国務長官
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国務長官(こくむちょうかん、Secretary of State)
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[編集] イギリス
[編集] アメリカ合衆国
アメリカ合衆国国務長官(United States Secretary of State)は、アメリカ合衆国連邦政府において外交政策を担当する閣僚。外務大臣に相当し、アメリカ国務省の長である。欧州諸国でいう外相よりも強力な権限を持ち、外交のみならず通商や国家行事なども統括する。初代国務長官はトーマス・ジェファーソン。リチャード・ニクソン大統領がウォーターゲート事件によって辞任した際、大統領の辞表はヘンリー・キッシンジャー国務長官に提出された。
アメリカ合衆国における各州の州務長官(Secretary of State)は、通常は選挙証明および企業登録維持に責任を負う行政職員である。いくつかの州では州務長官は運転免許証と自動車登録業務を取り扱い、州の公文書および公証人を証明する。通常州務長官の権限はそれほど大きくないが、選挙証明の大半に責任を負うためしばしば重要な職責を担うことがある。一例としてフロリダ州州務長官キャサリン・ハリスが、2000年の大統領選挙の結果を決定する際に重要な役割を果たした。
多くの州で州務長官は、州知事が辞職あるいは死去した際に副知事に続く地位となる。
[編集] カナダ
カナダの内閣では、かつて外務大臣の役割を持つ外務政務次官(Secretary of State for Foreign Affairs)の職位があったが、1993年に廃止され外務大臣の職位が作られた。1867年から1993年までカナダの外務政務次官(Secretary of State for Canada)は国務大臣としてその職務が変化したが、廃止されるまで国務省に責任を持つ閣僚であった。1993年から2003年まで数名の国会議員は特定の政策を持った国務長官(Secretary of State)と称され閣僚の支援を行ったが、彼ら自身は閣僚ではなかった。現在の内閣ではこれらの地位は国務大臣(Ministers of State)と称される。