文藝賞
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文藝賞(ぶんげいしょう)は、河出書房新社が設立した文学賞。以降年一回発表されている。受賞は選考委員の合議によって決定され、受賞者には正賞として記念品、副賞として50万円(2005年現在)が授与される。受賞作は同社が発刊している文学雑誌『文藝』に掲載されるほか、単行本としても刊行される。
河出書房新社は同賞を小説ジャンルにおける「新人の登竜門」と位置づけて未発表の小説原稿を募集している。第42回には三並夏が中学3年生(発表時15歳)で受賞し、それまでで最年少の受賞者として話題をよんだ。2000年頃から中高校生の受賞が顕著になり、近年の低年齢作家ブームの先駆けとされる。
目次 |
[編集] 受賞作一覧
[編集] 第1回から第10回
- 第1回 (1962年) 高橋和巳 「悲の器」 ・ 田畑麦彦 「嬰へ短調」 ・ 西田喜代志 「海辺の物語」
- 第2回 (1963年) 真継伸彦 「鮫」
- 第3回 (1964年) 該当作なし
- 第4回 (1966年) 金鶴泳 「凍える口」
- 第5回 (1967年) 該当作なし
- 第6回 (1969年) 該当作なし
- 第7回 (1970年) 黒羽英二 「目的補語」 ・ 小野木朝子 「クリスマスの旅」
- 第8回 (1971年) 本田元弥 「家のなか・なかの家」後藤みな子 「刻を曳く」
- 第9回 (1972年) 尾高修也 「危うい歳月」
- 第10回 (1973年) 該当作なし
[編集] 第11回から第20回
- 第11回 (1974年) 小沢冬雄 「鬼のいる杜で」
- 第12回 (1975年) 阿嘉誠一郎 「世の中や」
- 第13回 (1976年) 外岡秀俊 「北帰行」
- 第14回 (1977年) 星野光徳 「おれたちの熱い季節」 ・ 松崎陽平 「狂いだすのは三月」
- 第15回 (1978年) 黒田宏治郎 「鳥たちの闇のみち」
- 第16回 (1979年) 冥王まさ子 「ある女のクリンプス」 ・ 宮内勝典 「南風」
- 第17回 (1980年) 青山健司 「囚人のうた」 ・ 田中康夫 「なんとなく、クリスタル」 ・ 中平マミ 「ストレイ・シープ」
- 第18回 (1981年) 堀田あけみ 「1980アイコ十六才」 ・ ふくださち 「百色メガネ」 ・ 山本三鈴 「みのむし」
- 第19回 (1982年) 柳川春町 「日曜日には愛の胡瓜を」(候補に桐山襲『パルチザン伝説』)
- 第20回 (1983年) 若一光司 「海に夜を重ねて」 ・ 山本昌代 「応為坦坦録」
[編集] 第21回から第30回
- 第21回 (1984年) 平中悠一 「She's rain」 ・ 渥美饒兒 「ミッドナイト・ホモサピエンス」
- 第22回 (1985年) 山田詠美 「ベッドタイムアイズ」
- 第23回 (1986年) 岡本澄子 「零れた言葉」
- 第24回 (1987年) 笹山久三 「四万十川1 あつよしの夏」 ・ 久間十義 「マネーゲーム」(佳作)
- 第25回 (1988年) 長野まゆみ 「少年アリス」 ・ 飯嶋和一 「汝ふたたび故郷へ帰れず」
- 第26回 (1989年) 比留間久夫 「YES・YES・YES」
- 第27回 (1990年) 芦原すなお 「青春デンデケデケデケ」
- 第28回 (1991年) 川本俊二 「Rose」 ・ 吉野光 「撃壌歌」
- 第29回 (1992年) 三浦恵 「音符」
- 第30回 (1993年) 該当作なし
[編集] 第31回から第40回
- 第31回 (1994年) 雨森零 「首飾り」
- 第32回 (1995年) 伊藤たかみ 「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」 ・ 池内広明 「ノックする人びと」 ・ 金真須美 「メソッド」
- 第33回 (1996年) 大鋸一正 「フレア」(優秀作) ・ 佐藤亜有子 「ボディ・レンタル」(優秀作)
- 第34回 (1997年) 鈴木清剛 「ラジオデイズ」 ・ 星野智幸 「最後の吐息」
- 第35回 (1998年) 鹿島田真希 「二匹」
- 第36回 (1999年) 濱田順子 「Tiny,tiny」
- 第37回 (2000年) 黒田晶 「メイドインジャパン」 ・ 佐藤智加 「肉触」(優秀作)
- 第38回 (2001年) 綿矢りさ 「インストール」
- 第39回 (2002年) 中村航 「リレキショ」 ・ 岡田智彦 「キッズ アー オールライト」
- 第40回 (2003年) 羽田圭介 「黒冷水」 ・ 生田紗代 「オアシス」 ・ 伏見憲明 「魔女の息子」
[編集] 第41回から第50回
- 第41回 (2004年) 白岩玄 「野ブタ。をプロデュース」 ・ 山崎ナオコーラ 「人のセックスを笑うな」
- 第42回 (2005年) 青山七恵 「窓の灯(あかり)」・三並夏 「平成マシンガンズ」
- 第43回 (2006年) 荻世いをら 「公園」・中山咲 「ヘンリエッタ」