マンチカン
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マンチカン(Munchkin マンチキンとも)とは猫の品種の一つ。短毛種と長毛種が存在する。
[編集] 歴史
マンチカンは他の品種に比べ歴史が浅い。
1953年にドイツで初めて短足の猫が目撃され、以降も欧米各地で短足の猫は確認されたが品種としては固定されなかった。
現在のマンチカンは1983年にアメリカルイジアナ州で発見された突然変異の個体から交配を繰り返し、固定された猫種である。
しかし、品種としての繁殖上と健康面の不安から全ての団体に品種として認められている訳ではなく、現在、世界の主な猫血統登録団体の中ではTICAのみ1995年に公認している。
[編集] 特徴
一番の特徴はその短い前後の脚であるが、それ以外の特徴はくさび型の顔でくるみ型の眼という程度で取り立てては無いと言える。
逆に前後の脚さえ短ければマンチカンであるとされ、ソマリのマンチカン、シャムのマンチカン等、他の品種の身体的特徴にマンチカンの身体的特徴(前後の脚が短い)をミックスした風貌の猫が多数存在するが、それがマンチカンとして認められるのは、マンチカンの公認団体であるTICAが交配の基準を確立させる以前までのことである。
現在のTICAの基準では、他の純血種との交配は禁止されており、マンチカン同士かマンチカンとドメスティック(雑種)の家庭猫との子のみをマンチカンとしてTICAでは血統書登録している。
なお純血種との交配禁止はマンチカンの品種としてのスタンダードを定める為と共に、猫の健康を図るためでもあり、「ドメスティック(雑種)の家庭猫」というのはマンチカンの元となった個体がアメリカの雑種猫の突然変異であったためである。
脚の突然変異は遺伝的に優性であるようだが確立はされてはおらず、出生した子猫で前後の脚が短い特徴を示す確率は3割程度と言われる。しかし、たとえ身体的特徴が現れず手足が短くないマンチカンであっても、TICAではマンチカンとして血統登録される。身体的特徴が現れないマンチカンは、血統書にマンチカンと明記されない限り品種を識別する事は大変難しい。
その身体的特徴故に短足マンチカン同士の自然交尾は難しく、繁殖を行う際は、人工授精もしくはブリーダーや獣医による交尾補助(交尾中、雌に乗りかかる雄の後ろ足を支えてやる等)が必要となる場合がある。
足の骨格が短い為、ヘルニアなどになる可能性が高いとされているが、普段の生活に問題はなく、ジャンプ力などは普通の猫並である。また、低い車高で駆け回る姿から「猫のスポーツカー」とも呼ばれることも。
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