次長課長
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次長課長(じちょうかちょう)は、東京吉本興業所属のお笑いコンビである。略称次課長(じかちょう)。2人とも大阪NSC(吉本総合芸能学院)13期生。1994年4月結成。当初はトリオだったため、グループ名は「次長課長社長」であった。コンビ名の由来は2人がバイトしていた居酒屋で、社員だった次長さんと課長さんにお金をもらい、励まされたから。
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[編集] メンバー
[編集] 略歴・概要
- 岡山市立京山中学時代に野球部で知り合う。一緒にキャッチボールをしたのが2人の出会いであり、それからは毎日のように一緒に遊ぶ仲になる。高校はそれぞれ違う高校に進学したため疎遠となったが、高校2年生の時に河本が井上宅に遊びに行き再会。再び交流が深まる。
- ちなみに2人は中学時代、同じクラスになったことがない。
- 2人とも勉強が苦手で、中学時代に岡山県の中学生約8000人が受けたテストでは河本が7980位、井上が7982位だった。そのため、井上が先生に高校に行きたいと進路を話しても「夢を見るな」と言われた。(当時の偏差値は河本23、井上21であった。)
- 高校卒業後、井上は親戚が営んでいたガラスサッシの枠を作る会社に就職が決まりかけていた。しかし河本から「吉本に入ろう!ジャッキー・チェンに会えるで!!」と誘われ、そのまま現在に至る。井上を誘った理由は「友達の中で、井上が1番おもしろかったから」。
- NSCの面接試験の際に、河本は笑いに対する想いを熱く語って合格したが、井上は指されずに何も発言しなかったにもかかわらず受かってしまった。
- 1994年4月結成。NSC在学中は河本・井上・山下のトリオで「次長課長社長」だったが、わずか1年程で社長の山下が「岡山に帰ります」という置き手紙を残して居なくなってしまい、脱退してコンビとなった。
- 社長は現在東京で美容師をしている(実際に「カミングダウト」2005年3月22日放送分の中で判明)。笑っていいとも!のテレフォンショッキングに初登場したときには、電報を送ってくれたり、時々ルミネtheよしもとにネタを見に来るなど、今でも交流が続いている。
- 次長課長ではなく「8ボール」というコンビ名も考えていた。
- 河本は大阪に出てきた当時、何度も岡山に帰ることも考えたが、相方井上の存在が踏みとどまらせた。「自分がこの世界に引きずり込んで、あいつの人生を狂わしたのに、俺が帰ったらあいつはどうなる」と男気を語る。
- 河本は19歳の時、ホストの経験をした事がある。度々披露しているタンバリン芸は、このホスト時代に覚えたものである。また、働いていたホストクラブでNO.3だったと言い張っているが、実はその店にはホストが4人しかいなかった。
- NSCの同期には同事務所野性爆弾、ブラックマヨネーズ、チュートリアル・徳井義実、ルート33増田、現在は俳優の三浦誠巳がいる。また吉本外に移籍した者では飛石連休藤井、クワバタオハラ桑波田、超新塾新塾イーグル、諸岡立身らがいる。
- ほぼ同期にはシャンプーハット、タカアンドトシなどがいる。また、半年後輩にはガレッジセール、フットボールアワー、1年先輩にはロンドンブーツ1号2号、DonDokoDon、ペナルティなどがいる。年齢が上である品川庄司(品川は3歳上で庄司は同学年)は1年後輩にあたる。
- 心斎橋筋2丁目劇場よりデビュー。2丁目劇場閉鎖後は、1999年オープンしたbaseよしもとの主力メンバーとして活躍。単独ライブのタイトルに東京23区の区名をつけ、全23回開催。2002年9月23日の「中央次課長」をもって、本人達の意向によりbaseよしもとを卒業。
- 卒業ライブでは407人というbaseよしもと観客動員記録を作る。(この記録は今だに破られていない。)
- ちなみに東京23区ライブシリーズにはフットボールアワー・レギュラーらが毎回出演していた。
- レギュラーの「気絶」ネタは次長課長が考えたものである。
- 同期のシャンプーハット小出水の結婚式二次会で、次長課長のお祝いメッセージが流れた。うめだ花月の出番の際に 撮影したが、3~4分と言われていたのに、10分くらい新婦の名前を間違えるボケを続けたらしい。オチで「嫁に食わせるタンメンはねえ!」でカメラに近づいた際、ピンボケしたため、ビデオ撮影していた大阪時代の構成作家、倉敷氏は「すみません!」を連発していた。
- 大阪時代に河本が椎間板ヘルニアで入院した際、井上は師弟関係にあるケンドーコバヤシと一緒に学園祭などの仕事を行っていた。ツッコミなしで、ボケにボケを重ねる形のネタを披露し、非常にうけて好評だったらしい。
