パックマン
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パックマン(Pac-Man)は、1980年に発表された、ナムコ(現・バンダイナムコゲームス)の看板とも云えるコンピュータゲーム。またはそのシリーズのタイトル。岩谷徹らを中心に開発された。世界で最も知られた日本産のコンピュータゲームの一つでもある。後にファミリーコンピュータ(1984年発売)をはじめ、様々なゲーム機等に移植された。
2005年には「最も成功した業務用ゲーム機」として『ギネス・ワールド・レコーズ』の認定を受けた。
英文表記は当初はPuck-Manだったが、業者からある4文字単語を連想させるというクレームを受け、Pac-Manに改められた。
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[編集] 作品解説
プレイヤは黄色い円形のキャラクター「パックマン」を、青い迷路の中で4匹のモンスターに捕まらないように避けながら、クッキー(俗称:ドット、エサ)を喰い尽くすのが目的のドットイートゲーム。
各ステージとも迷路に変化はなく、難易度がひたすら上がっていく。
毎回迷路には4つのパワークッキー(俗称:パワーエサ)があり、それをプレイヤのパックマンが喰うことで、一定時間モンスターが青いイジケモンスターになり、パックマンから逃げるようになる。そのモンスターに連続して噛みつくごとに、200, 400, 800, 1600点が獲得できる。
また、各ステージでは必ず2個ずつ、一般にフルーツと呼ばれるボーナス性の高いセンター・ターゲットが、迷路中央にあるモンスターの巣の下部に出現する。出現のさせ方は、ドットを一定数喰うこと。フルーツの種類は、チェリー、ストロベリー、オレンジ、アップル、メロン、ギャラクシアン、ベル、カギの8種類。ステージ13以後は全てカギとなる。
[編集] 攻略パターン
モンスターの行動はパックマンの向き、距離によって変化する。つまりプレイヤが同じ面で同じ行動をとればモンスターも同じ動きをする。これを利用したのがパターンと呼ばれる必勝ルートである。モンスターが4匹重なってパワークッキーの近くに寄ってくるパターンや、驚くことにモンスターとパックマンがすり抜けるバグまでパターン化したものもある。
ステージ21からは先出のパワークッキーを喰っても、モンスターはイジケなくなり、それまで進んでいたのと逆の方向に方向転換するのみに変わる。
ステージ256まで進むと画面右半分がROMチェックのように画面が崩れ、これ以後プレイできなくなる。 と、広く知れられているが実はデマであり256面は一定の型を持ったステージである。 256面は、左半分強の画面だけが残り、右半分はチェック画面のようになっている。 左半分で、パックマンは112個(完全画面には240のドットがある)のドットと2個の パワーエサをとることができる。 もちろん、80個食べた後に256面のフルーツが出る。これはカギであった。 さらに、右半分に行くと上下スクロールさえ可能でモンスターが一部見えない空間となる。 ここには9個のドットが存在し、これはこのステージでミスすると復活するドットである。
1999年に、ビリー・ミッチェルによってパーフェクト(256ステージで得られる最高得点)が達成されている。 この記録は、1面から17面を除く18面まで(つまりモンスターが弱体化するすべての面)のすべてのパワーエサでモンスターを完全に殺し(3000×4×17) 前述のドットを全て食べ、(2600×255+10×112+50×2) 全てのフルーツターゲットを食べ(100×2+300×2+500×4+700×4+1000×4+2000×4+3000×4+5000×486+5000) なおかつ設定を5人設定にしたパックマンをノーミスで255面までクリアして全パックマンで見えざる9個のドットを食べた(10×6×9) 時に出る333万3360点である。
ちなみに、モンスターの名前は、赤はアカベイ (BLINKY)、ピンク色はピンキー (PINKY)、青はアオスケ (INKY)、オレンジはグズタ (CLYDE)という。
[編集] ピザ伝説
パックマンのキャラクターデザインは、開発者が「ピザを1切れ取った残りの形からヒントを得た」という話を信じている人が多いが、これはパックマンが発表される10年も前からパックマン貯金箱、4年前にパックマンゲームを発売しているトミーから「名称・デザインが酷似している」とクレームが来た際に出たナムコ側の抗弁が広まったものである。
また、この“ピザ伝説”には、ジョージ・ルーカスが、「ピザの形からミレニアム・ファルコン号(スター・ウォーズ 1977年)を思いついた」という、その筋では有名な元ネタの存在が指摘されていることも付け加えておく。
