セイコー
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
本社所在地 | 東京都港区芝浦一丁目2番1号 シーバンスN館(登記上の本店:東京都中央区銀座四丁目5番11号) |
設立 | 1917年10月29日(1881年創業) |
業種 | 精密機器業 |
代表者 | 代表取締役社長 村野晃一 |
資本金 | 100億円(2006年3月31日現在) |
売上高 | 単体57億円、連結2137億2600万円(2006年3月期) |
従業員数 | 単体57人、連結6699人(2006年3月31日現在) |
外部リンク | http://www.seiko.co.jp/ |
セイコーは、セイコー株式会社(SEIKO CORPORATION)またはそのグループを指す。ブランド名はSEIKOを使用。
目次 |
[編集] 概要
日本初の腕時計、世界初のクオーツウオッチを開発し、現在も時計関連で有名であり、オリンピックなどの世界大会などで公式スポンサー、オフィシャルタイマーとしてたびたび参加している。
日本最初のCMは、日本テレビ放送網開局の日の1953年8月28日に放映された、当時の精工舎の正午の時報であるが、当時の放送関係者の証言によると放送機材の操作に慣れていなかったため、フイルムが裏返しだったので音がまったく出ず音なしの状態で30秒間放送された(当時のフィルムの場合、映像の横に音を再生するためのサウンドトラックがあり、フィルムが逆向きになると音が再生されなかった)。なお、時報音はフィルムと関係なく挿入されたため正確に出た。ちなみに、同日の午後7時の時報は無事に放映され、これが現存する日本最古のテレビCMである。翌日の正午、テレビCM第1号になるはずだった正午の時報も無事に放映された。(※従来、「3秒で放送中止となった」というのが定説だったが、これは間違いである)(※参考サイト [1] 「CMのCMキャンペーン テレビ元年、CMスタート」を参照)
また、戦前・戦後から後楽園球場(1937年-1987年)、東京ドーム(1988年-)、明治神宮野球場(1980年-)と球場のスポンサーになったのを日切りに、スポーツ競技場のタイマーでもおなじみ。
現在も積極的にスポーツイベントに計時支援を行っている。世界的に計時支援は、共同出資の別会社に自社ブランドの看板をもたせて支援させる方式(スイス時計メーカー出資のスイスタイミング社など)が普及しているが、セイコーはグループ内の部署に支援させて技術開発も行うスタイルを維持している。
[編集] 沿革
- 1881年(明治14年)12月 服部金太郎が輸入時計を販売する服部時計店を創業した。
- 1892年(明治25年)3月 時計工場である精工舎を設立し、国産クロックの製造を開始して、精工舎で製造した国産クロックの販売を服部時計店で始めた。
- 1917年(大正6年)10月29日 会社組織に改め資本金500万円の株式会社服部時計店となる。
- 1937年(昭和12年)9月 工場精工舎のウオッチ部門が分離独立し、株式会社第二精工舎(現在のセイコーインスツル株式会社)となる。
- 1947年(昭和22年)4月 小売部門を分離し、株式会社和光設立。
- 1949年(昭和24年)5月 東京証券取引所上場。
- 1959年(昭和34年)5月 株式会社第二精工舎の諏訪工場が分離独立し、株式会社諏訪精工舎(現在のセイコーエプソン株式会社)となる。
- 1964年(昭和39年)10月 東京オリンピック公式計時
- 1969年(昭和44年)12月 世界初のアナログクォーツウォッチアストロン 35SQ(セイコーエプソン製)を発売
- 1983年(昭和58年)8月 社名を株式会社服部セイコーとする。
- 1997年(平成9年)7月 社名をセイコー株式会社とする。
- 2001年(平成13年)7月 セイコーウオッチ株式会社を設立し、ウオッチ事業を分社。持株会社となる。事業子会社の「セイコーウォッチ」、「セイコークロック」、「セイコープレシジョン」、「セイコーオプティカルプロダクツ」等を統括している。
[編集] セイコーグループ
セイコー株式会社は、2001年から持株会社制に移行しており、各事業は事業子会社が行っている。
[編集] 事業子会社
- ウオッチ事業(腕時計) - セイコーウオッチ株式会社(卸売り)
- クロック事業(置時計) - セイコークロック株式会社
- プレシジョン事業 - セイコープレシジョン株式会社(電子デバイス、プリンターなど)、セイコーNPC株式会社(半導体)
- 眼鏡事業 - セイコーオプティカルプロダクツ株式会社
- その他の事業 - 株式会社和光(小売)、株式会社クロノス(小売)、セイコーエスヤード株式会社(ゴルフクラブ、ストップウオッチ、家電用品小物など)、セイコージュエリー株式会社(宝飾品)、セイコータイムシステム株式会社(設備時計、スポーツ計時計測機器など)、株式会社オハラ(特殊光学ガラス、東証1部 5218、セイコーが32.2%を所有)
[編集] その他グループ会社
以下の会社は、創立の経緯からセイコーグループではあるが、昔も今もセイコーの子会社ではない。 服部時計店の時代から、腕時計の開発・設計・製造をセイコーインスツル(SII、旧 セイコー電子(第二精工舎))とセイコーエプソン(EPSON、旧 諏訪精工舎)とに委託しており、お店と工場という関係だった。
- セイコーエプソンは「セイコー」を名乗っている。昔は本社(長野県)のビルにEPSONというロゴとSEIKOというロゴが入っていたが、数年前にSEIKOがはずされた。一部の工場にはSEIKOのロゴが残っている。そのロゴに対してもブランド使用料を支払っていたらしい。現在もエプソンはセイコー向け腕時計の製造を行っている。2003年の株式公開(東証上場)後も服部家の個人およびファミリー企業が同社の大株主であり、経営に対して一定の影響力を有している[1]。同社の副会長ポストには服部家出身者がついている。
- 現在もセイコーインスツルは、国内および海外の子会社(盛岡セイコー工業など)でセイコー向け腕時計の一貫生産および材料・部品の製造を行っている。非上場。服部家が大株主である。
[編集] 関連項目
- ゆく年くる年(全民放テレビ同時ネット、1956年~1988年まで提供)
- 和光 - 子会社。銀座の時計台ビルで有名。
- 後楽園球場
- 東京ドーム
- 明治神宮野球場
- セイコー・スペクトラム
- 007 ジェームズ・ボンドの秘密兵器として『007 ユア・アイズ・オンリー』や『007 オクトパシー』などに出てくる。
- 長野オリンピック
- 東京ディズニーリゾート(公式スポンサーだったが、2006年9月3日付で契約を解消した。)
- スーパーアグリF1チーム(公式パートナー)
[編集] 注記・参考資料
- ↑ アニュアルレポート2006(PDF版,2.7MB) 47ページ「大株主との関係について」を参照