氷室京介
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氷室 京介(ひむろ きょうすけ、1960年10月7日)は日本を代表するヴォーカリスト。本名:寺西 修(てらにし おさむ)。愛称はヒムロック。 群馬県高崎市倉賀野町出身。ロサンゼルス在住。
1982年、氷室狂介の名前でロックバンド「BOØWY」のボーカリストとしてアルバム『MORAL』で再デビュー。その後、1985年に氷室京介に改名している。 『KISS ME』のヒット曲で知られる。 東芝EMIのアーティストとして名高い。
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[編集] 略歴
- 1979年、当時所属していたバンド「デスペナルティ」で、ヤマハ主催の「EAST WEST '79」決勝大会において入賞。これを機に上京し、音楽事務所「ビーイング」と契約。しかしながら、事務所社長・長戸大幸の意向でバンド解散。その後、「寺西修一」の名でバンド「スピニッヂ・パワー」のシングル『BORO BORO BORO』にコーラスとして参加。ちなみに先代ヴォーカリストは織田哲郎(一部の本では、「ライバル関係」ということも)。
- 1980年、第三期ボーカリストとしてスピニッヂ・パワーに正式加入し、シングル『HOT SUMMER RAIN』、アルバム『IN & OUT』で、本格的にプロデビュー。テレビ番組(TBS「11時に歌いましょう」)にも出演する。しかし、テレビ出演の多さや、ポップス色の強かったバンドの音楽性に嫌気がさし、脱退。その後、バンドも解散する。ちなみに第三期のバンドメンバーには、BOØWY初期のドラマー・木村マモルとソロ時代のサポートメンバー・春山信吾が在籍していた。
- 1981年、布袋寅泰らと共に「暴威」(後に「BOØWY」に改名)を結成。BOØWY初期は「氷室狂介」と名乗っていた。
- 1982年、アルバム『MORAL』で再デビュー。
- 1985年頃、「氷室京介」に改名。
- 1987年、BOØWY解散を宣言。
- 1988年、シングル『ANGEL』でソロデビュー。BOØWY解散後は、現在に至るまで一貫してソロ活動を行っている。(BOØWYよりソロになってからの売上のほうが多い)
- 1993年、シングル『KISS ME』、アルバム『Memories Of Blue』が100万枚を超える大ヒットとなる。
- 1994年、音楽性の強化を理由に、ロサンゼルスに移住。外国人演奏者を多く起用したのはそのためである。
[編集] 近況
- 2004年にNBAのシャキール・オニールが所有していたビバリーヒルズにある日本円にして約7億円もする豪邸を購入した。
- 最近ではシングル『Wild Romance』が「ヴァン・ヘルシング」日本語吹き替え版エンディングテーマとして使用された。
- 2004年8月22日、東京ドームでBOØWY時代の曲を自らのソロ曲と共に歌う「21st Century Boowys VS HIMURO」をおこない、5万5千人のファンが集まった。ちなみにこの日、東京ドームへの苦情件数は最高を更新したらしい。氷室曰く「びっくりした」とのこと。
- 2005年9月14日に発売されたFINAL FANTASYⅦ ADVENT CHILDRENのテーマ曲として『CALLING』が使われることになった。15年以上も前の曲が使われた理由として、プロデューサーの野村哲也氏が氷室京介のファンで、製作中にずっとこの曲がイメージとして頭にあった為実現した。
- 作詞に関しては、初期は、松井五郎が主だったが、最近では、森雪之丞を起用するようになった。本人曰く、「BOØWY時代はほとんど詞を書いたが、ソロはほとんど詞を書かない」、「アルバム『FOLLOW THE WIND』は全て雪之丞に作詞を依頼した」とのこと。また、2006年8月5日,6日、GLAYと『KYOSUKE HIMURO+GLAY 2006 at AJINOMOTO-STADIUM "SWING ADDICTION"』を味の素スタジアムで開催し、自作詞を一切歌わなかったのもこのためである。
- 2006年10月4日に新曲『SWEET REVOLUTION / IN THE NUDE ~Even not in the mood~』を発売し、オリコンで初登場3位となり7年ぶりに氷室京介名義でTOP3にチャートインした。
- 2006年12月20日に新アルバム『IN THE MOOD』を発売予定。
[編集] メディアへの露出
- テレビ出演を嫌うアーティストとして有名である。BOØWY時代からメディアへの露出は少なかったが、ソロになってからはテレビに出演することはほぼ無く、「FLOWERS for ALGERNON」が”ベストアルバム賞”を受賞したときの日本レコード大賞、HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP、めざましテレビに出演した程度である。そのときのトークでは、楽曲やその佇まいから近寄りがたいイメージが一般的な氷室が、ダウンタウンの他の番組も見ているらしく、「(ダウンタウンは)超有名ですものね」と語るなど気さくな面も披露して反響を呼んだ。田家秀樹曰く、「(テレビ出演を嫌う)氷室本人にすれば不本意だとおもっているかもしれないだろう。」とのこと。