[編集] 『パックマン・フィーバー』
北米でパックマンがブームとなっていた1982年、バックナー&ガルシア(Buckner & Garcia)という音楽グループが『パックマン・フィーバー』(Pac-Man Fever)という曲を発売し、ビルボードHOT 100で9位まで上昇した。同名のアルバムはビルボード・ポップ・アルバムチャートで24位を記録した。
なお、同グループは基本的に一発屋だが、1980年にWillis "The Guard" & Vigorish名義で『Merry Christmas In The NFL』を小ヒットさせたこともある。
[編集] 関連作品
[編集] 業務用
- スーパーパックマン
- パック&パル
- パックランド
- パックマニア
- パックマンアレンジメント(ナムコクラシックコレクション Vol.1内)
[編集] 海外作品
- Ms. Pac-Man(日本ではナムコミュージアムに移植された)
- Baby Pac-Man (ビデオゲームやピンボールゲームのハイブリド)
- Jr. Pac-Man
- Professor Pac-Man (クイズケーム)
- Mr. and Mrs. Pac-Man (ピンボールゲーム)
- PAC-ATTACK(コズモギャング・ザ・パズルのアメリカ版。日本ではパックマンコレクションに移植。)
[編集] 家庭用
- パックインタイム
- パックマン アドベンチャー イン タイム
- ミズパックマン メイズマッドネス
- パックマンワールド
- パックマンワールド2
- パックマンコレクション
- パックマンvs.
- パックピクス
- パックンロール
ナムコミュージアムPSP・PS版の中にも入っている
[編集] 電子ゲーム
まだ家庭用テレビゲームが一般的でなかったころ、明らかにパックマンを意識した亜流ゲームがたくさん出た。いずれも「自機は丸い生物」「ドットイート」「複数の敵モンスター」「パワーエサでの逆転要素」というルールは共通している。
LEDゲーム
- パックマン(トミー)
- 唯一の版権許諾製品なので音楽や、パックマンやモンスターの絵がビデオゲームと同じ。それゆえに、パックマンの口がある方向が一定で、その方向にしかエサを食べることができない(他の作品ではたいてい自機は正面を向いた絵になっている)。絵はきれいだが画面が小さく横長、ゲーム展開がのろいなど許諾品でありながら他社製品より原作からかけはなれた部分が多い。筐体はパックマンを模した黄色い円形。
- パックリモンスター(バンダイ・FLシリーズ)
- 人気のアーケードゲームを(勝手に)移植したことで人気だったシリーズ。横長画面。ラウンド間のコーヒーブレイクを再現。
- パックモンスター・スーパーパックモンスター(学研)
- LEDパックマン系では珍しく、ビデオゲームと同じ縦長の画面でかなり再現度が高い。「スーパー」では二人同時プレイ可能。
- ハングリーパックIII(アサヒ玩具)
液晶ゲーム
- パクパクマン・パクパクマンII(エポック・ポケットデジコム)
- パックマンタイプのゲームでは数少ないゲーム&ウオッチ形液晶タイプのゲーム機。構造上迷路があまり広くできないため、完全にパターンゲームとなっている。面が進むとどんどんゲーム速度が上がっていき、後半面は常軌を逸した速度になるが、パターンさえ把握して完全にパターン通りの操作をすれば敵の動きが見えないほどの速度でもクリアできるというもので、当時はかなり人気作品となった。迷路は縦長で左右非対称、道同士が擬似立体交差していたりするのが特徴。続編の「II」は内容は同じで、ボディカラーと価格のみ変更になった廉価版。
[編集] 関連項目
- Play Online Pacman, Ms Pacman and more...
- ミレニアム・ファルコン …… 設定裏話を参照のこと
- パックマンゲーム
- 映画の著作物
- リッジレーサーシリーズ - 4からパックマンカーが登場している。また5以降はパックマン自身がゲストレーサーとして登場。6のミニゲームとしてパックマンが収録されている。ゲーム中の音楽にもパックマンのアレンジが使われている。
- 湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNEシリーズ - 1のみゲストレーサーとして登場した。2の海外版にも太鼓の達人のキャラクターの変わりに登場。(パックマン・モンスターたちが登場。)
- マリオカート アーケードグランプリ (1&2)- レーサーとしてミズパックマン、アカベイとともに特別出演(ナムコが制作にかかわっているため)
- 7 Up - コマーシャルに使用された。
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