口パク
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口パク(くちぱく)とは音声と同期して口を動かす事である。実際に声を出さずに口だけパクパクと動かす様から名付けられた。
英語ではリップシンク (lip sync) とも呼ばれる。アフレコと逆に、先に音声があって口の動きを合わせる。
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[編集] 技法としての口パク
技法としての口パクは、その場で発声していない事が明らかである。
- ミュージカル映画では、他歌手による場合もある。特にインド映画は、殆ど他歌手による物で「プレイバック」と呼ばれ、プレイバック専門の有名な歌手がいる。収録済み歌唱に合わせて口を動かし、あたかも登場人物が歌っているかの様に演出する技法を言う。
- 歌謡曲、ポップスやロックのプロモーションビデオで、レコーディング済みのボーカルに合わせて口を動かす撮影技法を言う。スローモーション撮影時では、フィルム速度(フレーム速度:fps)を高速にする技法を使うが、その際には同様に高速にした音声を流し、それに合わせて口を動かして撮影する。
- コンピューターゲームでは、声優による収録済み音声に同期して、口のモーションを作成する技法を言う。
[編集] ライブにおける口パク
日本の初期の音楽番組は、スタジオ設備の都合上の演出である事が多い。音響設備デジタル化以降は、出演者の都合で行われている事が多い。
明らかに口パクであると判別出来るケースとしては、NHKの音楽番組『ポップジャム』でDragon Ashがマイクを逆に持って演じた事例がある。また、フジテレビ系の『HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP』ではH Jungle with tが楽曲途中で歌うのを止めたにも関わらず、歌声が流れ続けていた例もある。しかし、浜田は元々お笑い芸人である為、これもネタにして放送された。SMAPの中居正広は非常に歌唱力不足である為、彼も口パクを持ちネタにしているが、最近はコンサートなどにおいてライブで歌う場合が多い。また、生放送の音楽番組『ミュージックステーション』では、山下智久がマイクスタンドを誤って倒してしまったのに歌が流れていると言う事故が起きた。
ヴォーカルトラックを準備し、音響スタッフの判断により声が出ていない一部(高音部やダンスの激しいパート等)のみを口パクにして、生演奏でのサポートバッキング・ボーカル代替として使われる場合もある。
これらライブで、あたかも実際に発声しているかのように見せる口パクは、「ライブ(live)」と言う単語が「生演奏の~」と言う意味を示しているのにも関わらず、実際には歌っていないので、視聴者や聴衆を騙すことに繋がり、非難される事例もある。
しかし、演出の都合で敢えて口パクを選ぶ場合がある。激しいダンスパートのある歌手、例えばマイケル・ジャクソンはライブでのダンスパフォーマンスのクオリティーを上げるため、口パクをする曲目があった。これはダンスによって激しい呼吸音が生じ、歌を上手く歌う事が出来ないとの判断からで、隠されずに行われる場合が多い。この場合、CDと別に振り付けに合わせた、ライブ用の音源を予め収録して準備することもあり、歌唱ではなくダンスをライブで見せるということになる。韓国では放送技術の関係でマイクが使えない場合やダンスパフォーマンスのクオリティーを高める為に、「リップシンク」とテロップを表示して口パク出演することが多く、特に隠さず行っている。この場合、ヘッドセットマイクを装着して出演するケースが多い。ただし、例外的にSE7ENはデビュー当時から口パクを嫌っており、激しいダンスをしても一切リップシンクを用いない。口パクは、一部の国や地域において「一種のパフォーマンス」として理解されている場合があるが、アメリカ、特に日本では口パクに対するアンチ意識が強く、故意の演出であっても不本意な批判を受ける事がある。
[編集] 口パクの判別
カッコ内は、その項目に該当する歌手等を示す。
- 同期に失敗している。流れている音声と口の動きが違う。顕著な場合、マイクを落としても音声が聞こえる(アシュリー・シンプソン、山下智久など)。
- 呼吸音(ブレス)が無い。激しいダンスをしているのに息が全く乱れていない。激しいダンスパートがある歌手は、ヘッドセットマイクを装着しながら特に隠さず行う。日本では歌手の歌唱力不足が理由だと誤解されることがある(ブリトニー・スピアーズ、そのほか韓国の歌番組で多数)。
- 歌声がCD音源と全く同じ。フェードアウトする曲の場合、歓声のSE音が被せられたり、キリの良い部分で突然音を切る事が多い。耳の肥えた人なら微かな音質の違い等からも判別出来る場合もある(ハロー!プロジェクト、ジャニーズ系タレント、THE ALFEEは主に高音曲の長いリフレインの一部で多用するなどの例がある)。
- ライブ会場のPAで制御卓のフェーダーが下げられている。
- 口パクを故意に明かす(、Dragon Ash)
- 広帯域受信機でマイクの電波を受信する。ただしこれはアーティスト側がワイヤレスマイクを使用している場合に限る。
[編集] 関連項目
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