- GLAYとのコラボレートシングルが2006年8月2日にリリースされたことを受け、8月4日放送僕らの音楽2へ出演した。
[編集] エピソード
- キャロルのファンだったと音楽誌のインタビューで答えたことがある。「但しキャロルというバンドが好きだったんで、矢沢永吉が好きだった訳じゃない」と述べた。「売れないと思って作詞を書かないのは、矢沢の楽曲制作を手本にしたのではないか。」と言われている。
- デビュー当時は西城秀樹に声が似ていると言われた。
- BOØWY解散後1990年代、BOØWYを真似たバンドが多数出てきた事に関して「俺達が出てんのかと思ったよ」と答えた。またBOØWYについて「もう、あんないいバンドは出てこないでしょうね」と答えている。
- 1980~1981年に放映されたアニメ鉄腕アトム(第二期)のキャラクターソングの中で、アトムのライバル、アトラスの歌「裏返しの友情」を歌っている「アトラス寺西」というのはその独特の歌い方からして、おそらく氷室その人だと思われる。2003年に発売された「鉄腕アトム・ソングコレクション」で聴く事が可能。
[編集] 作品
- ANGEL
- MISTY~微妙に~
- JELOUSYを眠らせて
- KISS ME
- 魂を抱いてくれ
- STAY
- 作詞:松井五郎 作曲:氷室京介 編曲:美久月千春
- 1996年発売。TBS系「COUNT DOWN TV」オープニングテーマ。オリコン初登場1位。
- NATIVE STRANGER
- ダイヤモンド・ダスト
- 作詞:森雪之丞 作曲:氷室京介 編曲:Paul Buckmaster
- 1999年発売。CX系ドラマ「氷の世界」主題歌。オリコン初登場3位。
- 後に、大黒摩季が雪之丞の作詞作品でのトリビュートアルバムにて、カバー。
- Girls Be Gloumorous
- EASY LOVE
- 作詞:松井五郎 作曲・編曲:氷室京介
- 2006年発売。久々に松井五郎が作詞を手がけた事から、ファンの間では好評であった。オリコン初登場6位。
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY、佐久間正英
- 2006年発売。GLAY feat.KYOSUKE HIMUROという形でリリースされたコラボシングル。オリコン初登場2位。
[編集] シングル
タイトル | 収録曲 | 発売日 | 最高順位 | 累計売上 | レーベル |
---|---|---|---|---|---|
ANGEL | 1.ANGEL 2.SHUFFLE |
1988年7月21日 | 1位 | 37.5万枚 | 東芝EMI |
DEAR ALGERNON | 1.DEAR ALGERNON 2.SUFFRAGETTE CITY 3.たどりついたらいつも雨ふり |
1988年10月7日 | 2位 | 13.2万枚 | 東芝EMI |
SUMMER GAME | 1.SUMMER GAME 2.Rhapsody in blue |
1989年7月26日 | 1位 | 31.0万枚 | 東芝EMI |
MISTY~微妙に~ | 1.MISTY~微妙に~ 2.ACCIDENTS WILL HAPPEN |
1989年9月6日 | 2位 | 25.6万枚 | 東芝EMI |
JEALOUSYを眠らせて | 1.JEALOUSYを眠らせて 2.LOVER'S DAY |
1990年5月16日 | 1位 | 45.4万枚 | 東芝EMI |
CRIME OF LOVE | 1.CRIME OF LOVE 2.CLIMAX |
1991年2月27日 | 2位 | 29.2万枚 | 東芝EMI |
Urban Dance | 1.Urban Dance 2.MOON 3.Love Song -INSTRUMENTAL VERSION- |
1992年2月26日 | 2位 | 29.6万枚 | 東芝EMI |
Good Luck My Love | 1.Good Luck My Love 2.Memories of Blue |
1992年11月7日 | 5位 | 32.4万枚 | 東芝EMI |
KISS ME | 1.KISS ME 2.YOU'RE THE RIGHT |
1992年12月7日 | 1位 | 123.1万枚 | 東芝EMI |
VIRGIN BEAT | 1.VIRGIN BEAT 2.DON'T SAY GOOD BYE |
1994年8月29日 | 1位 | 56.1万枚 | 東芝EMI |
魂を抱いてくれ | 1.魂を抱いてくれ 2.MIDNIGHT EVE |
1995年10月25日 | 2位 | 71.2万枚 | ポリドール |
STAY | 1.STAY 2.MISSING PIECE |
1996年6月24日 | 1位 | 48.7万枚 | ポリドール |
