ノート:音叉
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文意が明確になるように、大胆に編集してみました。文章表現、パラグラフの展開を美しくすることが主眼です。ただし第2パラグラフに関わる部分については当方に知識がなく、原文をなるべく尊重する形での編集です。誤りがあればご指摘ください。Enharmonion 16:26 2004年2月20日 (UTC)
- ありがとうございます。でも、ちょっと違うんです。音叉の価値は、純音を得られる所です。弦や管でない固体の振動で上音が発するのは確かなのですが、それが倍音でないことと、U字型にすると上音が消えることがポイントです。
話を進める前に、楽音および上音・倍音を定義しておきたいのですが。ほとんどの楽音はアタック部に減衰の速い非周期成分をもち、持続部に主体である周期成分をもつ。上音・倍音を云々して意味のあるのは後者のみ。倍音は基音の整数倍の振動数をもつ純音で、上音はこれに限らず、基音より振動数の大きいすべての成分音。したがって上音は倍音を包含する。もっと都合の良い定義があれば、提案してください。Enharmonion 12:04 2004年2月21日 (UTC)
- 倍音の言葉の定義というのは実は難しくて、基音の倍数の振動数を持つ上音を意味するときと、フラジオレットや金管楽器の吹奏音のような意味の時とふたつあります(倍音で苦し紛れに書いたとおり)ここでは前者の倍音の意味ですよね。
- 上音は、おっしゃるとおりです。
- 楽音は、基音と倍音だけから成る音の意味ですから、「ほとんどの楽音はアタック部に減衰の速い非周期成分をもち」というのはおかしな言い方になってしまいます。「ほとんどの楽器音は」ということですよね?おっしゃることを加味して厳密に言えば普通の楽器の音には楽音は存在しないことになりますが、それは、三角形が現実に存在しないのと同じで、これを云々しても意味がないと思います。対語は噪音です。
- 普通の弦楽器や管楽器は(おおむね)楽音です。弦や空気中は固定振動を出し、楽音を出しますが、棒は、固定振動を出すものの上音は倍音とならないため、楽音を出しません。しかし、音叉の形にすることで、上音を速やかにカットし、純音を出すのだそうです。compUT/OSer 12:29 2004年2月22日 (UTC)
まず定義について前置き。某の正しい定義はこれだ云々という論争がたびたび起こりますが、この考え方は誤りで、もっとも流通している定義、あるいは陳述や議論にもっとも有効な定義はどれかと考えるべきです。たいていは前者でことが済むのですが、いま必要なのは後者です。
それはさておき、もっとも流通している定義として、楽音はピッチ感のある音、噪音はそれがない音ではないでしょうか。この認識の違いが二人の意見の食い違いの一端であると思われます。冒頭の台詞と正反対のこの行為には意味があります。以降の議論のためにここは譲歩してくださいませ。
ふたたび定義について述べます。定義は概念等に対して為されるのであって、言葉に対して為されるのではありません。然々と定義された概念に、言葉のラベルを貼るのです。ラベルが楽音でも、Xでも、哺乳瓶でも、ドビュシーでも、定義された概念に違いは生じません。ただ使いやすいか否か、議論がしやすいか否かでラベルを選ぶのです。Enharmonion 16:13 2004年2月22日 (UTC)
- 定義についての定義については同感ですが、「楽音」の定義におっしゃるような定義は初めて出会いました。管弦楽法などを学ぶ中でも、楽音の定義は倍音と基音のみから成る音でした。「複合音中の上音群が、基音整数倍に整っている」と音楽之友社の標準音楽事典にもあります。ですから、たとえばティンパニの音は楽音ではないと思います。じゃあ、ピッチ感のある音に何とことばのラベルを貼るかなんですが、そこに楽音が含まれるのは確かですが、「音高の弁別の容易な音」とでもしか言いようがないようですね。compUT/OSer 01:31 2004年2月23日 (UTC)
分かりました。以降の議論のやり易さの見通しはそれぞれ異なるでしょうから、楽音の定義について、ここは私が譲歩しましょう。もちろん定義の定義については同意見であることを確認した上で。