- しかし、河本が退院した直後に行われた次長課長単独の復帰ライブはだだすべり。劇場の三階にある本屋のレジの「チーン」という音が聞こえるほどのスベりようで、劇場の伝説になっている。
- 河本が入院していた時に、芸人仲間がお見舞いに来てお土産をくれた。1番多かったお土産は「フラフープ」。相方の井上は「月刊ムー」というUFOなどのオカルト雑誌だったらしい。
- 当初は井上がボケ・河本がツッコミだったが入れ替わった。舞台やネタ番組ではコントが主だが漫才をやることもある。さらに極一部のネタでは今も井上がボケを行うネタがある。(井上がボケて河本にモノマネを振り、河本がモノマネを披露してからノリツッコミするもの)
- チャイルドマシーン(解散)が東京に行く際、カラオケで号泣しながら(シャ乱Qの上京物語)歌って彼らを送った。
- 2002年10月、東京進出。ルミネtheよしもとの舞台などに出演。
- 東京ではしばらく芽が出なかったが、2004年頃からマニアックなものまねが注目され始めた。舞台やネタ番組ではロングコントも披露するが、その際も河本がマニアックなものまねや特異なキャラを使ってボケることが多い。
- マニアックなモノマネは、大阪時代、楽屋で中川家と一緒だったとき「こんな人おるな」という細かいモノマネを競い合ったことから生まれたもので、いわば中川家と共同開発したネタである。今でも中川家と同じ楽屋のときは、楽屋内4人で即興コントをすることが多い。
- 中川家に礼儀から芸事まですべて教え込んでもらったため、「身近だけど神様みたいな存在」だと2人は語る。
- 他事務所の先輩ではくりぃむしちゅーと仲が良く、番組でも頻繁に共演している。
- 河本のキャラで特に代表的なのは「とんねるずのみなさんのおかげでした」に出た際にジャッキー・チェンの映画に出てくる脇役の真似で「お前(オメェ)に食わせるタンメンはねぇ!」がよく知られている(初めて出た時は「お前に“食べさす”タンメンはねぇ!」であったが)。ちなみにこのフレーズは河本がアドリブで考えたもので、本当は「そうは酢豚の天津丼だ!」だった。
- あくまでコンビ名なのでどちらが次長でどちらが課長というわけではない。だが、ごくまれにバラエティ番組で「次長 河本」「課長 井上」という設定になることもある(タモリ倶楽部に出演した際には「吉本工業 Yoshimoto Industry」という名刺を出したことがある)。
- ズバリ言うわよ!(2005年3月8日放送)で細木数子に「このコンビ名だと井上が貧乏になる」と指摘され、本気で改名をするか迷ったがとりあえず改名は拒否した。その後、逆に大ブレークが続いている。
- コントのネタ作り以外は、相方である井上をこの世界に誘ったのは河本。東京行きを決めたのも河本。ゆえに2005年10月31日放送の『めざましテレビ』の広人苑IIでは「ネタ作りの主導権は井上、人生の主導権は河本」と語る。
- 2005年以前、TBS系列『さんまのSUPERからくりTV』の前説を担当していた。2005年12月18日、同番組にゲストとして初出演。長年続いている長寿番組だが、前説を行っていた芸人がゲストとして出演するのは初めてであった。
- 井上は「マンスリーよしもと」が毎年恒例に行っている吉本男前ランキングで2006年度、2位に倍以上の得票差をつけてダントツの1位に輝いた。(ルミネtheよしもとのお客さんに聞いた「抱かれたい芸人ランキング」でも初の1位を獲得。また「子供にしたい芸人」では7位)
- ちなみに河本は「吉本ブサイクランキング」の8位、「お父さんになってほしい芸人」3位にランクイン。
- 品川庄司・品川曰く、(芸人の中で)日本一格好悪い人(河本)と日本一格好いい人(井上)のコンビ。
- 2006年3月28日に放送された「祝!ズバリ言うわよ!細木数子誕生祭!2週連続2時間スペシャル第1夜!!」にて、井上が芸能界に入るきっかけとなった人物であり、河本も大ファンのジャッキー・チェンとの共演を果たした。井上は『プロジェクトA』のワンシーン「テーブルの上で歌う人のまね」、河本は「オメェに食わせるタンメンはねぇ!」をそれぞれジャッキー本人の前で披露した。
- 「晴れる道 ~宇宙人(オメェら)に合わせる顔がねぇ!~」でCDデビュー(2006年5月31日発売、R and C)。JK名義で出しており、テレビ東京系アニメ『ケロロ軍曹』の4代目オープニングテーマとして2006年4月~9月に放送された。作詞も手がけており、プロデュースは小室哲哉である。
- 大阪時代は必死で覚えた岡山訛りの関西弁で話していたが、東京進出後は標準語を使う事が多い。
[編集] 出演番組
[編集] レギュラー番組
- くりぃむしちゅーのたりらリでイキます!! 木曜19時58分~20時54分(日本テレビ系)
- Goro's Bar 木曜23時55分~24時25分(TBS系)
- 爆笑問題の検索ちゃん 金曜24時45分~25時15分(テレビ朝日系)
- ぷれミーヤ 土曜15時30分~16時25分(テレビ朝日系)
