清水邦夫
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清水 邦夫(しみず くにお 1936年11月17日-)は、日本の劇作家、演出家。新潟県生まれ。早稲田大学文学部演劇科卒。演劇企画グループ「木冬社」代表。妻は女優の松本典子。
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[編集] 来歴
早稲田大学在学中に初戯曲『署名人』を発表し、注目を浴びる。1960年大学卒業後、岩波映画に入社するが1965年に退社。劇作家として劇団「青俳」などに戯曲を提供する。
1969年に上演され反響を呼んだ『真情あふるる軽薄さ』(蜷川幸雄演出)から、蜷川らと結成した劇結社「櫻社」が解散する(1974年)まで、蜷川演出と組んで反体制的な若者を描いた作品で人気を集める。9年のブランクを経て、1982年から蜷川との共同作業が復活、『タンゴ・冬の終わりに』では、ロンドン・ウェストエンドでイギリス人キャストによる上演という快挙を成し遂げた。
1976年、松本典子らと共に演劇企画グループ「木冬社」を旗揚げ。自作の演出も数多く手がける。
その他、俳優座、民藝、文学座などに戯曲を提供する一方で、ラジオドラマやテレビドラマの脚本、小説の執筆活動も行う。
[編集] 主な劇作
- 1958 署名人
- 1958 朝に死す
- 1959 明日そこに花を挿そうよ
- 1962 逆光線ゲーム
- 1968 真情あふるる軽薄さ
- 1969 狂人なおもて往生をとぐ
- 1972 ぼくらが非情の大河をくだる時
- 1973 泣かないのか? 泣かないのか1973年のために?
- 1975 幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門
- 1976 夜よおれを叫びと逆毛で充す青春の夜よ
- 1977 楽屋
- 1978 火のようにさみしい姉がいて
- 1979 戯曲冒険小説
- 1980 わが魂は輝く水なり
- 1980 あの、愛の一群たち
- 1983 エレジー 父の夢は舞う
- 1984 タンゴ・冬の終わりに
- 1985 救いの猫ロリータはいま……
- 1986 血の婚礼
- 1986 夢去りて、オルフェ
- 1990 弟よ
- 1991 哄笑
- 1992 冬の馬
- 1995 わが夢にみた青春の友
- 1995 愛の森
- 1998 リターン
- 2000 恋する人々
- 2001 破れた魂に侵入
[編集] 主な小説
- BARBER・ニューはま
- 月潟鎌を買いにいく旅
- 風鳥
[編集] 映画脚本
- 充された生活
- 彼女と彼
- ブワナ・トシの歌
- 魚群アフリカを行く
- 北穂高絶唱
- 祇園祭
- 1971 あらかじめ失われた恋人たちよ(田原総一郎と共同で脚本・監督。ATG作品)
- 竜馬暗殺
- 幸福号出帆
- 悪霊島
[編集] テレビドラマ
- お気に召すまま 第3回 天才の秘密
- お気に召すまま 第17回 ヒッチ・ハイク
- 青い糧
- いもがゆ栄華
- 通夜の客
- 喪われた街
- 若者たち
- 泣いてたまるか―豚とマラソン
- あの人は帰ってこなかった(第一部)屋根
- 誰かがあなたを待っている
- 泣いてたまるか―禁じられた遊び
- 緊急出社
- さよならも言わずに消えた!(火曜サスペンス劇場)
- 孔雀の道(銀河ドラマ)
- 霧氷の影
- くれない心中
- 冬物語
- 二丁目の未亡人は、やせダンプといわれる凄い子連れママ
- 秋日記
- 青年
- 水の女
- 欅の家
- ゼロの焦点
[編集] ラジオドラマ
- 行きずりの人たちよ
- かけがえのない日々
- 洞爺丸はなぜ沈んだか
- 海へ‥‥