ピーマン白書
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『ピーマン白書(-はくしょ)』は、1980年10月4日から同年11月22日にかけてフジテレビジョンで放送されたテレビドラマである。
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[編集] 概要
校長先生から「おまえたち、小学校からやり直せ。」と言われた杉並八中3年3組の生徒25人が、自分たちを受け入れてくれる小学校を求めて旅に出て、旅先でのさまざまな葛藤や人々との出会いを描いた学園コメディ。 彼らの味方は同伴する担任教師とラジオDJのふとがね金太(本人出演)のみ。旅の様子はラジオ番組の杉並八中3年3組コーナーを通じて、杉並八中に残った生徒や教師たちに伝えられる。
最終回では校長や教頭らが、出ていった生徒たちの意見を容れて、進学一辺倒の教育を改めようと決意する。ところが学校に残った生徒たちが「私たちの進学に影響が出る。これまで通りの授業を続けてほしい」と反発。「それでは君たちの友達が戻ってこないよ」と絶句する教師たちに、残留生徒グループは「私たちに任せて下さい。必ず彼らを連れて帰ります」と自信たっぷりに答えるのだった。
残留生徒たちはラジオ番組を聞いて先回りし、25人の脱走生徒グループの前に現れる。「あなたたちのことが心配で夜も眠れない。お願いだから、私たちのところへ帰ってきて!」。涙ながらの説得(もちろんカリキュラムを変更されたくない残留生徒たちの演技)に、脱走生徒たちの心は揺れる。「どこも受け入れてくれる小学校はないし…戻ろうか」。ついに25人は帰還を決意し、旅は終わる。
脱走生徒からの電話で旅が終わったことを知ったふとがね金太は、「あのコーナーは人気があったのになぁ」と頭を抱える。が、すぐにアイデアがひらめいた。「そうだ!あいつらがまだ旅をしていることにすればいいんだ!」。 誰もいない深夜の教室に雪が降る。雪はしんしんと降り、机や椅子に積もっていく。そこに、ふとがね金太のDJが流れる。「みんな、まだあいつらは日本中をさまよってるんだ。助けてやってくれ、応援してくれ…」。
[編集] 出演
- 幸田教頭 - 岸田森
- 校長先生 - 中条静夫
- PTA会長 - ハナ肇
- 生活指導 - 今井健二
- 夏目三太郎 - 坂井裕一
- マドンナ - 樋口可南子
- ラジオDJ - ふとがね金太
- 生物X (着ぐるみのモンスター)- (声:吉田日出子。オープニングナレーター兼任)
- 生徒役
[編集] 放送
- 第1話 大脱走! みんなで逃げればこわくない
- 第2話 ちょっと待て! ムリヤリ結婚ケガのもと
- 第3話 SOS! 白骨樹林の大遭難
- 第4話 先生も生徒がいなけりゃタダの人
- 第5話 新入部員募集! 校内暴力部
- 第6話 (カモネギだ この快感がケガのもと)
- 第7話 (幽霊達の修学旅行 京都で笑え!)
- 第8話 (我は湖の子 さすらいの)
- 第9話 仰げば尊し 我が師の恩
[編集] スタッフ
[編集] ロケ地
[編集] 主題歌
[編集] 備考
放送時間は土曜日の夜8時。裏番組には「8時だョ!全員集合」(TBSテレビ)が第二のピーク期ということもあり、人気が振るわず、しかも2%台という超低視聴率を記録。1か月で打ち切りが決まり第5話までの後に最終話(第9話)を放送して終了。これがフジテレビのドラマで歴代最下位とまで言われている。
しかし、このために後世マニアに目を向けられるような作品となり、「これでは駄目だ」とフジのこの時間帯を立ちなおさせるきっかけとなり、翌年の1981年にスタートした「オレたちひょうきん族」によって起死回生できたとも語り継がれている。2006年現在、再放送・DVDソフト化されておらず、ある意味カルトな作品。
脚本も、学園ドラマとしては極めて異色だった。「敵」だった校長や教頭たちは最終回で主人公たちの考えに理解を示すが、「味方」のはずの残留生徒に裏切られて学園改革は実現寸前にお蔵入り。しかも、同級生の策略にまんまとはめられて旅が挫折に終わるという残酷な結末。ラストシーンのラジオ放送で、主人公たちは味方だと思っていたDJの裏切りに気づいたはずだが、その時に彼らがどう反応したのかは一切描かれていない。「友情」「純情」「誠実」を描く、それまでの学園ドラマのセオリーを、ことごとく覆そうとした強い意欲が感じられる。
フジテレビ系 土曜20:00台 | ||
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