- ぷちミーヤ! 土曜25時55分~26時10分(テレビ朝日系)
- YOUたち! 日曜11時45分~12時35分(日本テレビ系)
[編集] 準レギュラー番組
[編集] 不定期出演
[編集] 単発番組
- 爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル(フジテレビ系)
- 人志松本のすべらない話1~6(フジテレビ系、※河本のみ)
[編集] 出演
[編集] CM
[編集] アニメ
- 和・和・和 ワッピちゃん(WOWOW ) ワビー役(河本)・サビー役(井上)
[編集] テレビドラマ
- ほんとにあった怖い話「予言者の余波」(2004年・フジテレビ系)※河本のみ
- 「タイガー&ドラゴン」(2005年・TBS系列)※河本のみ(第5話~)
- 「電車男DX 最後の聖戦」(2006年・フジテレビ系)
- 「14才の母」(2006年・日本テレビ系)※河本のみ
- 「笑える恋はしたくない」(2006年・TBS系列/河本主演)
[編集] 海外テレビドラマ
- SUPERNATURAL スーパーナチュラル(2006年10月20日DVDレンタル開始、ワーナー・ホーム・ビデオ)井上:ディーン・ウィンチェスター役、河本:ゲスト出演 ※日本語吹替版に声で出演
[編集] 映画
- 「明日があるさtheMOVIE」(エキストラ)(2002年)
- 「M-1グランプリへの道 まっすぐいこおぜ!」(2004年)
- 「THE SECRET SHOW ザ・シークレットショウ」(2005年)
- 「日常」(2006年)
- 「仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE」(2006年)
- 「日常~恋の声~」(2007年公開予定)
- 「さくらな人たち」(2007年完成予定/主演)※河本のみ
[編集] PV
- 「カナリア ボックス」 ランクヘッド(2006年)
[編集] CD
- CDシングル「晴れる道 ~宇宙人(オメェら)に合わせる顔がねぇ!~」(2006年5月31日発売)
- テレビ東京系テレビアニメ「ケロロ軍曹」の4代目オープニングテーマ曲(第104話~第129話)。ただし「JK」という名でのクレジット(活動)である。作詞も担当し、楽曲(アレンジ)は小室哲哉がプロデュース。(初登場・最高位共に20位。オリコン調べ)
- CDアルバム「TKプロジェクトガチコラ」(2006年7月5日発売)
[編集] 連載コラム
- 「COOL TRANS(クールトランス)」(ワニブックス) 次長課長のこと技一本
- 「日経エンタテインメント!」(日経BP社) 次長課長・井上の炎上DVD
- 「マンスリーよしもと」(吉本興業) 次長課長・河本準一のイケメン道!
- 「アビアド」 フジテレビ(2006年)
[編集] 単独ライブ
- 1999年~2002年 「東京23区シリーズ」(全23回) (baseよしもと/大阪)
- 2001年10月13日 - アフターライブ 港次課長 (baseよしもと/大阪)
- 2003年08月02日 - 東京初単独ライブ「夏季限定ネタ始めました。」 (ルミネtheよしもと/東京)
- 2004年04月03日 - 「僕のイチゾン」 (ルミネtheよしもと/東京)
- 2004年12月25日 - 「五味渕」 (ルミネtheよしもと/東京)
- 2006年08月13日 - 「諸岡」 (ルミネtheよしもと/東京)
[編集] 河本ソロライブ
- 2004年~2006年 「河本さん家」 新宿ロフトプラスワン(不定期開催・2006年5月をもって終了)
[編集] 過去
- テレビ
- 爆笑オンエアバトル(NHK総合テレビ) 成績 オンエア率3/6 最高KB 477KB
- のりノリ天国(サンテレビ)※河本のみ
- びじゅある(関西テレビ)レギュラーだった番組。河本が夏に冷傷になった。たいがいは大コケ、共演したハリガネロックもとばっちり。
- スピルバーガー(朝日放送)
- 笑う犬の生活R(フジテレビ)次長課長がレギュラーだった。一発ギャグなど。
- テレch@t(岡山放送)出身地であり、まだ駆け出しの頃の次長課長をメインにおいた番組。
- べぇえす!(テレビ大阪)
- ?マジっすか!(MBSテレビ)
- シャンプー劇場(朝日放送)
- 土曜ドカンッ! (よみうりテレビ)
- すぽーつアミーゴ!(関西テレビ)
- てんこもり(テレビ朝日)
- 萌えてムーチョ!(テレビ東京)
- くりぃむしちゅーのたりらリラ~ン(日本テレビ、準レギュラー)
- 次長課長のすごい奴ら伝(日本テレビ、MC、過去二回放送) バリューナイトフィーバー枠
- 雨ニモマケズ(フジテレビ系、MC)
- ラジオ
- 連載
- 「COOL TRANS(クールトランス)」(ワニブックス) 次長課長の青春の踏み絵