ツキヨタケ
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ツキヨタケ Omphalotus guepiniformis(Berk.)Neda |
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分類 | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Omphalotus guepiniformis (Berk.) Neda | ||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||
ツキヨタケ |
ツキヨタケは、ハラタケ目キシメジ科ツキヨタケ属に属するキノコの一種。現在の学名はOmphalotus guepiniformis。
夏から秋にかけてブナやナラ等の広葉樹の枯れ木に群生する。標高がやや高い場所では多く見られるキノコである。幼菌はシイタケに、成菌はムキタケ、ヒラタケに似た強毒の毒キノコで、特にムキタケとは同一場所に生える場合もあり、間違えることも多い。
ツキヨタケの特徴としては、紫褐色又は黄褐色のかさで、柄は短く、つば状の突起がある。新鮮なものはツキヨタケ中に含まれる成分であるランプテロフラビンの効果によって、暗闇で白色のひだが青白く発光する。柄を裂くと、紫褐色のシミがあるので他の食用キノコと見分けられるが、まれにシミのないものもあるので注意が必要である。色が地味で肉厚でおいしそうなので、誤食し中毒に至ることが多い。日本での毒キノコによる中毒例の半数以上がツキヨタケによるものと言われるほどである。
毒成分はイルジンSなど(まだ研究があまり進んでいない)で、食後約30分~3時間程度で嘔吐や下痢などの食中毒の症状が現れ、見るものが青く見える幻覚症状を伴うことがある。最悪の場合、脱水症状などで死に至ることもある。
日本では古くから毒キノコとして知られており、『今昔物語』では「ワタリ」という名で登場し、ワタリによる毒殺未遂事件が取り上げられている。
[編集] 学名について
従来のツキヨタケの学名(Lampteromyces japonicus (Kawam.) Sing.)は、1947年にロルフ・シンガーによって新たに一属一種として与えられたものである。しかし、2002年になってヨーロッパや北アメリカに分布するOmphalotus属との類似性が指摘された(この場合、先名権の関係により学名はOmphalotus japonicusとなる)。そして、標本の比較検討の結果、ツキヨタケはOmphalotus guepiniformisと同定された[1]。今後はこの学名が用いられることになる(これにより、Lampteromycesはシノニム扱いとなる)。
なお、Omphalotus属は欧米及びオーストラリアに分布し、発光性及びツキヨタケ同様イルジン(本来、Omphalotus illudensから発見された)を含む毒キノコが多い。特に、Omphalotus oleariusはJack O'Lanternの名前で知られている。
[編集] 関連項目
- キノコ
- Jack o'lantern mushroom - 英語版Wikipediaの項目。ツキヨタケと類縁種であり、同じ毒(Illudin)を含む。
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