日本聖書協会
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財団法人日本聖書協会(にほんせいしょきょうかい)は、主に日本語訳聖書などを出版するプロテスタント系の出版社である。所在地は東京都。
[編集] 歴史
スコットランド聖書協会、英国聖書協会および米国聖書協会がそれぞれ明治期に創設した日本支社が日本聖書協会の前身である。 これらの聖書協会の共同事業として出版された聖書翻訳は文語訳聖書(通称「明治元訳」、新約聖書のみ大正時代に改訳され、これを「大正改訳」と呼ぶ)と呼ばれ、1937年に三聖書協会が合併して成立した日本聖書協会がその版権を引き継いだ。
第2次世界大戦後の1949年(昭和24年)、財団法人格取得。1954年に口語訳聖書新約、1955年に同旧約を刊行。1978年、カトリック・プロテスタントなど超教派による共同訳聖書(新約のみ)を刊行するも不評、翻訳方針を変更して、1987年、新共同訳聖書を刊行。新共同訳聖書は、エキュメニズムの流れに沿って実現した共同の翻訳委員会が、共同訳の失敗に学んで動的等価法を破棄し、最新の研究成果を取り入れつつミサ・礼拝に用いるべく文体の格調に留意して訳出したもので、現代日本でもっともよく利用されている聖書となっている。