ドラムスティック
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ドラムスティック(drumstick)とは、ドラムセット、打楽器を叩く棒のこと。撥。
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[編集] 概要
材質・サイズ・形状・重量を併せて、多種類のものがある。握ったときの感触、叩き心地、鳴る音など、叩く人(ドラマー)の好み、演奏する音楽に合わせて、選んで使用する。スティックから出てくる音は、チップ・ショルダー・長さ・太さなど複数の要素が関係しており、簡単に言うと「長く・太く」なる程、大音量が得やすく、「細く・短く」なる程、繊細な音を得やすくなる。同じ太さ・長さでも、チップ・ショルダーの違いで音に変化する。
ドラマーは普通、スティックバッグに複数組のドラムスティックを入れておき、曲に合わせて選んだり、折れたときに代えを取り出す。
シグネイチャ・モデル(signature)といって、著名なドラマーが使用する型式が一般に売り出されている。
[編集] 材質
- 木材
- ヒッコリー(hickory、クルミ科山核桃属美国山核桃)
- 一番標準的な素材。重さ、固さともに適度でドラマーには最も愛されている素材である。若干折れにくい特徴もあるが、適度に暖かみのある音はどのスネアにも適する。白い木目が特徴。
- オーク(oak、樫)
- 特徴としては重さがあり、固い。重い音を必要とする場合には適する。コストパフォーマンスもよく値段が安い上に折れにくい。しかし、音には暖かみがなく無機質なニュアンスに成ってしまう上、コントロールも他の素材に比べしにくいため好まれない傾向がある。ヒッコリーに対して木目が黒い。
- メイプル(maple、楓)
- 軽い上に非常に固い。そのためコントロールが非常にしやすい反面折れやすい。ジャズなどには適しているがロックには適さない。木目はヒッコリーと同様白いが荒く、表面がつるつるしているのが特徴。
- ほか
- ヒッコリー(hickory、クルミ科山核桃属美国山核桃)
- カーボン
- ポリカーボネイト
- プラスティック
- 金属
- アルミニウム
- ほか
- チップの部分にナイロンをかぶせたもの
[編集] 形状
[編集] チップ(tip)
- 球型(ボール):接触面積が最も小さく、粒立ちがよい。音が揃いやすい(音色の変化がつけにくい)。
- 円筒型(スクエア):ボールタイプと同じ特徴だが、チップの体積を大きくとることで、大音量を得やすい。
- ティアドロップ(涙滴型):楕円形の為、接触面積の変化が付けやすくなり、音の変化がつけやすい(音色を揃えにくい)。
- トライアングル(三角型):ティアドロップの特徴を強めたタイプで、緩やかな曲面をもった三角形。接触面積の変化が大きくなる。音の変化も大きくなる。
- チップがプラスチックのものは耐久性があり、音がクリアでやや固めである。
- ブラシ:泡立て器のような形状をしており、様々な形状のものが存在する。叩くというより軽く撫でるように演奏する。音はノイジーで優しいサウンドになる。主にジャズの分野で使用される。
[編集] ショルダー(肩)
長短がある。ショルダーは奏者に与える影響が大きく、ショルダー部分が太いと先端に重心を感じ、細いと手元に重心を感じる。先端に重心があると音量が増大し、手元に重心があると細やかな表現が豊かになる傾向がある。
[編集] サイズ
長さ40cm程度、太さ1.5cm程度を中心に、長短・太細・重軽、多くの種類がある。
[編集] 握り方
- レギュラーグリップ (w:Traditional_grip) - 右手は親指と人差し指で握り、あとの指は添える。手首を振る動作でスティックを振る。左手は箸の固定して持つ方のように持つ。手首の回転動作でスティックを振る。スネアドラムを腰脇に抱えたマーチングバンド、オーケストラやブラスバンドのスネアドラム、ジャズドラムなどでこの方法を用いる場合が多い。
- マッチドグリップ (w:Matched_grip) - 両手とも同じ握り方。親指と人差し指で握り、あとの指は添え、操作に用いる。手首を振る動作でスティックを振る。
- フレンチグリップ - 親指が上を向く。
- ジャーマングリップ - 手の甲が上を向く。
- アメリカングリップ - フレンチグリップとジャーマングリップの中間。