京都地検の女
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『京都地検の女』(きょうとちけんのおんな)は日本のテレビドラマのシリーズタイトル。京都地方検察庁の検事「鶴丸あや」の女性(主婦)ならではの視点を活かした活躍を描くミステリドラマである。 tv asahi系で放送されている木曜ミステリーの中の、ドラマシリーズの一つとして放映されている。
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[編集] 概要
今でこそ「鬼瓦検事」として認知されている鶴丸あやも2003年の第1シリーズ当初は、若干ゆるめのボケキャラだった。名取裕子自身の姐御肌的な性格と押しの強さを生かした猛烈キャラに突如変貌したのは、第2シリーズ以降のこと。第3シリーズは、そんな鶴丸あやが事件を通じて失敗したり、悩んだりすることでより人間臭いキャラに転じようとしている。また、キャスト・スタッフ間がとても仲が良く、そんな絆の深さもかいま見ることができる。
2005年版の第1話にて木曜ミステリーの人気シリーズ「京都迷宮案内」の主役である橋爪功が同ドラマと同じ(京都日報遊軍記者・杉浦恭介)役で出演している。これは橋爪が主役を務める前述ドラマの続編ドラマ「新・京都迷宮案内」の前年(2004年)放映シリーズ第1話にて名取裕子、船越英一郎、渡辺いっけいが、それぞれ「鶴丸あや」「北村鉄男」「太田勇一(出演時には、『太田事務官』と表記)」として出演したことに対する“お礼”である。
この事で「京都地検の女」と「京都迷宮案内シリーズ」が同じ世界の話であると考えるファンも存在する。
[編集] シリーズ
※2月11日「いきなり!黄金伝説」SPのため休止
※5月18日プロ野球交流戦「巨人-ソフトバンク」戦中継、6月15日サッカーW杯ドイツ特別番組のため休止
[編集] 主な登場人物(出演者)
- 鶴丸あや(京都地検検事):名取裕子
- 北村鉄男(京都府警捜査一課警部):船越英一郎
- 太田勇一(検察事務官):渡辺いっけい
- 高原純之介(京都地検刑事部副部長):蟹江敬三
- 池内弘二(中京警察署刑事):益岡徹(第2シリーズからレギュラー)
- 鶴丸りん(あやの娘):脇沢佳奈
- 桜井麗子:大島蓉子
- 吉川香織:みやなおこ
- 漆原さやか:山口美也子
- 堀川正太:松永博史(第2シリーズからレギュラー)
- 柿野たまこ:小林千晴
-第1シリーズのみレギュラー
-第2シリーズのみレギュラー
-第3シリーズのみレギュラー
[編集] スタッフ
- 脚本:西岡琢也、岩下悠子、塩田千種、瀧川晃代
- 音楽:大島ミチル
- チーフプロデューサー:井土隆(tv asahi)
- プロデューサー:横地郁英(第1シリーズのみ、tv asahi)、井上千尋(tv asahi)・小嶋雄嗣、若松豪(東映)
- 監督:藤岡浩二郎、森本浩史、石川一郎、麻生学
- 製作:tv asahi・東映
[編集] 主題歌
[編集] タイトル
[編集] 2003年
- 「密室殺人vs主婦検事 完璧メークで殺す女」ゲスト:大鶴義丹,美保純・・・12.6%
- 「美人OLは見た!殺人現場の罠」ゲスト:藤谷美紀・・・8.8%
- 「夫を3人殺した女!?10億の完全犯罪と罠」ゲスト:涼風真世・・・8.5%
- 「息子を盗まれた女!二つの転落死の・・点と線!!」ゲスト:渡辺典子・・・10.8%
- 「刑事に愛された女!殺した記憶を消すトリック」ゲスト:高橋ひとみ・・・11.7%
- 「年上の女が殺される!黙秘するカリスマ美容師」ゲスト:宮川一朗太,朝加真由美10.9%
- 「時効を待つ男vs美人姉妹!赤いコート殺人の謎」ゲスト:武蔵・・・10.0%
- 「炎の中で殺された母…京都映画界に潜む罠」ゲスト:黒田勇樹・・・11.0%
[編集] 2005年
- 「vs京都迷宮案内!笑顔をなくした女」ゲスト:菊池麻衣子・・・12.5%
- 「夫を殺した女のついた嘘!豚肉600g購入の謎」ゲスト:根岸季衣,江原真二郎・・・12.1%
- 「vs結婚女詐欺師の女!遺産相続が招いた殺意!!」ゲスト:芦川よしみ,本田大輔・・・12.1%
- 「神戸で襲われた女!減刑を狙う法律トリック!!」ゲスト:山口果林・・・10.7%
