ペイトン・ラウス
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ペイトン・ラウス(Francis Peyton Rous、 (1879年10月5日、テキサス州 - 1970年2月16日、ニューヨーク)はアメリカ合衆国の病理学者。発がん性ウイルスの発見により、1966年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。
彼はボルチモアで育ち、ジョンズ・ホプキンス大学とミシガン大学で学ぶ。1909年にニューヨークのロックフェラー医学研究所(現在のロックフェラー大学)に勤め、最後までそこで研究を続けた。そこで彼は癌細胞の移植だけでなく、癌細胞から抽出した物質を、超顕微鏡的に注入した時でさえ同じ近交系の鳥に感染する雌鳥の非上皮性悪性腫瘍を見つけた。この発見はがんの発生のウイルス説を生じさせた。当時は彼の研究は冷笑されたが、その後の実験により、彼の主張は証明された。そして1966年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。
がんの研究に加え、彼は肝臓や胆嚢の生理に関する研究を行い、また、血液の保存技術の開発を行い、最初の血液銀行を可能にした。
カテゴリ: アメリカ合衆国の病理学者 | ノーベル生理学・医学賞受賞者 | 1879年生 | 1970年没