長尾雅人
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長尾 雅人(ながお がじん, 男性, 1907年 - 2005年3月13日)は、仏教学者、チベット学者で、京都大学名誉教授、日本学士院会員である。仏典に対する文献学的な研究を推し進め、また、チベット学の樹立に対しても貢献した。
広島県の出身で、京都大学を卒業し、東方文化学院京都研究所の研究員等を経て、1951年より京都大学文学部教授、文学部長等も歴任する。
日本人にとっては読解困難なチベット語や梵語(サンスクリット)で書かれた仏典を原典の意味に忠実に訳すことを重視し、インドの大乗仏教における中心的な思想である中観及び唯識の思想を研究した。
また、チベットの宗教および文化全般にわたる学問としてのチベット学を樹立した。1958年より1959年には、京都大学インド仏跡調査隊の隊長として、日本初の本格的な仏教遺跡発掘の指揮をとった。1959年、『居庸関』(共同研究)により日本学士院賞を受賞。その後、仏教伝道協会文化賞等を受賞、1980年には日本学士院会員に選出された。