スカル隊
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スカル隊(スカルたい)は、SFアニメ「マクロスシリーズ」に登場する架空の部隊。統合軍の可変戦闘機部隊としては最も古い部隊の一つであり、時期によって規模が異なる。
部隊名のスカルとは英語で頭蓋骨(skull)の事。海賊旗(Jolly Roger)のマークを部隊章とし、所属機のコールサインは「スカル○」(○内は数字)。指揮官機は「スカル・ワン」又は「スカル・リーダー」と呼ばれる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 統合戦争時代
OVA『マクロス ゼロ』作中では、空母アスカ所属のスカル小隊として試作可変戦闘機VF-0 フェニックスで編成されていた。小隊隊長ロイ・フォッカー少佐を含む4機編成であったが、F-14を失った工藤シン少尉、エドガー・ラサール少尉を暫定的に編入し5機編成となった。百戦錬磨のエースパイロット、フォッカー隊長以外は可変戦闘機に不慣れな若いパイロットばかりで、訓練ではフォッカーが教官役を務め、実戦でも部下をフォローする場面が多かった。F-14搭乗時はエース級の腕前であった工藤シンも可変戦闘機への機種転換に苦労し、当初はエドガー・ラサールと共に練習用(複座型)のVF-0Dを使用。後に上達し、最終決戦では単座型のVF-0Aで出撃した。この際、工藤機のコールサインがスカル5からスカル2に変わったが、他の隊員の所在については特に描かれていない。
- VF-0S (小隊指揮機:スカル1:機体番号301)
- VF-0A (隊員機:スカル2~4:機体番号302~304)
- VF-0D (複座訓練機:スカル2~5:機体番号302~305)
[編集] 第一次星間大戦時代
テレビアニメ『超時空要塞マクロス』及び劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』作中では、SDF-1マクロス航空隊としてロールアウトされたばかりの最新鋭可変戦闘機VF-1 バルキリーで編制された。両作品間には多くの設定変更点があり、スカル隊についても部隊の経歴や規模に違いが見られる。
[編集] 『超時空要塞マクロス』版
- スカル大隊
- ロイ・フォッカー少佐が大隊隊長を務め、空母プロメテウスに所属していた。同艦はマクロス進宙式典警護のため南アタリア島付近にいたが、フォールド事故に巻き込まれマクロスの左腕に接続された。マクロス艦内で統合軍に入隊した一条輝軍曹もこの部隊に配属され23番機に搭乗(なぜか当初から小隊指揮機VF-1Jを使用)。のちに同大隊に所属するヴァーミリオン小隊の小隊長(少尉)となり、マクシミリアン・ジーナス伍長、柿崎速雄伍長が同小隊隊員となっている。
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- VF-1S (大隊指揮機:スカル1又はスカルリーダー)
- VF-1J (小隊指揮機:バーミリオンリーダー)
- VF-1A (隊員機)
- スカル小隊
- ロイ・フォッカー戦死後、遺された指揮官機VF-1S(通称「ロイ・フォッカー・スペシャル」)を一条輝中尉が受け継いだことによってヴァーミリオン小隊から改称された。しかし直後に柿崎速雄少尉が戦死し、マクシミリアン・ジーナス少尉が小隊長として独立したため短期間の編成に終わった。
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- VF-1S (小隊指揮機:スカル1又はスカルリーダー)
- VF-1A (隊員機)
- スカル中隊
- 一条輝中尉の中隊長昇進に伴い再編成され、新隊員として松木浩明が配属された。第一次星間大戦終結後、新統合軍のパトロール部隊として活動再開。一条輝は大尉に昇進し、新隊員として『マクロスプラス』に登場するミラード・ジョンソン(当時少尉)が配属された。
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- VF-1S (中隊指揮機:スカル1又はスカルリーダー)
