志村香
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志村 香(しむら かおり、1969年7月30日 - )は、1980年代後半に活動した東京都墨田区出身の歌手、タレント。現役当時の所属事務所は芸映プロダクション、レコード会社は日本コロムビア(現コロムビアミュージックエンタテインメント)。
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[編集] 略歴
1969年7月30日、東京都墨田区の病院で三姉弟の長女として誕生する(同姓でタレントの志村けんとは血縁関係はない)。 中学3年在学中の1984年9月、映画「パンツの穴(2)」のオーディションに応募、同年12月9日に池袋西武で行われた最終オーディションに於いて58,117名の中から選ばれる。
翌1985年4月公開の映画で主役デビューを果たすと共に、4月21日には「曇り、のち晴れ」で歌手デビューも果たす(この曲は後に酒井法子がオーディションの際に歌い、また作者の尾崎亜美もセルフカバーしている)。当初のプロモーションはアイドル雑誌との連携など、前年デビューで系列事務所の菊池桃子を踏襲した展開で行われた。
しかし、この1985年は有力新人が多く、同じ事務所からも芳本美代子がデビューしていた。各音楽賞に於いては菊池桃子にならって不参加という戦術を取ったが、これが裏目に出て、存在が埋没する結果を招いてしまった。加えて元々の歌唱が非常に不安定だった事もあり、デビュー曲はそこそこ売れたものの、2nd以降のシングルセールスを伸ばす事はできなかった。
またこの年、菊池桃子がイメージガールとなっていた雑誌「momoco」が主催した、第一回ミスモモコグランプリで西村知美が優勝し、志村と同じ芸映プロに所属して翌86年3月に歌と主演映画でデビューする。そして、菊池と西村が軸になる形でアイドル育成プロジェクト「モモコクラブ」がマルチメディア的に展開してゆく一方で、志村香のデビュー当初のコンセプトは瓦解し、ドラマ「夏・体験物語2」に出演後、清純派アイドルからバラエティタレントへの転身を図ることになる。以降、毒舌を生かした突っ込みキャラとなって幾つかの番組に出演する。
1980年代半ばには国内2輪ロードレースのイベントなどにゲスト出演していたが、 1980年代末までには引退したものと思われる。プロダクション関係者と結婚し、専業主婦となっているとのこと。[1] ただ、2本の映画出演と音楽セールス実績で後輩の国実百合を上回っているにもかかわらず、2005年現在、芸映プロ公式HPの沿革に志村香の名はない。
[編集] ディスコグラフィー
シングルは1985年から86年までの間に5枚発売されたが、オリコンチャートでベスト10入りした曲はない(最高位は「曇り、のち晴れ」「星のシンフォニー」の22位)。またアルバムはオリジナル・ベスト・他アイドルとのコンビネーション盤がそれぞれ1枚発売されている。
[編集] シングル
- 曇り、のち晴れ(1985年4月21日)
- 作詞:尾崎亜美 作曲:尾崎亜美 編曲:新川博
- 星のシンフォニー(1985年7月24日)
- 作詞:三浦徳子 作曲:林哲司 編曲:新川博
- 秋風はあなた(1985年10月30日)
- 作詞:三浦徳子 作曲:林哲司 編曲:新川博
- 危険がいっぱい(1986年3月21日)
- 作詞:小坂明子 作曲:馬飼野康二 編曲:船山基紀
- 知りたがり(1986年8月21日)
- 作詞:竹花いち子 作曲:馬飼野康二 編曲:馬飼野康二
[編集] アルバム
- FLAVOR(1985年9月21日)
- アイドルミラクルバイブル・シリーズ 志村香ベスト(2003年12月3日)
- 以下、合作企画盤
[編集] 書籍
- 志村香写真集 はじけそう(1986年4月25日初版)
[編集] 出演
[編集] 映画
- パンツの穴 花柄畑でインプット(1985年4月13日東映系公開)
- いとしのエリー(1987年4月11日東宝系公開)
[編集] TVドラマ
- 放課後(1986年3月27日、フジテレビ系木曜ドラマストリート)
- 夏・体験物語2(1986年7月29日~10月14日、TBS系)