くしゃみ講釈
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くしゃみ講釈(くしゃみこうしゃく)は、落語の演目の一つ。覗きからくりや講釈の素養が求められる難解な噺で、東京では現在やっているのは柳家権太楼など少数であるが、上方落語では一門を問わずいずれもが演じ、題名を「くっしゃみ講釈」とする場合が多い。戦前では5代目笑福亭松鶴の十八番であった。現在ではその5代目の直弟子の笑福亭松之助が絶品。
全編にわたって笑いがちりばめられている。極め付きが終わり近くに主人公がうれしさの余り唄う歌。曰く「おけら けむし げじ かにぼうふり、せみ かわず やんま ちょうちょに きりぎりすにはったはた ぶんぶの背中はピーカピカ。」虫尽くしの戯れ歌だがストーリーに関係ないナンセンスさが面白い。昭和40年代のラジオ中継で、当時売りだし中の笑福亭仁鶴(彼はレコードを何枚も吹きこんだほど歌がうまい)が歌ったら会場中大爆笑であった。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
デート現場を突然乱入してきた講釈師にメチャクチャにされた主人公。兄貴分に相談すると、二人で講釈場に行ってその講釈師を困らせてやろうと提案された。その方法は、講釈場の最前列に陣取り、講釈師が語り始めたら胡椒を火鉢でいぶし、その煙を浴びせかけてやると言うもの。ところが、この男は極度の健忘症だったのだ。
いざ乾物屋(または八百屋)に出向いたところで、何を買うのか忘れてしまった男は、趣味でやっている八百屋お七の覗きからくりの物まねで何とか胡椒を思い出す。ところが胡椒は売り切れ、仕方なく店主が勧めた唐辛子の粉を買った。
そして講釈場、計画通り煙でいぶしてやると、講釈師の語りはラップのように一所を行ったり来たりとメチャクチャになってしまった。手はずどおり講釈師にケチを付けると、講釈師が「何か故障(文句)があるのですか?」と聞いてきた。男はすかさず「胡椒が無いから唐辛子だよ」(「胡椒が無いんでとんがらしをくすべた」)