- VF-1A (隊員機)
テレビシリーズでは隊長のロイ・フォッカー、一条輝がスカル隊の名を持ち回っており、地位の上昇に伴い部隊規模も再編される形が採られている。
[編集] 『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』版
- スカル小隊
- ロイ・フォッカー少佐が小隊隊長を務め、一条輝、マクシミリアン・ジーナス、柿崎速雄(いずれも少尉)3名を率いる4機編成。空母プロメテウスに所属していたが、ゼントラーディ軍との緒戦において同艦が撃沈されたためマクロス(宇宙空母アームド)航空隊に編属された。フォッカーと輝がゼントラーディ軍に捕まり行方不明となったため、マクシミリアン・ジーナスが新隊長(大尉)に昇格。のちに輝が復帰し3機編成となるが、メルトランディ軍との戦闘で柿崎が戦死し、マクシミリアン・ジーナスも行方不明となる。よって一条輝が隊長に昇格し、最終決戦においてゴルグ・ボドルザー打倒の特別任務を遂行した。
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- VF-1S (小隊指揮機:スカル1:機体番号001)
- VF-1A (隊員機:スカル11~13:機体番号011~013)
劇場版では部隊規模が小隊に固定され、隊長が空位になった場合隊員が昇格し、小隊指揮用のVF-1Sを受領する形が採られている。
[編集] 宇宙移民時代
OVA『超時空要塞マクロス Flash Back 2012』では、 一条輝を隊長としてVF-4 ライトニングIIIで編制され、マクロス級2番艦SDF-2メガロード-01に配備された。明確に設定されていないものの、部隊規模はスカル大隊、一条輝の階級は少佐になったものと思われる。同艦は居住可能な惑星を探して銀河系中心方面へ旅立ったが、2016年7月に通信が途絶し以後消息不明となった。その事実は公表されなかったが、スカル隊の名は歴戦の名パイロットを輩出した部隊として後世も伝説的に語られている。また、マクシミリアン・ジーナスと妻ミリア・ファリーナ・ジーナスの特殊部隊がダンシング・スカル隊を名乗り、その精神を引き継ぐことになった。
[編集] デザインの特色
[編集] 作中での設定
バルキリーに限らず、戦闘機の機体色は敵の目につかない低視認性(ロービジリティ)を重視する。しかし、初代隊長である伝説的なエースパイロット、ロイ・フォッカーは統合戦争末期に未熟な部下を護るため、敢えて自機VF-0Sを目立つ高視認色(ハイビジリティ・カラー)に塗り敵を引きつけようとした。これが元となりスカル隊は一般的に「白」のイメージで語られることが多い。テレビシリーズでは部隊内でもカラーリングはまちまちであったが、劇場版のスカル小隊は白地の機体にパーソナルカラー(フォッカーが黄色、一条輝が赤色、マクシミリアン・ジーナスが青色、柿崎速雄が緑色)を配するデザインに統一された。
部隊章の海賊旗(髑髏と骨の絵柄)やスカル(頭蓋骨)という部隊名も、フォッカーのパーソナルマークが元になったと思われる。その由来として、統合戦争時フォッカーに空戦術を指南した元教官D・D・イワノフが付けていたジョン・ラカム風の海賊旗マークが関連を窺わせる。劇場版では尾翼及びファストパック側面に部隊章の海賊旗が印されている。
[編集] メカニックデザイン
『超時空要塞マクロス』のメカニックは実在する兵器の意匠を取り入れリアリティーを表している。スカル隊の「白」のイメージはVF-1の愛称「バルキリー」と同じく、デザイナー河森正治お気に入りの試作爆撃機XB-70ヴァルキリーから引用された。同様に部隊章の海賊旗もバルキリーのデザインモチーフとなった戦闘機F-14トムキャットの航空団、VF-84 ジョリーロジャース(en:VF-84 Jolly Rogers)から引用された。マクロスの企画当時、同航空団は所属する空母ニミッツと共に映画『ファイナル・カウントダウン』に出演し、航空ファン以外にも知られる人気の部隊であった。現在、その部隊名と部隊章はF/A-18Fスーパーホーネットで編成されるVFA-103に引き継がれている。