SH-5 (航空機)
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SH-5(水轟五型)は、中華人民共和国のハルビン航空工廠が対潜哨戒機として開発した飛行艇。「水轟」とは「水上轟炸機」すなわち「水上爆撃機」のことで、「SH」は中国語の「水轟」のピンインから作られた略号である。海外では、PS-5とも呼称される。
[編集] 概要
1970年代前半から開発が開始され、1976年4月に初飛行した。4発ターボプロップ・エンジンの飛行艇である。1984年から実戦部隊への配備が開始された。艇体は、日本のUS-1・PS-1飛行艇を参考にしたと思われ、同様の消波装置を胴体前部に持つ。尾翼は、ソ連のBe-12や中国にも配備されたBe-6と類似しており、高めの上半角がついた水平尾翼に、双垂直尾翼を持つ。このほか、装備としてはBe-12同様MADブームを尾部に持つ。揚陸脚は持つものの、陸上基地への着陸はできない。対艦ミサイル、対潜短魚雷、機雷、ソノブイなどを搭載し、対潜哨戒、対艦攻撃、救難、輸送など多目的に使用される。
多くは生産されず、少数機が稼動状態にあると推定されている。現有数は7 機とする資料もある。
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