ヒュー・ジャックマン
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ヒュー・ジャックマン(Hugh Michael Jackman, 1968年10月12日 - )は、オーストラリア・シドニー出身の俳優・映画プロデューサーである。映画「X-Men」の主役として知られ、甘いマスクと長身で現在のハンサム俳優の一人である。妻はオーストラリア人女優デブラ・リー・ファーネス。身長189cm。
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[編集] 生い立ち
オーストラリア・シドニーのサウス・ウェールズに5人兄弟の末っ子として、イギリス生まれの会計士、父クリス・ジャックマンと母グレース・ワトソンの元に生まれる。母はヒューが8歳の時にイギリスに戻り彼は兄弟と共に父の元に残った。父はケンブリッジ大学の会計学士を持っているほど優秀だった。地元ワールーンガの男子高校ノックス・グラマー・スクール(Knox Grammar School)で彼は生徒会長を務めた後、シドニー工科大学(University of technology,Sydney)でコミュニケーション(ジャーナリズム)学士を取得。大学在学中に卒業認定単位を取得するためにたまたま履修した演劇クラスで演劇の面白さに目覚め俳優を志すことになった。親戚の遺産が入ったことで彼はさらに演技を学ぶためエディット・クラウン大学(Edit Crown University)の東オーストラリア演劇学校(Western Australian Academy of Paforming Arts 通称:WAAPA)に進学、1994年(26歳)で卒業した。
[編集] キャリア
彼の初期のキャリアは「アースキンヴィル・キングス(Erskineville Kings)」「ペーパーバック・ヒーロ(Paperback Hero)(1999)」などの映画に出演しつつ、「ロー・オブ・ザ・ランド(Law of the land」「ブルー・ヒーリーズ(Blue Heelers」などのテレビ・ドラマにも出演していた。1996年の「ザ・マグレガー・サガ(The McGregor Saga」というドラマではダンカン・ジョーンズという役でそのシーズンのレギュラー出演者となった。舞台ではメルボルンの芸能事務所ビューティー・アンド・ザ・ビースト(Beauty and the Beast)、サンセット・ボウルヴァード(Sunset Boulevard)に所属し、そのキャリアをスタートさせた。メルボルンの劇団「キャロルス・バイ・キャンドルライト(Carols by Candlelight)」、シドニーの「キャロルス・イン・ザ・ドメイン(Carols in the Domain)」で主役を務めた。
彼が最初に外国で知られるようになったのはイギリスの王立劇場(Royal National Theater)で「プロダクション・オクラホマ!」が主催した演劇で主役カールを演じたことに始まる。彼の演技はテレビ用に録画されDVDリリースもされた。2002年6月6日、ニューヨークの最も権威ある劇場カーネギーホールで催されたミュージカル「カルーセル(Carousel)」に出演。その直後、「ミッション・インポッシブル」の撮影が2ヶ月延長され疲れきっていた映画監督ダグリー・スコットが彼を一躍有名にした映画「X―Men」の主役ウォルヴァイン役を彼に与えた。X-Menの原作出版社であるマーヴェル・コミックスによるとジャックマンの身長(189cm)は原作主人公よりも背が高いため、撮影ではバストショットをメインに使うなどのテクニックを駆使し彼を実際の身長よりも低く見せることが必要とされた。このような撮影だったにも関わらず映画はすぐに大ヒットとなりジャックマンはスターダムを駆け上がった。後に製作された続編でも彼は主役を演じた。ウォルヴァインを演じるにあたり、彼はボディ・トレーニンを要され、メンズ・ヘルス誌によると彼は撮影が終わった時にはベンチプレス140kg、レッグプレス450kgを持ち上げられる程になっていた。
2004年、ジャックマンはオーストラリア人作曲者兼俳優のペター・アレン作のードウェイージカル「ザ・ボーイ・フロム・オズ(The boy from OZ」でトニー賞を受賞。彼の卓越したパフォーマンスは多くの賞賛と共に2004年・2005年と同賞の主役となった。
2006年、彼はラッセル・クロウ、ニコール・キッドマンと共にオーストラリアの叙事詩に出演。その他、彼がプロデュース・主演を兼ねる映画の製作に乗り出している。
[編集] 私生活
ジャックマンにとって始めてのテレビの仕事だった「コレリ(Corelli)」でオーストラリア人女優デブラ・リー・ファーネス(Deborra-Lee Furness)と出会い1996年に結婚。このストーリーは険悪な囚人(ジャックマン)がカウンセラー(デブラ)に恋するというものだった。ジャックマン夫婦は2度の流産を経験しており、現在は養子のオスカー・マクシミラン(Oscar Maximillan)(男・2000年5月15日生まれ)とアヴァ・エリオット(Ava Eliot)(女・2005年7月10日生まれ)と共にメルボルンに暮らす。 ジャックマンは自身がデザインした婚約指輪をデブラに贈り、そこにはサンスクリット語で「Om paramar mainamar」と刻まれており、翻訳すると「私達はこの絆を偉大なる原典に捧げる」となる。
2005年、長年のアシスタントであったジョン・パレルモと共に映画制作会社シード・プロダクションズ(Seed Productions)に参加。同プロダクションの処女作は2008年「ウォルヴァイン(Wolverine)」が公開予定。妻デブラも同プロダクションに参加している。パレルモは自分とジャックマン、デブラをUnify(一体)という意味を込めて3つの指輪を製作した。「私はジョンと妻という最高のパートナーに出会って仕事ができていることが本当に幸せだ。これこそが本当の仕事だと思う。私達はそれぞれ違っているが、私は仕事を愛しているし、とてもエキサイティングだ」と述べている。 ジャックマン夫妻は俳優のエリック・バナ、レベッカ夫妻と家族包みで仲が良く、レベッカとデブラは旧友である。
オンライン掲示板NNDBによると、ジャックマンは非常に視力が悪く、コンタクトレンズを付けていなければメニューすらろくに読めないという。左利きで、ピアノ・ギター・バイオリンを演奏する。寿司が彼の大好物。5個のボールをジャグリングすることができる。非常に嫌煙家で私生活のみならず映画のシーンでもタバコを吸うことを拒んでいる。
1998年、メルボルン・クリケット・グラウンドで行われたブレディスロー・カップで彼は10万人の前でオーストラリア国歌を歌った。
彼は大変なコミックファンで、中でもヒーロー物、スーパーマンが好きだと言う。しかし皮肉にもスーパーマンは彼が主演した映画「X-Men」の原作発行元であるマーヴェル・コミックスのライバル会社であるDCコミックスが発行している。
[編集] 出演作品
- X-MEN X-Men (2000)
- ソードフィッシュ Swordfish (2001)
- ニューヨークの恋人 Kate and Leopold (2001)
- 恋する遺伝子 Someone Like You (2001)
- X-MEN2 X2 (2003)
- ヴァン・ヘルシング Van Helsing (2004)
- スクープScoop(2006)
- X-MEN ファイナルディシジョン X-Men: The Last Stand (2006)
- ファウンテン The Fountain (2006)