石炭紀
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石炭紀(せきたんき)は、地質時代の区分のひとつ。古生代の後半で、デヴォン紀の後、ペルム紀の前の時代を指し、これはおおよそ現在より3億6700万年前から2億8900万年前までの時期にあたる。この期間はデボン紀末の大絶滅からペルム紀直前の数百万年に及ぶ氷河期で区切られている。 名前の由来はこの時代の地層から多く石炭を産することによる。この地層から石炭を産するのは当時非常な大森林が形成されていたことの傍証となる。 北米では石炭紀の前半をミシシッピ紀(Mississippian)、後半をペンシルバニア紀(Pennsylvanian)と呼ぶ研究者もいる。これらはおおよそ3億2300万年前よりも前か後かで分けられる。
[編集] 生物
陸上では、シダ植物が発達し、昆虫や両生類が栄えた。爬虫類もこの時代に登場した。当時の爬虫類ではヒロノムスなどが知られている。また、パレオディクティオプテラやゴキブリの祖先など翅を持った昆虫が初めて出現した。これらは史上初めて空へ進出した生物である。 デボン紀から引き続いて昆虫の巨大化も著しく、全長60cmもある巨大なクモ メガラシネや翼長70cmの巨大トンボ メガネウラなどが発見されている。これらの節足動物は陸上進出を果たした両生類や初期爬虫類の貴重な蛋白源になったと言われている。 逆に三葉虫は衰えてプロエトゥス目のみとなった。終盤には数百万年に渡る氷河期が到来し多くの生物が死滅した。 巨大なシダ類が繁栄し、中でもリンボクは大きいもので直径2m,高さ38mのものが存在し、このような巨大なシダ類が湿地帯に大森林を形成していた。これらの巨木は標準的なものでも20m~30mの高さがあった。
アメリカのイリノイ州では石炭紀の無脊椎動物の化石を多く出土する地層があり、ここから出土する動物群を特にメゾンクリーク動物群と呼ぶ。メゾンクリーク動物群には腕足類やウミユリなどが多く含まれ、トリモンストラム・グレガリウムなど異様な形態の動物も見受けられる。
後期にはエダフォサウルスなど哺乳類型爬虫類である単弓類も出現した。
[編集] 環境
年間を通して季節の変化はあまりなく、1年中湿潤な熱帯気候であったといわれる。
[編集] 地質
地質的にはバリスカン造山運動の活動期に当たる。デヴォン紀から存在していたライク海(リーク海またはミドローピアン海とも呼ぶ)はゴンドワナ大陸とローラシア大陸にはさまれて末期には消滅し、これがやがて次の時代のパンゲア大陸となる。 ライク海の消滅と歩調をあわせるかのように生物の陸上新出も進んだ。 この他にもバルチック大陸、ユラメリカ大陸などいくつかの小さな大陸が存在していた。
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