- 「カリスマの主婦の犯罪!消えた漬物石の秘密」ゲスト:丘みつ子,藤村ちか・・・11.8%
- 「宝くじ1億円遺産に魅入られた悪女!!」ゲスト:林寛子,真行寺君枝・・・10.4%
- 「車内携帯禁止…逆ギレ殺人の裏に潜む涙の過去」ゲスト:山下容莉枝,原田篤・・・13.3%
- 「娘に捨てられた検事…殺意の逃走経路の謎!!」ゲスト:小日向文世・・・12.8%
- 「vs殺人を犯した刑事…地検最大の危機」ゲスト:左時枝・・・14.2%
[編集] 2006年
- 「殺意を抱く老夫婦!!祇園死美人が残す謎」ゲスト:宇津井健、中原ひとみ・・・12.8%
- 「逆転供述に潜む罠!前髪で額を隠す女の正体!!」ゲスト:岩崎ひろみ、増沢望・・・11.2%
- 「不可解な自首の謎…北村警部の旧友が殺人犯!?」ゲスト:柳沢慎吾、松永裕子・・・13.0%
- 「vs最凶の女詐欺師 豪華庭園に咲く奇妙な花」ゲスト:洞口依子、遠山俊也・・・12.0%
- 「鬼母を許した検事…主婦の勘が敗北した日!!」ゲスト:喜多嶋舞、中山心・・・10.0%
- 「哀しき証言者!殺人犯消失…鉄壁アリバイの罠」ゲスト:梨本謙次郎、井之上チャル、岩本千春11.7%
- 「姉妹のような母娘…危険な三角関係の罠」ゲスト:石野真子,大村彩子,唐橋充14.9%
- 「最終回2時間スペシャル 鶴丸検事、20年目の運命の再会…同級生は殺人犯で被害者!? チェッカーズの名曲が暴く家庭崩壊の秘密と嘘」ゲスト:榎木孝明、栩原楽人、あめくみちこ、佐戸井けん太、松澤一之・・・14.3%
[編集] エピソード
鶴丸あやが回を追うごとに大きなお世話とおせっかいがエスカレートするため、「うざい」「それが良い」と賛否両論の感想が生まれる。それについて名取裕子は、「このドラマはリアルさが特徴」と言って一切意に介していない。 また船越英一郎曰く、「京都地検の女」の撮影現場にはセリフを覚えていかないとのこと。シーンごとに監督・共演者と細部まで話し合って、シ-ンを作っているそうです。 話し合って作り上げる過程が、面倒だと思う役者も実際いるが、船越はそういう過程こそ 大切だというこだわりがあるらしい
[編集] 第2シリーズ撮影中に起きた船越のヘルニア
去る2004年11月23日、船越英一郎が腰痛で緊急入院した。軽いストレッチ運動後、入浴中にくしゃみをした瞬間、腰に激痛がはしったという。 29日に腰部椎間板ヘルニアと記者発表され、所属事務所のホリプロを通じて、「現在撮影中のドラマの共演者、スタッフの皆さまに心配をおかけし、心からおわびします」とコメントした。船越が言ったその“現在撮影中のドラマ”というのが、「京都地検の女」第2シリーズである。 病状を聞く限り、腰にメスを入れることは不可避ではないかと囁かれ、「ドラマより休養」と多忙な船越の健康を気遣う声が多く、ほとんど降板で間違いないと思われた。 しかし、名取裕子は、船越の復帰を願い、率先してスタッフとキャスト全員に寄せ書きを書かせた。船越はその寄せ書きにとても感激して、現場に戻りたい一心で、腰にメスを入れず奇跡的に約3週間後、12月17日に退院する。年内自宅休養のうえ、2005年1月10日の「京都地検の女」制作発表で完全復帰した。復帰第一声は「こんにちは、フニャ腰です」船越はキャストスタッフ全員に1人1人感謝したと言われている。
船越の闘病と奇跡的な復帰劇の裏で、「京都地検の女」はいかに船越の不在感を埋めるかについて演出手腕が問われることになる。 この点は、主要キャストが、自身担当の台詞を増やして船越の欠落感を埋めたり、ヘルニア前とヘルニア後に撮影した順番を入れ替える等の苦心が見られた。 特に船越が唯一完全欠場した第6話は、渡辺いっけい演じる気の弱い太田事務官がハイテンションで人生を語る、異色のストーリーを作り上げた。船越が一度も登場しなかったにも関わらず、この第6話は一部のドラマ通にも高評価の声がある。第7話以降、まるで何事もなかったように船越は復帰した。そんな船越の完全欠場の第6話はほとんどお蔵入りの状態だが、「京都地検の女」を見る上で外せない貴重なストーリーである。
[編集] 関連リンク
[編集] 外部リンク
- テレビ朝日による公式サイト
- 東映による公式サイト
[編集] 前後番組の変遷
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