枯葉剤
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枯葉剤(かれはざい)は除草剤の一種である。収穫を容易にするため葉を枯らす薬品であり、綿の栽培などで使用される。
ベトナム戦争中に米軍によって撒かれた枯葉剤は軍の委託によりダイヤモンドシャムロック、ダウ、ハーキュリーズ、モンサント社などにより製造され、オレンジ剤、ホワイト剤、ブルー剤の三種類があった。その内の6割が2,4-Dと2,4,5-Tを混合したオレンジ剤と呼ばれるものであり、不純物として催奇性があるとされるダイオキシン類等を含んでいた。
ベトナム戦争で行われた枯葉作戦は、名目上はマラリアを媒介する蚊や蛭を退治するためとされたが、実際はベトコンがジャングルに隠れられないようにするためであったと言われている。
麻薬戦争においても麻薬作物の除去を名目としてコロンビアやアフガニスタンなどでラウンドアップなどを空中散布する作戦が行われ、対象地区の農業や環境に甚大な被害を与えている。
[編集] 日本における枯葉剤
枯葉剤による被害はベトナム戦争における人体被害が有名であるが、日本においても枯葉剤を大量に製造し、国内で消費及びアメリカに輸出されていた。 また、不要になった枯葉剤は工場敷地に埋められたり、川に流されたりしたが、土壌汚染や底質汚染として社会問題している。