戦艦バウンティ号の叛乱
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戦艦バウンティ号の叛乱 Mutiny on the Bounty |
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監督 | フランク・ロイド |
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製作 | アーヴィング・タルバーグ |
脚本 | タルボット・ジェニングス ジュールス・ファースマン ケイリー・ウィルソン |
出演者 | チャールズ・ロートン クラーク・ゲーブル フランショー・トーン |
音楽 | ハーバート・ストサート |
撮影 | アーサー・エディソン |
編集 | マーガレット・ブース |
配給 | MGM |
公開 | 1935年11月8日 ニューヨーク |
上映時間 | 132 分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
制作費 | 約195万ドル(当時) |
次作 | 戦艦バウンティ(1962) バウンティ/愛と反乱の航海(1984) |
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『戦艦バウンティ号の叛乱』(はんらん、原題Mutiny on the Bounty)は、1935年の米国映画。MGM製作。米国アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した作品である。
1935年に日本でも公開されたが、当時の軍国主義の風潮から「叛乱」という言葉は題名に使えず、検閲が大幅にカットして『南海征服』と改名し、やっと公開できたといういわく付きの作品である。
『戦艦バウンティ号の叛乱』は18世紀末近く、タヒチ島からジャマイカ島に向かって南海を航行中のイギリス軍艦バウンティ号でプライ艦長に船員たちが反乱を起こした事件をもとに、チャールズ・ノードホフとジェームズ・ノーマン・ホールが書いたベストセラー小説の映画化である。
海洋ものをしばしば取り上げてきたフランク・ロイドの監督、ブライ艦長役のチャールズ・ロートンと航海士クリスチャン役のクラーク・ゲーブルの顔合わせと両者の熱演が見事であったが、芸術的な作品ではない。2度再映画化されたが、1935年版には及びもつかない出来であった。
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
1787年、戦艦バウンティ号がタヒチ島へ向けて英国を出航した。ジャマイカへ運ぶパンノキの苗木を入手することがその目的であったが、冷酷無慈悲でサディスティックな性格の船長ウィリアム・ブライ(チャールズ・ロートン)は、スケジュールを詰めようと乗務員を酷使し、ちょっとした罪でも拷問同様の刑罰に処す。若い海軍士官候補生バイラム(フランショー・トーン)はプライに失望して、船員たちに人望がある一等航海士クリスチャン(クラーク・ゲーブル)に接近していく。部下たちの心情を知ったブライは、ことあるごとにクリスチャンに対して、底意地の悪い行動をとった。
バウンティ号は数ヶ月にわたってタヒチ島に滞在した。その間にタヒチ島の娘の魅力に惑わされた一部の乗組員がブライへの反発も手伝って、逃亡を企てるという事件が起こる。バイラムとクリスチャンもそれぞれ土地の娘と結ばれた。
荷物を積み終えて船がタヒチ島を出たとき、ブライは逃亡しようとした男たちを厳罰に処した。クリスチャンをリーダーとした乗務員はトンガ諸島の沖で叛乱を起こし、ブライとその一味を海に流してしまう。タヒチに戻った彼らはつかのまの幸福を味わう。だが、海軍に九死に一生を得て救助されたブライの残忍な報復が始まった。男たちの大半は首長の傭兵として島に留まるが、クリスチャンをリーダーらの一行は新たなユートピアを目指して、タヒチから2千キロ離れた無人島ピトケアン諸島めざして旅立っていく。
[編集] エピソード
- ロケ中に55名のクルーとスタッフを乗せたはしけが転覆し、スタッフ1名が死亡している。また、別の撮影中、2名のクルーを乗せた18フィートのバウンティ号の模型を引っ張る鎖が切れ、2日間漂流したあげく、救助隊によって助けられた。
- クラーク・ゲーブルは、歴史を正確に再現するため、トレードマークである口髭を剃っている。口髭は18世紀の英国海軍では生やすことを許さなかったためである。
- アカデミー賞史上唯一、同一作品から最優秀主演男優賞に3人もノミネートされている。クラーク・ゲーブル、チャールズ・ロートン、フランショー・トーンの3名である。しかし、受賞者は『男の敵』(ジョン・フォード監督)のヴィクター・マクラグレンだった。また、米国アカデミー賞最優秀作品賞を獲得しながら、他の部門は1つも獲れなかった唯一の作品でもある。
- 製作者のアーヴィング・タルバーグは、実生活でも憎しみ合っていたクラーク・ゲーブルとチャールズ・ロートンを敢えてキャスティングした。演技上でもその感覚で演ずることができるだろうという目論見があったためである。
[編集] 関連項目
- バウンティ号の反乱 - 実際の事件に関する項目