SQUALL | 1.SQUALL 2.PLEASURE SKIN |
1996年8月15日 | 1位 | 47.8万枚 | ポリドール |
WALTZ | 1.WALTZ 2.IF YOU STILL SHAME ME |
1997年1月15日 | 4位 | 22.6万枚 | ポリドール |
NATIVE STRANGER | 1.NATIVE STRANGER 2.DRIVE |
1997年6月4日 | 2位 | 23.3万枚 | ポリドール |
HEAT | 1.HEAT 2.RE-BORN |
1997年10月29日 | 5位 | 17.1万枚 | ポリドール |
SLEEPLESS NIGHT ~眠れない夜のために~ |
1.SLEEPLESS NIGHT ~眠れない夜のために~ 2.TENDERLY |
1999年8月18日 | 6位 | 15.2万枚 | ポリドール |
ダイヤモンド・ダスト | 1.ダイヤモンド・ダスト 2.Silent Blue 3.ダイヤモンド・ダスト Instrumental |
1999年10月27日 | 3位 | 31.9万枚 | ポリドール |
永遠~Eternity~ | 1.永遠~Eternity~ | 2000年1月15日 | 13位 | 7.8万枚 | ポリドール |
炎の化石 | 1.炎の化石 2.永遠~Eternity~ |
2000年6月28日 | 81位 | 0.3万枚 | ポリドール |
Girls Be Glamorous | 1.Girls Be Glamorous 2.REVOLVER 3.GONNA BE ROGUE? |
2001年1月1日 | 10位 | 9.0万枚 | ポリドール |
Claudia | 1.Claudia 2.WEEKEND SHUFFLE |
2003年7月21日 | 10位 | 5.2万枚 | 東芝EMI |
Wild Romance | 1.Wild Romance 2.SHADOW OF YOUR SMILE |
2004年9月8日 | 6位 | 5.0万枚 | 東芝EMI |
EASY LOVE | 1.EASY LOVE 2.Bitch As Witch |
2006年2月8日 | 6位 | 4.3万枚 | 東芝EMI |
SWEET REVOLUTUON | 1.SWEET REVOLUTUON 2.IN THE NUDE ~Even not in the mood~ |
2006年10月4日 | 3位 | -万枚 | 東芝EMI |
[編集] アルバム
タイトル | 種類 | 発売日 | 最高順位 | 累計売上 | レーベル |
---|---|---|---|---|---|
FLOWERS for ALGERNON | オリジナル | 1988年9月1日 | 1位 | 56.3万枚 | 東芝EMI |
NEO FASCIO | オリジナル | 1989年9月27日 | 1位 | 54.6万枚 | 東芝EMI |
Higher Self | オリジナル | 1991年4月6日 | 1位 | 64.6万枚 | 東芝EMI |
LOVER'S DAY double happiness | コンピレーション | 1991年8月21日 | 5位 | 6万枚 | 東芝EMI |
MASTERPIECE #12 | コンピレーション | 1992年4月25日 | 1位 | 64.9万枚 | 東芝EMI |
Memories Of Blue | オリジナル | 1993年1月7日 | 1位 | 134.2万枚 | 東芝EMI |
SHAKE THE FAKE | オリジナル | 1994年9月26日 | 1位 | 71.6万枚 | 東芝EMI |
SINGLES | ベスト | 1995年7月19日 | 1位 | 136.7万枚 | 東芝EMI |
MISSING PIECE | オリジナル | 1996年9月30日 | 1位 | 65.7万枚 | ポリドール |
I・DE・A | オリジナル | 1997年12月10日 | 1位 | 34.2万枚 | ポリドール |
Collective SOULS~THE BEST OF BEST~ | ベスト | 1998年6月24日 | 4位 | 59.2万枚 | ポリドール |
The One Night Stands ~TOUR "COLLECTIVE SOULS" 1998~ |
ライブ | 1998年12月9日 | 6位 | 15.5万枚 | ポリドール |
Lover's Day II | コンピレーション | 1999年1月27日 | 97位 | 0.3万枚 | 東芝EMI |
MELLOW | オリジナル | 2000年2月23日 | 5位 | 21.7万枚 | ポリドール |
beat haze odyssey | ミニアルバム | 2000年10月18日 | 3位 | 14.3万枚 | ポリドール |
Ballad~La Pluie | ベスト | 2001年9月27日 | 7位 | 9.4万枚 | ポリドール |
