プロキシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
プロキシ(Proxy)とは「代理」の意味であるが、インターネット関連で用いられる場合は特に内部ネットワークからインターネット接続を行う際、高速なアクセスと安全な通信を確保するためのサーバを指す。特に中国では、検閲システム「金盾」があるため、よく利用される。
プロキシはクライアントとサーバの間に存在し、情報元のサーバに対してはクライアントの、情報を受け取るクライアントに対してはサーバの働きをする(HTTPプロキシの場合)。
なお、プロキシは「プロキシー」「プロクシ」「プロクシー」とも呼ばれ、ネットワーク関連の電子掲示板やウェブサイトでは、隠語として「風呂串」「プロ串」「串」(プロクシから由来)、「プロ棋士」(プロキシから由来)と表記されることがある。
目次 |
[編集] 高速なアクセス
使用者が内部ネットワークからインターネットにアクセスしデータを受け取る場合、一時的にプロキシにデータを保存しておくことで、次回からのアクセスはこのプロキシからデータをすぐに受け取ることができるので高速化される。
[編集] 安全な通信
外部ネットワーク(主にインターネット)からのアクセスはプロキシを経由して各使用者のパソコンなどのクライアントに届く。従って直接クライアントが外部ネットワークに晒されていないため、不正アクセスや侵入行為は困難になる。
[編集] 有害なサイトの遮断
プロキシを挟んで、クライアントと外部との全てのデータはプロキシによりチェックされる。その際、例えばアダルトサイトやフィッシングサイトなどの有害なサイトへのアクセスを遮断するようにプロキシのプログラムに設定しておけば、クライアントがそういった有害なサイトを見ることが出来なくなる。
[編集] 翻訳・変換
Yahoo翻訳やLivedoor翻訳など、「サイトごと翻訳する」という翻訳サイトもプロキシの1つである。これらのサーバの中には日英翻訳や日韓翻訳などのプログラムが組まれており、それによって単語や熟語などを当てはめてウェブブラウザ上に表示させる。
手軽で、人の手により翻訳するよりもずっと高速であるが、機械翻訳であるためにその文でおかしいかおかしくないかなどの判定が全くなく、また間違えた文が表示されることも少なくない。そのために翻訳の目安にはなるが完璧な翻訳文ではないことに注意する必要がある。
また漢字にふりがなをつけて表示させたり、標準語を関西弁などの方言に変換、あるいは独特な言葉に変換するなどの特徴的なプロキシサーバも存在する(以下はその一例)。
- 語尾を「だよもん」に変換するプロキシ(だよもん.org使用)
- 標準語を関西弁に変換するプロキシ(方言変換Proxyサーバ使用)
- 表示されるまで多少時間がかかります