東方不敗
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東方不敗(とうほうふはい)は
- 金庸作の武侠小説『笑傲江湖』に登場する、敵役の一人である。江湖に敵なしと言われる武芸の達人で邪派・日月神教教主。禁断の奥義「葵花宝典」を会得し最強となるために自ら去勢して男とも女ともつかぬ怪人となった。教団内でクーデターを起こし、先代教主を投獄し教主の地位についたが実務は教団No.2の愛人に任せきりで、別院に籠もって刺繍に興じ彼と愛をはぐくむ日々を過ごしている。
『笑傲江湖』を原作とする映画『スウォーズマン』の二作目で、台湾の女優林青霞(ブリジット・リン)がこの人物を演じ絶賛されたが、原作者である金庸は東方不敗を女性が演じる事そのものに対してあまりいい印象を持っていないという。 - アニメ『機動武闘伝Gガンダム』の登場人物。ネーミングは1.に由来する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 『機動武闘伝Gガンダム』の東方不敗
マスターアジアの異名を持ち、流派東方不敗と言う自らの流派を編み出した。その拳法の冴えは、生身の体と布(マスタークロス)でモビルファイターを撃破するほどである。また、主人公ドモン・カッシュの師匠でもあり、ファンからも「東方先生」「師匠」「マスター」などと呼ばれ、人気がある。(声:秋元羊介)
シャッフル同盟の一員でありキング・オブ・ハートの称号を持つ(この称号は後にドモンに譲られた)。第12回大会では、ネオイングランドの3連覇による重火器重視の風潮から、健全な格闘戦への回帰を目指し、ネオホンコン代表として参戦。見事に優勝しネオホンコンに覇権をもたらした。第13回大会にも前回優勝者として引き続き出場している。
一説では、第7回大会でのネオジャパン代表ファイター、シュウジ・クロスこそが若き日の東方不敗だとも言われている。ネオホンコンの英雄と呼ばれる彼が実はネオジャパン出身だとすれば、これは驚きの事実と言えるだろう。
ドモン・カッシュに幼い頃から拳法を仕込んだ師匠である。しかし第12回大会で地球の自然の惨状を見てきた彼は、後にはデビルガンダムと遭遇し、強靭な精神力でDG細胞の感染を跳ね除け、地球浄化に共感してそれに協力。全ての環境汚染の原因は人間であるとして、これを地球上から排除せんとする。そのため、それを阻止しようとするドモンの前に敵として立ちはだかる。東方不敗自身の肉体は病に冒されているため、デビルガンダムの能力を引き出すための生体ユニットとしては不適。東方不敗は、傷ついたキョウジの代わりの生体ユニットとして、最高のガンダムファイターであるドモンを使おうと考えていた。
なお、第13回大会に優勝した暁には「東西南北中央不敗・スーパーアジア」と改名する予定だった。
搭乗機は、シャッフル同盟時代にはハート型のMA形態に変形可能な「シャッフルハート」。第12回大会及び第13回ガンダムファイト・サバイバルイレブンで使用された「クーロンガンダム」(GF12-035NH.GF13-001NH)、そしてDG細胞によって作られた「マスターガンダム」(GF13-001NHⅡ)。
第13回大会決勝のバトルロイヤルにおいて弟子のドモンに敗れ、人間もまた自然の一部だったと思い直し、後を若者たちに託して絶命する。正に『機動武闘伝Gガンダム』の世界を体現した人物と言える。
数多くの強烈な台詞回しと初登場のインパクトの大きさから、視聴者にも強烈な印象を残している。
[編集] 流派東方不敗
流派東方不敗(りゅうは・とうほうふはい)は、釈迦尊を護るためにその弟子達が編み出したインド拳法の流れを汲む流派である。それ故に感情の赴くままの破壊を禁じている。精神の力をもって肉体の限界を軽々と超越することを基本としていると思われる。その歴史については諸説あり謎も多い。中興の祖として知られるマスターアジアの他には弟子であるドモン・カッシュ、またその弟子のユウゴ・カガミが体得している。愛馬である風雲再起も会得しているらしい。流派東方不敗の人間同士が出会った際は、互いの拳を合わせ、以下の言葉を叫ぶ挨拶をする。「流派・東方不敗は」「王者の風よ」「全新系列」「天破侠乱」「見よ!東方は紅く燃えている!!」
[編集] 流派東方不敗の主な奥義
- 超級覇王電影弾(ちょうきゅうはおうでんえいだん)
- 使用者の頭部以外の全身を渦巻くエネルギー状のもので包み、頭から敵陣を突き抜け、多数を攻撃する。東方不敗が使用した場合、最後に「爆発!」の掛け声と合わせ、一気に粉砕する。2人の体得者による合体技としても使用可能で、その場合は1人がエネルギーを纏った砲弾となり、1人がその砲弾を撃ち出す役となる。
- 十二王方牌大車併(じゅうにおうほうはいだいしゃへい)
- 酔舞・再現江湖デッドリーウェイブ(すいぶ さいげんこうこ-)
- 気の波動を発しながら対象に突撃し、「爆発!」の掛け声と共に粉砕する。気の波動は残像のように動きの軌跡を見せる。
- 石破天驚拳(せきはてんきょうけん)
- 流派東方不敗が最終奥義。天然自然の力を借り、それを気弾として撃ち出す。漫画版では生身で放ったこれでデビルガンダムが生み出したガンダムヘッドを破壊している。
[編集] それ以外の技
- 王家(おうけ)・索命陰霊拳(さめいいんれいけん)
- 劔覇千王気炎弾(けんはせんおうきえんだん)
- 東方不敗・八卦の陣
- 機動武闘伝Gガンダム第17話において、東方不敗がドモン・カッシュを罠に陥れる際に使用。技というよりは東方不敗の兵法であると思われる。
- 石破ラブラブ天驚拳(せきはらぶらぶてんきょうけん)
- ドモン・カッシュとレイン・ミカムラによる合体技。強化版石破天驚拳といえる。
- 聖なる爆弾(せいなるばくだん)
- 超級覇王聴演舞(ちょうきゅうはおうちょうえんぶ)
- ハートフルフィンガー
- クーロンフィンガー
- ダークネスフィンガー
- マスターガンダムの必殺技の一つ。シャイニングガンダムの「シャイニングフィンガー」や、ゴッドガンダムの「爆熱ゴッドフィンガー」に酷似した技。威力はゴッドフィンガーに匹敵する。使用時に掌が黒く輝くが、前述の2機と同じく液体金属によるものか、それとも別のものであるかは不明である。
- ハートクロス
- クーロンクロス
- マスタークロス
- 上記3つはいずれも東方不敗の得意とする、布を用いた攻撃をモビルファイターで再現したもの。なお、弟子であるドモン・カッシュはガンダムファイトでは布を用いた技を使用したことはないが、第28話において自分のハチマキでキラル・メキレルのゴーグルを破壊している。
- ダークネスショット
- マスターガンダムの技。ダークネスフィンガーのエネルギーを気弾にして撃ち出す。
- ニアクラッシャー
- ディスタントクラッシャー
- 上記2つはマスターガンダムの技。伸縮可能な前腕部で相手を貫くのがニアクラッシャー、それを機体から射出して相手を貫くのがディスタントクラッシャー。分離した腕部は、ビームで本体と接続される。