Case of HIMURO | ベスト | 2003年3月19日 | 7位 | 24.0万枚 | 東芝EMI |
Follow the wind | オリジナル | 2003年8月20日 | 2位 | 10.5万枚 | 東芝EMI |
21st Century Boowys VS HIMURO | ライブ | 2004年12月24日 | 7位 | 7.8万枚 | 東芝EMI |
IN THE MOOD | オリジナル | 2006年12月20日 | - | - | 東芝EMI |
[編集] ビデオ・DVD
- KING OF ROCK SHOW of 88'S-89'S TURNING PROCESS(1989年)
- NEO FASCIO TURNING POINT(1990年)
- Birth of Lovers(1990年)
- OVER SOUL MATRIX(1991年)
- CAPTURED CLIPS(1993年)
- LIVE AT THE TOKYO DOME SHAKE THE FAKE TOUR(1995年)
- MISSING PIECE(1997年)
- The one night stands - tour "Collective Souls" 1998(1998年)
- 100152(1999年)
- Digital BeatNix Tower(2000年)
- 「KYOSUKE HIMURO/Case of HIMURO 15th Anniversary Special LIVE」(2003年)
- HIGHER THAN HEAVEN~AT YOYOGI NATIONAL STADIUM(2004年)
- 21st Century Boowys VS HIMURO(2004年)
- SOUL STANDING BY~(2005年)
[編集] コンサート
- KING OF ROCK SHOW "DON'T KNOCK THE ROCK"
- KING OF ROCK SHOW "FLOWERS for ALGERNON"
- "NEO FASCIO"TOUR
- "NEO FASCIO ENCORE" TOUR ARENA '90
- OVER SOUL MATRIX TOUR 1991
- TOUR 1993 "L'EGOISTE"
- SHAKE THE FAKE
- TOUR "COLLECTIVE SOULS"1998 One Night Stand
- KYOSUKE HIMURO TOUR 2000"BEAT HAZE ODYSSEY"
- KYOSUKE HIMURO "Case of HIMURO"15th Anniversary Special LIVE(7月20日、さいたまスーパーアリーナ)
- KYOSUKE HIMURO TOUR 2003 "HIGHER THAN HEAVEN"
- KYOSUKE HIMURO "21st Century Boowys VS HIMURO"(8月22日、東京ドーム)
- KYOSUKE HIMURO TOUR 2004 "SOUL STANDING BY~"
[編集] 出演
[編集] テレビドラマ
[編集] 映画
- 裸の24時間(1984年、自主制作映画)
[編集] CM
[編集] 書籍
[編集] 写真集
- Don't Knock The Rock / KING OF ROCK SHOW(1988年)
- HIMURO DOCUMENT 1987-1988(シンコーミュージック、1988年)
- FLOWERS for ALGERNON / KING OF ROCK SHOW(1989年)
- PAPARAZZI(1991年)
[編集] 関連項目
- 吉川晃司 - BOØWY時代からの友人、釣り仲間。ビートルズのカバー曲「HELP!」のビデオクリップではキスまでしている。
- 石橋凌 - BOØWY時代に対談した事がある。氷室はARB解散ライブにもゲスト出演し「TOKYO-CITYは風だらけ」をデュエットした。
- 布袋寅泰
- 大友康平 - 麻雀仲間。大三元を振り込まれた事で知られる。
- 西田昌史(アースシェイカー) - BOØWY時代に対談した事がある。
- 小泉今日子 - 彼女の楽曲でもある「3001年のスター・シップ」を作曲。
- 泉谷しげる - 「独りファシズム」を作詞。少年院をともに訪問した。
- 奥田民生 - 釣り仲間。
- GLAY - 2006年のライブイベント「SWING ADDICTION」にて共演、コラボレーションシングル『ANSWER』もリリース。またそれ以前にもGLAYの特集本などにコメントを寄せており、その中でもお互いに交流があることを述べている。
- 西川貴教 - ラジオで共演。
- スティーヴ・スティーヴンス - ライブツアーに同行したり、『I・DE・A』以降のアルバムでギタリストとして参加した。
- 櫻井敦司 - ヴォーカル転向をアドバイス。
- 反町隆史 - 彼の2ndシングル『ONE』を作曲。後に氷室は、『beat haze odyssey』に同曲をセルフカバーした。
[編集] 外部リンク
HIMURO.COM公式サイト