ソビエト
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ここでは、「ソビエト」そのものについて取り上げています。国家としての「ソビエト社会主義共和国連邦」についてはソビエト連邦をご覧下さい。 |
ソビエト(ロシア語:советサヴィェート)は、ロシア語で「忠告、助言」、「会議、協議、評議」、「協議会、評議会、理事会」、「(古語で)強調」、「ソヴィエト(ソ連の各級立法・行政機関、「評議会」と訳されることもある)」などを意味する一般名詞である。
ロシア語では昔から「忠告」や「会議」などの意味で用いられてきており。現在でも主として前者の意味で日常的に使用される単語であるが、「Совет」と大文字で書かれる場合のソビエトは、「ソビエト」(「ソヴィエト」、「ソヴェート」、「ソヴェト」などとも表記)は特に最も新しくできた意味であるソ連時代の機関「ソビエト」を指している。ロシア語(あるいはその姉妹言語)圏外では、この意味で用いられることが普通である。また、「ソビエト連邦」そのものを指して使用されることも少なくない。「ソビエト(評議会)」と「ソビエト連邦」は同一のものではないので、議会のソビエトのことを指すのか国家のソビエト連邦のことを指すのか紛らわしい文脈では、注意が必要である。なお、これらの意味でのソビエトに関しては「Soviet」とラテン文字転写されることが多い。他の転写法としては「Sovyet」、「Sovet」なども考えられるが、前者の転写の使用が圧倒的に優勢である。
[編集] 概要
ソ連時代のソヴィエトは、マルクス主義者かマルクス・レーニン主義の理論の下で組織された。ソヴィエトはかつてソ連や中華人民共和国などの社会主義国で組織された。
反スターリン主義の立場に立つ新左翼は、ソ連や中国その他の既存の社会主義は党官僚専制支配のスターリン主義国家であり、これを打倒し、ソビエト(評議会)に全権を収めてこそ、真実の労働者国家が実現すると主張する。
独立後のロシアでは、公設の「議会」を意味する語に「ドゥーマ」 (дума) という帝政ロシア時代の単語を使用し、「Совет」が公設の「議会」を指すことはなくなった。現在では、この単語は一般的な「会議」を示す語に使われる他、一つ目の意味である「忠告」等の意味で使用されることが多い。
なお、「совет」に関係するロシア語としては、「忠告者」、「顧問、参事」を意味する名詞「советник」(サヴィェートニク)や「совечик(女性形:совечица)」(サヴィェーチク:サヴィェーチッツァ)、「忠告する」を意味する動詞「советовать」(サヴィェータヴァチ)及び「посоветовать」(パサヴィェータヴァチ)、「助言を求める」を意味する動詞「советоваться」(サヴィェータヴァッツァ)及び「посоветоваться」(パサヴィェータヴァッツァ)、「ソ連の」、「ソビエトの」を意味する形容詞「советский」(サヴィェーツキイ)、「会議、審議会」を意味する「совещание」(サヴィシシャーニイェ)、その形容詞の「совещательный」(サヴィシシャーチェリヌィイ)、「協議する」という動詞の「совещаться」(サヴィシシャーッツァ)などがある。
[編集] 関連項目
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