さて議論に入りましょう。「弦や管(空気柱)でない固体(棒)の振動で上音が発するのは確かなのですが、それが倍音でないことと、U字型にすると上音が消えることがポイントです」と書かれましたが、「弦や空気柱は楽音を発し、棒は噪音を発する。棒をU字型にすると楽音(ただし倍音を含まない純音)を発するようになる」ということですね。しかし私の認識では、理想的な(すなわち現実には存在しないという意味)弦や空気柱でない限り、それが「音高の弁別の容易な音」であっても、基音と倍音だけから構成されているわけではない。アタック部を無視して、持続部だけに話を限定してもです。
補足説明をします。ティンパニの例を挙げてますが、ピアノだって噪音ということになります。ピアノの「複合音中の上音群が、基音整数倍に整って」いないことは周知です。もちろん双方の原因は全く異なります。ティンパニの発音体は二次元状の膜だから、部分音が調和的振動をしていてさえ、その振動数比がそもそも整数にならない。ピアノの弦は、作図された線分とは異なり、低音弦ほど固さと太さをもち、エンドピンのあたりは自由に動けないので、高次の倍音になるほど弦の両端を含めずに振動するようになって、結果的に振動数が上ずっていく。Enharmonion 15:09 2004年2月23日 (UTC)
- 前の文章で「厳密に言えば普通の楽器の音には楽音は存在しないことになりますが、それは、三角形が現実に存在しないのと同じで、これを云々しても意味がないと思います。」と書きました。弦や管の音は楽音に近い音にすぎませんが、少なくとも初心者には弦や管の音は楽音である、で、話がスタートしないと、論議が始まりません。理解の手順として、弦や管は楽音である→しかしながら厳密には倍音以外の上音も含まれている→アタック時には、およそ複雑な波形をする→基音周波数は微妙に変化する→演奏に伴う様々なノイズが混ざるというような手順ではないでしょうか。compUT/OSer 15:29 2004年2月23日 (UTC)
三角形の話は決して見落としてませんよ。三角形の方はアタック部と持続部がらみの話で、ティンパニの方は上音と倍音がらみの話をあなたがされたんですよね。楽音についてアタック部がらみの定義を私が出したところ、あなたは倍音がらみの定義を出し、これに私が従ったのです。意思疎通ができてなかったときのやり取りをふたたび取り上げるのは混乱の元になるので、あえて触れませんでした。
それよりも、いま議論しようとしているのは、あなたの最初の書き込み「でも、ちょっと違うんです。」以降の部分ですよ。これをすんなり理解できない私が、定義から確認を始めたのです。
私は譲歩しましたが、あなたの提案「理解の手順として」以降は、私が提案した方の楽音の定義にこそ合致するものではないですか。あなたの定義をもとに議論をすることに決めたからこそ、私がピアノやティンパニの厳密な話を出さざるを得なくなったのです。Enharmonion 16:21 2004年2月23日 (UTC)
- う〜ん、ことばって難しいですね。私のことばが舌足らずですね。私の「弦や管は楽音である」は、「弦や管の音は基音と倍音からできている」と書けばよかった。弦や管の音は大ざっぱに言えば楽音です。しかし、倍音以外の上音も入っているし、アタック部には特に音の揺れやさまざまなノイズが認められます。一方、ティンパニや旋律打楽器の音は音の高さを感じますが基本的に倍音は含まれないし、倍音以外の上音を多分に含んでいるので、基本的に楽音ではない、というのが私の理解です。
- さて、ちょっとちがうんです、のところは記事の方の最初の文章で「特定のピッチの音を発する道具で、特に楽器のチューニングに利用される。」とありますが、そのことより純音を出すことの方が先に来るべきなんじゃないかなと思ったのです。
- 音叉とは何か⇒U字形うんぬん
- それは何をするものか⇒特定のピッチの音を発する
- 音を発するほかのものとどこが違うのか⇒純音を発する
- 何に使うのか⇒楽器のチューニングに使う
- という順序がいいかな、と。
ちょっと違うんですの意図は分かりました。順序は焦点となる内容を先頭にするのが常道で、私が思うに、音叉と楽器のチューニングとの結びつきが一般に強いので、ここを先頭にすべきという考えのもとで編集したのです。話は少し違いますが、チューニング(音楽)の項目の立て方・記事の書き方はチューニングと楽器(あるいは周波数)との結びつきが強いという判断に依ってるわけですよね。しかしレーシングカーのチューニングの例を考えれば分かるように、もっと一般的な視点からの記述も可能なわけです。「某かを合わせること、調整することをチューニングという。特に楽器のチューニング・・・」というように。音叉と楽器のチューニングとの結びつきは、チューニングと楽器との結びつきより、遥かに強いと判断できますが如何ですか。Enharmonion 06:00 2004年2月24日 (UTC)
