セント・アンドリュース
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セント・アンドリュース(St. Andrews)はスコットランドのファイフにある、北海に面する町であり、ゴルフの発祥の地として知られる。名前は聖アンデレにちなんで命名された。ゴルフの権威であるR&Aゴルフクラブと美しいゴルフコースのセント・アンドリュース・リンクスがあるため、セント・アンドリュースは「ゴルフの聖地」と呼ばれている。5年に1度、四大メジャーで最古の歴史を誇るゴルフ大会・全英オープンが最も由緒あるリンクスの「オールド・コース」(Old Course)を舞台に開かれている。また、スコットランド最古の大学であるセント・アンドリュース大学が置かれている。
[編集] セント・アンドリュース・リンクス オールド・コース
オールド・コースは“あるがまま”を理念としており、“神が造りたもうたコース”と畏敬の念をもって呼ばれている。名所のホールには偉大な名選手の名前が記念され、10番ホールには「ボビー・ジョーンズ」、最終18番には「トム・モリス」(オールド・トム・モリスのこと)の名が冠されている。いくつかのコースでは、グリーンがアウト(フロント・ナイン、1~9番ホール)とイン(バック・ナイン、10~18番ホール)とで共用しているため、カップの旗の色も区分けしている。オールド・コースには全部で「112個」のバンカーがあり、その中でも14番ホール(パー5)の「ヘル・バンカー」(Hell Bunker)と17番ホール(パー4)の「ロード・バンカー」(Road Bunker)が有名である。(ヘル・バンカーとは、ここに落としたら“地獄”という意味だが、現在の選手たちのクラブ飛距離では第2打 → 第3打の距離配分を考えれば問題なく通り越せることが多くなった。)
オールド・コース最大の名物ホールは17番ホール(パー4)である。第1打はコース内にあるホテルを越えて打たなければならない。そして、第2打をグリーンに乗せること(パーオン)に失敗すると、パーを守ることが非常に難しくなる。グリーンの右方向には線路の跡があり(ここには1969年まで列車が走っていたというが、それも“あるがまま”残してある)、グリーンの手前には有名な「ロード・バンカー」が待ち受けている。多くの選手がこのバンカーで辛酸をなめてきたが、1978年の大会で日本の中島常幸選手がこのバンカーにつかまって大叩きし(9打を要した)、日本人男子選手初のメジャー大会優勝のチャンスを逃したことから、中島の愛称“トミー”をとって「トミーズ・バンカー」と呼ばれることもある。
近年にセント・アンドリュースで開催された全英オープンでは、2000年と2005年にタイガー・ウッズが優勝し、1995年にはジョン・デーリー(アメリカ)、1990年にはニック・ファルド(イギリス)が優勝している。5年ぶり2度目の全英オープン優勝により、ウッズはセント・アンドリュースにて“コース2連覇”を達成した。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- The St Andrews Links(英語)
- The R&A(英語)
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