ジェイアールバス関東長野原支店
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長野原支店(ながのはらしてん)は、群馬県吾妻郡長野原町にあるJRバス関東の営業所。
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[編集] 所在地
- 群馬県吾妻郡長野原町大字長野原44-1
- 最寄のバス停
- 長野原役場前(志賀草津高原線)
- 最寄のバス停
[編集] 概要
1935年に「鉄道線の先行」という使命を持つ省営バス吾妻線として、渋川~真田間・上州大津~草津温泉間を開業したのが始まりである。その後、国鉄長野原線(現:吾妻線)の開業と共に、その使命は「鉄道線の培養」という使命に変わっていった。
沿線に全国有数の温泉場である草津温泉があり、観光客の利用が多い志賀草津高原線を担当していることもあり、国鉄バスでは数少ない黒字営業所であった。鉄道と完全並行の渋川線は全廃となり、他の路線についても短縮や他社への移管などが行われた現在でも、草津温泉への観光客輸送における鉄道~バスの連携体制は際立っており(詳細は当該項目を参照)、「鉄道線の培養」という使命は些かも失われていないといえる。
[編集] 沿革
- 1935年12月11日 省営バス吾妻線として、渋川~真田間・上州大津~草津温泉間を開業。
- 当初は、渋川自動車区と呼ばれ、長野原支所、真田支所が置かれた。
- 1946年4月15日 菅平口~菅平間を開業。
- 1950年 日本国有鉄道長野原自動車営業所に昇格。
- 渋川支所、真田支所が置かれる。
- 1955年12月15日 花敷線として長野原~野反湖間を開業。
- 1960年6月1日 真田~上田間を開業。
- 1966年6月20日 志賀草津高原線の草津温泉~湯田中間を開業。
- 1972年7月1日 浅間白根火山線として白根火山~中軽井沢間を開業。
- 1977年 鹿沢菅平線の支線部分、中央干俣~仁田沢間を延伸。
- 1984年 鹿沢菅平線の支線部分、上の貝~バラギ湖・東海大学研修センター間を延伸。
- 1989年 組織改編により、真田支所(真田営業所)が小諸支店の管轄となる。
- 1997年10月1日 長野新幹線の開業を受けて、浅間白根火山線の中軽井沢~軽井沢駅間を延伸。
- 2001年10月 草軽線(草津温泉~北軽井沢~白糸の滝~軽井沢駅)を開業。
- 草軽交通と共同運行、停留所も共有した。
- 2005年 渋川営業所(旧:渋川支所)を閉所。
[編集] 現在の所管路線
[編集] 高速路線
- 上州名湯めぐり号
- スパライナー草津号
- 東海道昼特急大阪号(乗務員のみ、東京駅~三ヶ日間を担当)
- レディースドリーム大阪号(乗務員のみ、東京駅~三ヶ日間を担当)
- プレミアム昼特急大阪号(乗務員のみ、東京駅~三ヶ日間を担当)
- ドリーム京都号(乗務員のみ、東京駅~三ヶ日間を担当)
- ドリーム号季節、臨時続行便(乗務員のみ、東京駅~三ヶ日までを担当)
[編集] 一般路線
系統詳細は当該項目を参照。
[編集] 過去の路線
- 浅間白根火山線
- 渋川線
- 草軽線(草軽交通と共同運行、4月~11月運転。2001年~2004年まで運行)
- ドリーム難波号
- 伊香保温泉号(関越交通と共同運行・現在は関越交通単独運行)
- 池袋~金沢線
- 東京~吉川・松伏線 (乗務員のみ:東京駅~吉川・松伏)
[編集] 車両
[編集] 現在
長野原支店の路線車は、大半が高速バス車両の格下げ車であり、一般路線ながらリクライニングシートのハイデッカー車が主体。東名ハイウェイバスで使用していた強馬力仕様のエアロバス(U-MS821P)をはじめとして、ハイデッカー高速車ばかりが一般路線に運用されている光景は、他の観光地のバス路線でもなかなか見られない。路線に転用された車輌でWC付の車両については、経年車についてはWC閉鎖、車齢の若い車はWCをリサイクル利用することから撤去して座席を増設してある。また、2000年に一般路線車として新車で導入された車両も、ハイデッカーのエアロバス(KL-MS85KS)である。中型車は少数が在籍するのみで、自治体からの受託によるスクールバス運用や、花敷線・鹿沢線に使用されることが多い。
高速車は、「スパライナー草津号」用にボルボ・アステローペが2台在籍するほか、「上州名湯めぐり号」用にガーラやスペースアロー等が在籍している。2000年頃にはエアロバス(KC-MS86MP)が高速車として配置されたが、一部の車両は4年ほどで一般路線車に格下げとなっている。
この他に、ローザ改造のボンネットバス2台を含む小型車3台が草津町循環バス用に、マイクロバス3台がスクールバス用に在籍しているほか、大型貸切車は7台が在籍している。
なお、他の支店からの転入や格下げ車が多いものの、平均車齢はさほど高くない。
[編集] 過去の車両
国鉄バス時代は、十和田方式(十和田北線の当該記述を参照)により、1シーズン後に配置されるケースが多かったが、長野原営業所管内もほぼ同様の観光路線であり、車両仕様としてはほぼ同一であった。トップドアで高出力の車が多く在籍し、ハイバックシート・リクライニングシートを装備した車両が多かった(メーカーで見ると、高出力型のいすゞ車・日野車が多く配備されていた)。一般路線用の車輌では山岳路線や勾配が多い管内の地形において力不足になることがあったことによる。前中扉の車両も在籍したことがあったが、渋川営業所(旧:渋川支所)配置の車両を除いて、あまり長い期間は活躍せずに転出していた(高出力型の2扉車が配備されたことがあったが、例外的に長野原を離れることなく使用された例もある)。長野原では現在に至るまで「2扉車は短命」という傾向がある。
JRバスになってからは常磐道・東関道方面の高速バスから転用されることが多くなった。それらの車両の中で特筆すべきものは、夜行高速バスの車両を転用し、1994年に登場した「イエローバス」である。この車両については志賀草津高原線#イエローバスを参照のこと。
[編集] 特記事項
- 長野原支店では、自治体に委託されてのスクールバスや福祉目的のバスを運行させている。支店の路線がある長野原町、六合村、嬬恋村では、それぞれの自治体の小学校・中学校のスクールバス、群馬県立嬬恋高等学校の関連では、草津温泉駅~上州三原間をスクールバスとして運行している(当然のことながら、一般旅客の乗車はできない)。また、観光目的と思われがちだが、草津温泉巡回バスについては、元々草津町内の福祉バスという位置付けでもある。
[編集] 関連項目
東京都: | 東京支店 |
千葉県: | 八日市場支店・館山支店 |
茨城県: | 古河支店・土浦支店・江戸崎営業所・鹿嶋営業所・水戸支店 |
栃木県: | 宇都宮支店・烏山車庫・西那須野支店 |
福島県: | 東北道統括支店・棚倉営業所・小野新町車庫・いわき高速支店 |
群馬県: | 長野原支店 |
長野県: | 小諸支店・長久保営業所・中央道統括支店・諏訪営業所 |
静岡県: | 三ヶ日営業所 |
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