ユージャン・ヴォング
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ユージャン・ヴォング (Yuuzhan Vong)は、映画『スター・ウォーズ』からスピンオフした小説『ニュー・ジェダイ・オーダー』シリーズに登場するエイリアン種族。
これまでスター・ウォーズの舞台となっていた銀河系の外から来たエイリアンである。 平均身長は1.8メートル。
機械を本能的に嫌っており、使用している武器、宇宙船、生活用品、衣服に至るまで全ては独自の生命工学で作成された有機生命体(改造生命体)である。彼らは命のない機械を使用することを彼らが信仰する神に対しての冒涜と受け取っており、機械を使用する種族を不敬者と称し、不敬者のあふれる銀河系を侵略することは神々への献身に他ならないと信じている。またドロイド(知性を持ち、自立的に活動する機械)に対しては仮借ない攻撃を加える。
一般にユージャン・ヴォングは死を恐れない勇猛果敢な戦士であり、敵に降伏する事も神への侮辱行為と考えている為どんなに不利な状況になっても決して降伏しない。
その思想(宗教)から彼らは「スター・ウォーズ」の舞台となっていた銀河系に侵攻した。彼らにはジェダイの操るフォースの範囲外にあるとされ、フォースを用いて感知することや、直接フォースを働かせることが不可能である。
彼らの神は痛み・苦しみとそれに対する忍耐を尊ぶとされるため、神々に倣い全身に人為的につけられた傷跡や刺青があり、自ら欠損させた臓器や器官に特別に調整した生物を寄生させている。そのため彼らの大半はおぞましい姿をしている。また、奇形に生まれたり生物移植に失敗した者は神々に見放されたシェイムド・ワン(恥ずべき者)とされ、最下級の身分となってしまう。
彼らが用いる改造生物には、硬直して剣の役割をはたす蛇(アンフィスタッフ)や、銃弾の速度で飛ぶ甲虫(サッドバグ)、鎧の役割をはたす蟹、ハイパースペース航行能力を持つ生きたエンジンなどがある。
また侵攻した惑星には、惑星の環境全体を自分たちに都合の良い環境にテラフォーミングする生物を放つこともある。
ユージャン・ヴォングは成立間もない新銀河共和国を防備の手薄な辺境地帯から攻撃し、短期間で多くの星を征服し首都惑星コルサントを始とする主要惑星をも陥落させ銀河の人々を恐怖のどん底に突き落とした。
ユージャン・ヴォングに双子が生まれたのは過去3度しかなく、そのいずれもが互いに殺し合い、生き残った方はユージャン・ヴォングの歴史の大転換に関わってきたことから、双子を神聖な存在と見なしている。そのためジェイナとジェイセンのソロ姉弟を生贄とすべく執拗に狙った。最高大君主シムラも双子であった。