マイクロカセット
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マイクロカセット(Micro Cassette)は、コンパクトカセットを小型化したもので、オリンパスによって開発された。主にメモ録音や留守番電話用の録音媒体用テープとして使われたが、1980年代の始めごろは音楽用途にも用いられた。
現在では、マイクロカセットレコーダー(開発元のオリンパスでの商標は「パールコーダー」)は発売はされているものの、留守番電話用はICタイプに、メモ録音もICレコーダーに、それぞれ置き換えられている。
[編集] 音楽用途としてのマイクロカセット
マイクロカセットは、体積がコンパクトカセットの約25%と小さいことを利点に、超小型ポータブルオーディオとしても市場に投入された。 開発元のオリンパスをはじめ日本ビクター・アイワ・ソニー・三洋電機からステレオのテープレコーダーが登場し、一部メーカーからは据え置きデッキも登場した。
一時期はミュージックテープも出るなどしたが、テープスピードが2.4cm/sとコンパクトカセットの4.75cm/sに比べておよそ半分であったことと、周波数帯域が10KHzまでと狭いことから、コストのかかるメタルテープを用いてもコンパクトカセットのノーマルポジションと比べて音質が劣化する傾向にあったことで、ユーザーから敬遠され始めた。 さらに、CDやDATの登場など、オーディオ界がデジタルへ移行したこともあり、音楽用途としては姿を消した。