ホッパ車
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ホッパ車( - しゃ、英語 Hopper car)とは、貨車の一種で、ホッパ型の荷台を取りつけた貨車のことである。車種記号は「ホ」で表される。
ホッパとは、粒状のものを下に落とすための漏斗型の装置のことである。ホッパ車の積荷としては石灰石などの各種鉱石、砕石、セメント、小麦など、粉状や粒状のものである。これらを袋詰めなどにせず、ばらの状態でホッパ車に積み込み、目的地に着いてからホッパ車の下部にある取り出し口を開け、中のものを取り出すことができる。
なお、石炭を積む石炭車もホッパ車の一種であるが、石炭車に限りホッパ車とは別物として扱われていた。 これは初期の砕石・鉱石用ホッパ車の多くが石炭車をベースに作成されたこと、石炭とは積載比重が異なるため設計が異なること、石炭車が基本的にまとまった両数で運用される事などによる。 ホッパ車誕生以前は鉱石・砕石は無蓋車、セメント・小麦粉などは袋詰めの上有蓋車を使用していた。 石炭車の設計流用によらない砕石・鉱石用ホッパ車はホキ2500が最初であると言われている。
[編集] 主な形式
下記に主なホッパ車の形式と積荷を掲載するが、現存するものとしないものが混在している。
- ホキ800 - バラスト
- ホキ2200 - 小麦
- ホキ2500 - 石灰石
- ホキ2800 - 石灰石
- ホキ3000 - セメント
- ホキ5700 - セメント
- ホキ9500 - 石灰石
- ホキ34200 - 石灰石