新エングラー体系
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新エングラー体系(しんエングラーたいけい)は、植物の分類体系のひとつである。
この分類は直感的に分かりやすいため、市販の植物図鑑等で今でもよく使われる。また、生物の教科書の分類もこれである。
学術的にも、近年の学術論文ではより新しい分類体系が使われることがあるが、タイプ標本を保存している国内外のハーバリウム herbarium(植物標本館、植物標本室)では過去の膨大な標本資産との整合性を維持させるため、新エングラー体系が分類体系として使われ続けている。
この体系の特徴は、被子植物において、おしべ1つめしべ1つといった、単純な構造の花を原始的な形態とみなし、そのような植物分類群から複雑な構造の花を持つ群へと進化したものと考えて、系統的に配列分類する。
新エングラー体系以降に作成されたより新しい分類体系に、クロンキスト体系、APG植物分類体系がある。(詳細はそれぞれの記事を参照)
目次 |
[編集] 分類体系
新エングラー分類体系(目以上)を以下に示す。
(科以上の分類は、新エングラー体系詳細を参照)
[編集] 裸子植物門 Gymnospermae
[編集] ソテツ綱 Cycadopsida
- ソテツ目 Cycadales
- イチョウ目 Ginkgoales
[編集] マツ綱 Coniferopsida
[編集] イチイ綱 Taxopsida
- イチイ目 Taxales
[編集] グネツム綱 Chlamydospermae
[編集] 被子植物門 Angiospermae
[編集] 双子葉植物綱 Dicotyledoneae
[編集] 古生花被植物亜綱 Archichlamydeae
- モクマオウ目 Casuarinales
- クルミ目 Juglandales
- バラノプス目 Balanopales
- レイトネリア目 Leitneriales
- ヤナギ目 Salicales
- ブナ目 Fagales
- イラクサ目 Urticales
- ヤマモガシ目 Proteales
- ビャクダン目 Santalales
- ツチトリモチ目 Balanophorales
- メドゥサンドラ目 Medusandrales
- タデ目 Polygonales
- アカザ目 Centrospermae
- サボテン目 Cactales
- モクレン目 Magnoliales
- キンポウゲ目 Ranunculales
- コショウ目 Piperales
- ウマノスズクサ目 Aristolochiales
- オトギリソウ目 Guttiferales
- サラセニア目 Sarraceniales
- ケシ目 Papaverales
- バティス目 Batales
- バラ目 Rosales
- ヒドロスタキス目 Hydrostachyales
- カワゴケソウ目 Podostemales
- フウロソウ目 Geraniales
- ミカン目 Rutales
- ムクロジ目 Sapindales
- ユリアニア目 Julianiales
- ニシキギ目 Celastrales
- クロウメモドキ目 Rhamnales
- アオイ目 Malvales
- ジンチョウゲ目 Thymelaeales
- スミレ目 Violales
- ウリ目 Cucurbitales
- フトモモ目 Myrtiflorae
- セリ目 Umbelliflorae
[編集] 合弁花植物亜綱 Sympetalae
- イワウメ目 Diapensiales
- ツツジ目 Ericales
- サクラソウ目 Primulales
- イソマツ目 Plumbaginales
- カキノキ目 Ebenales
- モクセイ目 Oleales
- リンドウ目 Gentianales
- シソ目 Tubiflorae
- オオバコ目 Plantaginales
- マツムシソウ目 Dipsacales
- キキョウ目 Campanulales
[編集] 単子葉植物綱 Monocotyledoneae
- イバラモ目 Helobiae
- ホンゴウソウ目 Triuridales
- ユリ目 Liliiflorae
- イグサ目 Juncales
- パイナップル目 Bromeliales
- ツユクサ目 Commelinales
- イネ目 Graminales
- ヤシ目 Principes
- パナマソウ目 Synanthae
- サトイモ目 Spathiflorae
- タコノキ目 Pandanales
- カヤツリグサ目 Cyperales
- ショウガ目 Scitamineae
- ラン目 Microspermae