ラスト・タイクーン
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ラスト・タイクーン(The Love of the Last Tycoon)はアメリカ合衆国の小説家F・スコット・フィッツジェラルドが執筆した小説。彼はこの作品を書き上げる事なく心臓発作で亡くなっている。
ハリウッドの映画界を舞台としたこの作品は、初期ハリウッドを代表するプロデューサーであったアーヴィン・サルバーグをモデルとしている。著者の友人でもあったエドマンド・ウィルソンがフィッツジェラルドが書き残したノートを整理し、1941年にThe Last Tycoonとして出版した。 評論家によると、フィッツジェラルドはこの作品のタイトルをThe Love of the Last Tycoonとしようと考えていたとされ、現在同名で言及されるのが普通である。フィッジェラルドは小説の題名に冗長なものをつけたがる傾向があり、『グレート・ギャツビー』という題名にも最後まで反対していた。グレート・ギャツビーや夜はやさしをおさえて、本作品を著者の代表作にあげるものもいる。
1976年にThe Last Tycoonの題名で映画化が行われた。エリア・カザンが監督を務めた最後の作品であり、主人公のモンロー・スターにはロバート・デニーロが抜擢された。2005年にノーベル賞を授賞した劇作家ハロルド・ピンターが脚本を担当している。
[編集] 日本語訳
- 『ラスト・タイクーン』 大貫三郎訳 角川書店 1977年 ISBN 4042155057
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