日進 (巡洋艦)
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日進(にっしん)は、幕末から明治初期に旧日本海軍に在籍したマスト付き木造汽船。巡洋艦に類別された。
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[編集] 概要
慶応3年(1867年)、佐賀藩がオランダに発注して建造した。明治3年(1870年)3月長崎に回航され、日進丸と命名されたが、6月に海軍籍となり日進艦と改名した。
日本海軍草創期の主力艦として活躍し、台湾出兵、西南戦争などに参加した。
日本で巡洋艦と呼称された最初の軍艦である。
[編集] 略歴
- 慶応3年(1867年)12月29日 オランダで起工
- 慶応4年(1868年)1月10日 進水式
- 明治2年(1869年)3月1日 竣工
- 明治3年(1870年)3月3日 長崎に回航し佐賀藩が受領、日進丸と命名。
- 6月22日 海軍に編入し、日進艦と改名。
- 明治7年(1874年)4月9日~12月18日 台湾出兵に参加。
- 明治8年(1875年)8月19日~11月14日 千島・樺太交換条約調印でカムチャツカ半島派遣。
- 明治10年(1877年)2月26日~8月28日 西南戦争に参加。
- 明治15年(1882年)7月31日~ 壬午事変により朝鮮半島で警備。
- 明治16年(1883年) 巡洋艦
- 明治17年(1884年)2月28日~ 甲申事変により朝鮮半島で警備。
- 明治18年(1885年)12月25日 航海術練習艦
- 明治21年(1888年)9月21日 軍艦
- 明治25年(1892年)5月30日 海軍除籍、第五種船。
- 明治36年(1903年)4月29日 廃船。8月31日 売却。
[編集] 諸元
- 基準排水量 1,468t
- 全長 62.0m
- 全幅 9.7m
- 最大速力 9.0ノット
- 武装 17.8cm砲1門、16cm砲4門、4ポンド砲2門、12cm臼砲1門
- 乗員 250名
- 3牆バーク型帆走装置
[編集] 関連項目
- 日進 (装甲巡洋艦)
- 日進 (水上機母艦)