有栖川宮記念公園
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有栖川宮記念公園(ありすがわのみやきねんこうえん)は、東京都港区南麻布にある公園である。
江戸時代には陸奥盛岡藩下屋敷であった。 1896年(明治29年)に有栖川宮威仁親王の御用地となり、威仁親王の生母(有栖川宮幟仁親王の側室)・森則子の住居等が設けられた。1923年(大正12年)に有栖川宮家が廃絶した後は、同家の祭祀を引き継いだ高松宮家に継承された。1934年(昭和9年)に高松宮家より東京市に下賜され、公園として一般に開放された。1975年(昭和50年)には、東京都から港区に移管され、区立公園となった。
園内は起伏に富み、東側の高台から西南側の低地に向けて大きく傾斜した地形となっている。園内には木が多く茂り、湧水が渓流となって西南側の池に注いでいる。南東側のドイツ大使館に面した広場には、騎馬像の名作として知られる「有栖川宮熾仁親王銅像」をはじめ、「笛吹き少年の像」、「新聞少年の像」がある。東側の高台には東京都立中央図書館も併設されている。
最寄りが広尾駅であるために広尾に位置している、と勘違いされやすいが、歴として南麻布(南麻布5丁目)に位置する。また、有栖川公園(ありすがわこうえん)と近隣住人に親しみを込めて呼ばれることが多い。