フォボス (衛星)
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フォボス Phobos |
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マーズ・グローバル・サーベイヤーによる撮影 (2003年6月1日) |
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仮符号・別名 | Mars I |
発見 | |
発見日 | 1877年8月18日 |
発見者 | アサフ・ホール |
発見方法 | 反射望遠鏡による観測 |
軌道の性質 | |
平均公転半径 | 9378 km |
離心率 (e) | 0.0151 |
公転周期 (P) | 7時間 39.2分 |
軌道傾斜角 (i) | 1.08° |
火星の衛星 | |
物理的性質 | |
赤道面での直径 | 26(×18)km |
表面積 | ~6,100km2 |
質量 | 1.08×1016kg |
平均密度 | 2.0 g/cm3 |
表面重力 | 0.0084 - 0.0019m/s2 |
脱出速度 | 0.011km/s |
自転周期 | 7時間 39.2分 |
アルベド(反射能) | 0.06 |
赤道傾斜角 | 0° |
表面温度 | ≈233K |
大気圧 | 0kPa |
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フォボス(Phobos、別名Mars I)は、火星の2つの衛星のうち内側にあり大きい方である。ギリシア神話の神名ポボスにちなんで命名された。
[編集] 特徴
フォボスは太陽系の衛星の中で最も主星に近い軌道を回っており、火星の表面から6000km以内である。フォボスは1877年8月18日にホールによって発見された。
フォボスの軌道は、火星の静止軌道の内側にあるため、フォボスの公転速度は火星の自転速度よりも速い。従って、1日に2回西から上り速いスピードで空を横切り東へ沈む。表面に近いため、火星のどこからでも見えるわけではない。また、低い軌道であるため、フォボスは火星の潮汐力のために徐々に火星に引きつけられ(1.8m/世紀)、いずれ壊れる運命にある。5000万年以内に火星の表面に激突するか、破壊され火星の環となると考えられている。
1950年代から1960年代の観測で、フォボスは軌道が大幅に変化があるとされたため、1959年ソビエト連邦のイオシフ・シュクロフスキーがフォボスは中空の人工天体でいちじるしく軽く、火星の空気抵抗を受けているとの説をたてたことがあった。また、カール・セーガン、フレッド・シンガー、フレッド・ホイルも人工的要素を指摘していた。
[編集] 関連項目
編集 火星の衛星 |
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フォボス | ダイモス |