愛姫
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愛姫（よしひめ、めごひめ、永禄11年（1568年） - 承応2年1月24日（1653年2月21日））は、田村清顕の一人娘で、伊達政宗の正室。母は相馬氏。院号は陽徳院。
天正7年（1579年）に12歳で伊達政宗の元に嫁ぐ。ところが、自分の暗殺未遂事件には、田村氏からの内通者の関与があったと疑った政宗によって彼女の乳母は殺害。他、多くの愛姫付きの侍女たちが死罪にされたため、一時、夫婦仲が悪くなったと伝えられている。しかし、その後、夫婦関係は修復に向かったと思われ、彼女が京の聚楽第の伊達屋敷に移ってから、文禄3年（1594年）には五郎八姫（松平忠輝室）を生む。それから、忠宗（仙台藩二代藩主）・宗綱・竹松丸を生んだ。
聚楽第の伊達屋敷に住むようになってからも、政宗に京の情勢を知らせ「天下はいまだ定まっておりませぬ。殿は天地の大義に従って去就をお決め下さりませ。私の身はお案じなさいますな。匕首を常に懐に持っております。誓って辱めは受けませぬ」という手紙を送り、よく政宗を内助の功でもって支えていたと思われる。
寛永13年（1636年）5月24日に政宗が死去した後、瑞巌寺の雲居禅師の元で仏門に入り、陽徳院と称した。承応2年（1653年）1月24日に86歳で死去する。
墓所は瑞巌寺に隣接する陽徳院。導師の雲居禅師も､愛姫について「家庭をよく治め、慈愛深く聡明な奥方であられました」と、愛姫の人柄について語る言葉を残している。また、瑞巌寺の尼僧姿の愛姫像も美しく「めごい姫=愛くるしい姫=愛姫」の愛称どおりの美しい女性だったようである。