- そうですね。私は音叉の一番大事な所を純音を出すと言う所だと思ったのです。
- う〜ん、ほんとうは、チューニングには豊かな倍音を持った楽音の方が純音よりいいはずですよね。
- それが何で純音しか出せない音叉を使うんだろう。今急に気になってきました。
- コンパクトで可動性が高く、音の高さが安定しているから、でしょうか。
- そういうものを作るには弦や管より棒の方が適しているが、棒は倍音を出せないから、思い切って上音を全てカットして音の高さがわかりやすくしたのが音叉、なのか???compUT/OSer 15:27 2004年2月24日 (UTC)
純音であろうが、楽音であろうが、うなりを利用したチューニングには使い易さに差がないと思いますよ。
もとの話にまた戻りますが、棒が楽音を発さないというのは間違いありませんか?私に知識がないにも関わらず、疑って申し訳ないですが。ローズとかウーリッツァーの発音体はまっすぐな棒ですが、これが発するのは噪音ですか。Enharmonion 11:03 2004年2月25日 (UTC)
- 弦や管は基準振動(基音ですね)の整数倍の振動を上音として持ちますが、棒は二次関数だったような気がします。
- 両端が自由な棒(木琴、鉄琴のたぐい)の横振動(棒の長さ方向に対して垂直な方向の振動)
- 第1上音=基音の2.75倍
- 第2上音=基音の5.4倍
- 第3上音=基音の8.9倍
- 両端が自由な棒(木琴、鉄琴のたぐい)の横振動(棒の長さ方向に対して垂直な方向の振動)
- 基音は棒の端から0.224倍のところに振動の節が来るので、木琴や鉄琴はこの部分にひもを通すことによって、上音の発生を抑制しているそうです。だから、鉄琴、木琴は、純音に近いんでしょうね。compUT/OSer 14:26 2004年2月25日 (UTC)
ありがとうございます。0.224倍のところが基音にとっては節だから、基音の振動は妨げられず、上音にとっては節でないので振動が押さえられるということですね。ローズなどの棒も0.224倍のところで固定してあるんでしょう。
素のままの棒が噪音を発するのは、原理はおいといて、ティンパニと事情が似ていますね。
-
- 第1上音=基音の1.59倍
- 第2上音=基音の2.14倍
- 第3上音=基音の2.30倍(消失)
- 第4上音=基音の2.65倍
- 第5上音=基音の2.92倍(消失)
- 第6上音=基音の3.16倍
- 第7上音=基音の3.50倍(消失)
- 第8上音=基音の3.60倍(消失)
- 第9上音=基音の3.60倍
上記は円形の膜の理論的振動数比です。現実のティンパニの場合、いくつかの上音は「基音とともに」早期に消失し、生き残った上音は大気圧の影響で、1 : 1.5 : 2 : 2.5 : 3 = 2 : 3 : 4 : 5 : 6 に近づきます。
このことから思いついた、あなたの説に対する異論を書きます。音叉はU字形であることもさることながら、0.5倍のところに柄がある点も重要。柄の効果に依って、フラジオレット奏法と同じく、第2倍音の系列(第2倍音を基音と考えた場合の倍音群)以外が「本来の基音を含めて」消失。一方、U字形であることは、そっくり同じ振動数をもつ二つの物体が共鳴し合い、振動が持続する効果に関わる。なぜなら中央に柄のついた棒は、半分の長さの棒を二本くっ付けたもの(結果的に、各々にとって片側のみ自由)と理論的には同じだから。音叉の純音説について、記事に関係ある部分の再考を求めます。Enharmonion 15:26 2004年2月25日 (UTC)
- ↑こんなとこにしまっとかないで、ティンパニに書いてくださいよ!
- 音叉の柄のことはちょっと調べてみます。
- たしか、U字型にすることで、節の位置が真ん中に寄るんだったと思います。寄ったあげくに二つの節がくっつくんじゃなかったかな?0.224が0.5までなってしまう?
- どこにかいてあるんだろう。ちなみに、1711年にイギリス人ジョン・ショアJohn Shoreが発明したのだそうです。
節が寄ることは興味深く思います。どうやら疑った私が間違ってたようで、純音説を支持しますので、記事の方よろしく。ティンパニの件ですが「弦・開管・閉管・円筒管・円錐管・棒・膜の振動モード」とでもいう記事であれば、書く意味もあろうかと思いますが。。Enharmonion 12:11 2004年2月26日 (UTC)
記事の内容も構成も良いものになりましたね。議論の甲斐がありました。(切りが無いので返事は不要です)Enharmonion 16:17 2004年2月28日 (UTC)