ドッグタグ
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ドッグタグ(Dog tag)とは、軍隊で使用される個人認識票の事を指すアメリカ軍のスラングである。
[編集] 概要
個人認識票は各国の軍隊において兵士の個人識別用に使用されており、第二次世界大戦中のイギリス軍では切れ目のついた円形の金属板を手首にチェーンで巻きつけ、アメリカ軍では長円形の金属板に穴を開けチェーンなどに通して首から提げて使用した。アメリカ軍では首から下げた認識票を犬の首輪の鑑札になぞらえてドッグタグと呼ばれるようになった。その意味合いとして、自嘲的な皮肉が多分に込められている。
各国で使用される認識票の形状は様々であるがおおよそ5cm程度の大きさで、材質はアルミニウム、ステンレス等が多く使用されている。たとえ戦死時に遺体が原型を留めないほど損壊し、外見から個人識別が不可能な状態になっても、ドッグタグが無事ならば個人識別が可能である。
表面には所有者である兵士の情報が打刻されており、各国の軍によってその内容は異なるが、大抵は、氏名、生年月日、性別、血液型、所属軍（国籍と同義）、階級、認識番号、宗教等が打刻される。
使用する枚数は国によって異なるが、二枚の場合は両方に同じ内容を打刻、一枚の場合は上下に同じ内容を打刻し折り取れるようにしておく。戦場において戦死した場合は片方を（二枚使用の場合は一枚を外し、一枚使用の場合は上下で半分に割って）回収、これを遺族に遺品として送る。（残りは遺骨収集に備えて遺体に付けたままにする―本来は遺体を収容、後送するのが望ましい）
二枚使用の場合、相互に触れ合って金属音を立てるため、サイレンサーと呼ばれるゴムの外周カバーをはめる場合がある。自衛隊では透明ビニールのシェル状全体カバーが掛かっているという。
前述のとおり本来は軍隊で使用しているものであるが、近年はアクセサリーとしての人気も高く、一般人が身に着けている事もある。またドッグタグをアクセサリーとして身に着けていた人が事故や災害に巻き込まれ、ドッグタグが身元確認を容易にした事例もある。
