償い (さだまさし)
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「償い」(つぐない)は1982年に発表されたシンガーソングライター・さだまさしのアルバム「夢の轍」(ゆめのわだち)の収録曲の一つで、知人の実話を元につくられた楽曲。作詩・作曲さだまさし、編曲渡辺俊幸。6分15秒。
のちに裁判での引用で話題となり、命の尊さ、犯した罪への償いを考えさせるため、運転免許更新の際の放映ビデオ内で使われているほか、交通キャンペーンにも使用されている。
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[編集] 実話
この楽曲は、知人の実話を元に作られたものである。ただし曲中では、作者は加害者である「ゆうちゃん」の同僚ということになっているが、現実では被害者の奥さんの方が知人である。
知人が交通事故でご主人を亡くした。加害者の男性は真面目な人らしく、毎月わずかずつではあるが賠償金を郵送してきていた。 彼女はその手書きの文字を見るたび亡きご主人を思い出しては辛い思いをしており、ある日、「もうお金は送ってくれなくていいです。」と加害者に手紙を書いた。だが、翌月以降も相手は送金を欠かさなかった。
[編集] 裁判での引用
2001年4月19日、東京・世田谷区の東急田園都市線において、二人の少年が銀行員の男性に対し車内で足が当ったと口論の末、三軒茶屋駅のホームで二人がかりで殴り、のちにくも膜下出血で死亡させるという事件が起きた。
傷害致死罪に問われた少年の判決公判が2002年2月19日、東京地裁で行われた際、 二人は言葉では謝罪し、「自分という人間を根本から変えてゆきたい」などと述べたものの、事件自体は酔った被害者がからんできたことによる過剰防衛であると主張していた。
判決公判の閉廷直前、山室恵裁判長が被告人2人に対し、「さだまさしの『償い』という歌を聴いたことはありますか」と切り出し、「この歌のせめて歌詞だけでも読めば、なぜ君らの反省の弁が人の心を打たないか分かるでしょう」と異例の説諭を行い、反響を呼んだ。
さだは新聞社の取材に対して、「法律で心を裁くには限界がある。今回、実刑判決で決着がついたのではなく、心の部分の反省を促したのではないでしょうか」とコメントしたうえで、「この歌の若者は命がけで謝罪したんです。人の命を奪ったことに対する誠実な謝罪こそ大切。裁判長はそのことを2人に訴えたかったのでは」と述べた。
[編集] 収録作品
- アルバム「夢の轍」
- アルバム「償い~SONGS OF LIFE」
- アルバム「さだまさしベスト2~通」
- アルバム「さだの素~さだまさしベスト・入門編」
- ライブDVD「風の交響曲(シンフォニー) さだまさし」(“まさしんぐWORLDコンサート”第20回公演特別記念)
[編集] 関連作品
- 絵本 - 歌詞と絵で綴るさだまさし絵本シリーズ第3弾「償い」
- 作:さだまさし、絵:おぐらひろかず
- 2003年1月25日初版発行。
- ISBN 4-763-19486-0
- 交通安全教育ビデオ - 「悲しみは消えない~飲酒運転の代償~」挿入歌
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