶ浜公園)、田ノ浦公園などの海水浴場を擁する。
この湾の展望を提供する施設やホテルがある。別府湾サービスエリア、別府タワーやビーコンプラザのグローバルタワーなどのほか、日出城、府内城も展望がかなう位置にある。湾岸にある大分マリーンパレス水族館には、湾に棲む生き物たちを展示した「別府湾プール」がある。
[編集] 歴史
- 16世紀中頃、大友宗麟の時代、南蛮貿易港湾に指定される。
- 1551年、フランシスコ・ザビエルが入湾。
- 1596年9月4日、湾南東部を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生。その際に沈んだとされるのが、瓜生島と久光島である。
- 1883年、海図に別府湾の名称が用いられる。
[編集] 交通
下記の重要港湾から四国・本州に至る海路が構成されている。大分ホーバーフェリーは大分空港との接続で、湾を横断する。
- 大分港 - 関西汽船、ダイヤモンドフェリー、大分ホーバーフェリー
- 別府港(別府国際観光港) - 関西汽船、宇和島運輸フェリー
[編集] 生物
一村一品に選ばれている特産物として、速見郡日出町の城下カレイ(カレイ)、そして同町と杵築市の豊後別府湾ちりめん(カタクチイワシ)がある。
メバル、カサゴ、マゴチ、カワハギ、チヌ、マダイ、イワシ、コノシロ、タチウオ、アナゴ、アオリイカのほか、関サバ・関アジで知られる佐賀関に面していることもあり、サバ、アジも収穫される。帆船を利用しての漁は「海底の泥を掻くようなもの」だったため「ドロコギ漁」と呼ばれた。
2003年には体長10mのザトウクジラが迷い込み、地元テレビ局や新聞各紙で連日報道された。付けられた愛称は「かんちゃん」。また2004年5月には、同種のクジラが座礁、死亡しているのが地元漁師により発見された。同じ固体であるかどうかについては、識者により意見が分かれている。
[編集] イベント
湾に沿う別大国道を走る別府大分毎日マラソン、湾を縦断する「別府大分国際オープンウォータースイムレース」や「別府湾縦断ボートセーリング大会」など各種スポーツ大会が開催される。また「夏の宵まつり納涼花火大会」(別府港)、「べっぷクリスマスHANABIファンタジア」(別府楠港跡地)が催されるほか、別府港から出航し1時間半にわたり湾を巡る遊覧船ツアーがあった。
[編集] 外部リンク
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