カワゴケソウ科
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カワゴケソウ科 | ||||||||||||
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カワゴケソウ科(かわごけそうか、Podostemaceae)は双子葉植物に属する科で、すべて水草からなる。川底に生え、形態的には退化する傾向が著しく、根は苔類のような葉状体になり、多くは水中で開花する。日本に生育する種はいずれも茎がほとんどなくなり、葉状体上に鱗片状の葉と単純な花がつく。
世界の熱帯・亜熱帯に約50属250種が分布するが、アメリカ東岸では北緯50度付近まで分布する。日本では宮崎県、鹿児島県本土と屋久島の一部の川にカワゴケソウ(川苔草、Cladopus japonicum)やカワゴロモ(川衣、Hydrobryum japonicum)などの2属7種がある。このうちオオヨドカワゴロモ(H. koribanum、大淀川に生育)は1999年に新種であることが明らかになった。いずれも名の通り葉状体が急流の底に張り付いて生育する。
極端な退化のため系統が明らかでなかった(クロンキスト体系では独立のカワゴケソウ目に分類している)が、近年の分子系統学研究からオトギリソウ科に近縁であることがわかった。